JP1 Version 8 JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)

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5.4.2 Microsoft SQL Serverのデータベース容量の見積もり

Microsoft SQL Serverのデータベースに必要なディスク容量を見積もるための算出式を次に示します。算出結果に小数が含まれる場合は,小数点以下を切り上げてください。

なお,算出式中の「リモートインストール関連のジョブ」は,次のジョブを意味します。

リモートインストール関連のジョブ
  • 「パッケージのインストール」ジョブ
  • 「中継システムまでのパッケージ転送」ジョブ
  • 「クライアントユーザによるインストール」ジョブ
<この項の構成>
(1) データベースデバイス
(2) トランザクションログデバイス
(3) ソフトウェアパッケージデータベースデバイス
(4) ソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイス
(5) 一時データベース(tempdb)

(1) データベースデバイス

データベースデバイス容量(単位:バイト)=
{(キャビネット数×1.021+1)
+((リモートインストール関連のジョブ数×ジョブ当たりの平均パッケージ数×ジョブ当たりの平均クライアント数+リモートインストール関連以外のジョブ数×ジョブ当たりの平均クライアント数)×1.111+1000)
+(ジョブ定義のあて先に指定されているホスト数×0.083+1450)
+(登録されたジョブ数×(ジョブの経路となる配布管理システム直下のホスト数+ジョブの対象となる配布管理システム直下のホスト数)×0.045+200)
+(クライアント数×取得するソフトウェア情報数の平均値×1.1+1050)
+(クライアント数×取得するシステム情報数の平均値×466)
+(クライアント数×0.254+32)
+(ジョブ定義数×0.067+2)
+((「リモートコレクト」ジョブ定義数+「中継までのリモートコレクト」ジョブ定義数)×2.071+2)
+(「パッケージのインストール」ジョブおよび「中継システムまでのパッケージ転送」ジョブの対象となるパッケージ数×0.25+2)
+(「ソフトウェア情報の取得」ジョブ定義数×0.048+2)
+(登録されたジョブ数×0.1+2)
+((「パッケージのインストール」ジョブおよび「中継システムまでのパッケージ転送」ジョブの対象となるパッケージ数+「リモートコレクト」ジョブおよび「中継までのリモートコレクト」ジョブの定義数)×0.039+2)
+(あて先グループ数×0.1+3)
+(保管パッケージ数×1.094+4)
+(スケジュール指定したジョブ数×1.053+2)
+(ID数×0.037+2)
+((IDに登録するクライアントの数+ID管理中継の数)×0.037+2)
+(2816×ID自動メンテナンスのポリシー数)
+(保管しているソフトウェア検索リストの数×0.11+2)
+(ソフトウェア検索リストのサイズの合計値/1800+6)
+((0.111×Cm2連携使用時の場合,システム構成にあるホスト数)+36)}
×2048
+(ソフトウェアインベントリ容量1
+(328×クライアント数×ユーザインベントリ項目数)
+(64963×ユーザインベントリ項目数)
+(580×レジストリ情報取得対象ホスト数×取得するレジストリ項目数)
+(332×作成したレジストリ取得項目数)
+(1126×システム構成情報の削除履歴数)
+(420×JP1/NETM/DM未導入ホスト数)
+(175×ホスト探索の条件設定数)
+(260×ホスト探索設定でのコミュニティ名指定数×ホスト探索の条件設定数)
+(412×ホスト探索で探索されるホスト数)
+(128×ソフトウェア稼働監視ポリシー数)
+(733×ポリシーごとの監視対象のプログラム数)
+(364×稼働時間取得対象のプログラム数)
+(331×ソフトウェア稼働監視の許可情報数)
+(140×稼働監視ポリシーで設定したフィルタリングの条件数)
+(160×Webアクセスログのフィルタリング条件数)
+(521×抑止履歴を保存する最大イベント数)
+(939×パッチ情報数)
+(4024433×ダウンロード済みのパッチ数※2
+(3403×インストールスクリプト数)
+280※3
+3
+4706×(ドメイン数+OU数+コンピュータ数+ユーザ数)
+4287×((OU数×OUから取得する項目数)+(コンピュータ数×コンピュータから取得する項目数)+(ユーザ数×ユーザから取得する項目数))
+4020×(OUから取得する項目数+コンピュータから取得する項目数+ユーザから取得する項目数)
+6303×ドメイン数
注※1 ソフトウェアインベントリ容量
=(ソフトウェアインベントリ辞書の容量)
+(クライアントのソフトウェアインベントリを取得した場合の容量)
+(ライセンス数テーブルの容量)
+(削除ソフトウェア管理テーブルの容量)
注※2 OSのService Packは除きます。
注※3 パッチ管理情報

次に,データ使用量の目安を示します。

(a) ソフトウェアインベントリ辞書の容量

868×ソフトウェアインベントリの検索で取得される,各ホストのファイル数(単位:バイト)

(例)拡張子の「*.exeと*.dll」を収集した場合
1クライアントの「*.exeと*.dll」の数を1,000個とする
868×1000=868000バイト(約0.82メガバイト)
(b) クライアントのソフトウェアインベントリを取得した場合の容量

1テーブルのサイズ 342バイト×検索するあて先数×検索結果ファイル数

(例)あて先クライアント数1,000台すべてに1,000種類のファイルがあった場合
342×1000×1000 = 342000000バイト(約326メガバイト)
(c) ライセンス数テーブルの容量

1テーブルのサイズ 108バイト×ライセンス管理したいファイル数

(例)1,000種類のファイルのうち100種類のファイルをライセンス管理の対象にした場合
108×100=10800バイト(約0.01メガバイト)
(d) 削除ソフトウェア管理テーブルの容量

1テーブルのサイズ 384バイト×削除管理するソフトウェア数

(例)ソフトウェアインベントリ辞書に追加されないソフトウェアが100個あった場合
384×100=38400バイト(約0.04メガバイト)

なお,ソフトウェアインベントリ辞書と削除ソフトウェア管理テーブルで,ソフトウェアが重複することはありません。

(2) トランザクションログデバイス

Microsoft SQL Serverでは,トランザクションログデバイスの容量として,リレーショナルデータベース全体の約20%が推奨されています。

(3) ソフトウェアパッケージデータベースデバイス

ソフトウェアパッケージデータベースデバイス容量(単位:バイト)=
((保管パッケージサイズ/1800(1以下のときは,1に切り上げ))
+2×保管パッケージ数
+2×ジョブ定義登録時にインストール属性を変更したパッケージ数
+2×ジョブ登録時のパッケージ数
+2×リモートコレクトジョブ登録数)
×2048

(4) ソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイス

ソフトウェア稼働監視履歴データベースデバイス容量(単位:バイト)=
(1157×ソフトウェア稼働監視履歴の情報数)※1
+(80×取得した稼働時間の情報数)※2
注※1 ソフトウェア稼働監視履歴の情報数=
ソフトウェアの稼働監視の対象となるクライアントの台数
×1クライアント当たりの1日に取得する稼働情報量
×稼働情報の保存日数
注※2 取得した稼働時間の情報数=
220×クライアント数×稼働時間取得対象のプログラム数

なお,JP1/NETM/DMが提供するdcmmonrstコマンドを使用すると,セットアップで指定した保存日数を超えた稼働情報もデータベースに格納できます。「稼働情報の保存日数」は,dcmmonrstコマンドでデータベースに格納する稼働情報の日数も考慮して計算してください。

(5) 一時データベース(tempdb)

次に示す一時データベース容量の各計算式の中で,最大の容量をtempdbの容量として見積もってください。なお,各機能を並行して実行する場合は,それぞれの一時データベース容量を足した値をtempdbの値にしてください。