Web Redirectorは,Webクライアント構成の場合に,Webサーバを配置するホストをアプリケーションサーバとは別に構築したいときに利用できます。Web Redirectorは,Application Serverで提供されている機能のうち,Webリダイレクタ環境の構築に必要な機能だけで構成されています。したがって,それぞれのホストにApplication Serverを導入する場合に比べて,むだのない環境構築ができます。
Web Redirectorには,次の機能があります。
- Webサーバの構築
Hitachi Web ServerまたはMicrosoft IISを使用してWebサーバを構築できます。Hitachi Web Serverについては,マニュアル「Hitachi Web Server」を参照してください。
- WebコンテナおよびWebサーバの通信タイムアウト
クライアント−Webサーバ間,Webサーバ−Webコンテナ間で,リクエスト受信時およびレスポンス送信時の通信タイムアウトを設定しておき,トラブル発生時の応答待ちなどの場合に通信タイムアウトを検知できます。通信タイムアウトについては,「4.22 通信タイムアウトの設定」を参照してください。
- リダイレクタによるリクエスト振り分けの実行
Webサーバに登録したリダイレクタによってWebコンテナへのリクエスト振り分けができます。リクエスト振り分けについては,「4.23 Webサーバ(リダイレクタ)によるリクエストの振り分け」を参照してください。
- エラーページのカスタマイズ
クライアントから存在しないリソースに対してアクセスした場合などに,クライアントからのリクエストに対してユーザがカスタマイズしたエラーページを表示できます。エラーページの表示は,リダイレクタが実行します。エラーページのカスタマイズについては,「4.24 エラーページのカスタマイズ」を参照してください。
- Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知
クライアントとWebサーバとの間にSSLアクセラレータや負荷分散機などのゲートウェイを配置している場合に,Webコンテナにゲートウェイ情報を通知して,welcomeファイルやFORM認証画面に自動的に正しくリダイレクトできます。Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知については,「4.26 Webコンテナへのゲートウェイ情報の通知」を参照してください。
- 性能解析トレース出力
Webサーバに登録したリダイレクタからリクエストを送信するときの性能解析情報を出力できます。出力した性能解析情報は,CSV形式などに変換して,ほかのJ2EEサーバの各機能が出力する性能解析情報とあわせて分析できます。
性能解析トレース出力については,「17.10 システムの処理性能の解析」を参照してください。
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