JP1 Version 8 JP1/NETM/DM 導入・設計ガイド(Windows(R)用)

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2.5.5 印刷および外部メディア操作の抑止

クライアントでの印刷および外部メディアの操作を抑止して,機密情報の流出や外部のシステムからの情報の侵入を防止できます。

印刷を抑止されているクライアントPCでは,印刷しようとしても,印刷が禁止されていることを示すメッセージが表示されて,印刷できなくなります。印刷を抑止する場合は,あらかじめクライアントに対して印刷できなくなることを知らせることをお勧めします。なお,ポリシーが適用されて印刷が抑止されると,クライアントのPCのタスクトレイにアイコンが表示されて,印刷できない状態であることを知らせます。

外部メディア操作の抑止では,USB接続メディア,内蔵CD/DVDドライブ,内蔵FDドライブ,IEEE 1394接続メディア,および内蔵SDカードスロットを介した書き込みまたは読み出しを抑止します。どのメディアの操作を抑止するかは,業務で使用する頻度や情報漏えいの危険度などを基に選択してください。

印刷および外部メディア操作抑止の概要を次の図に示します。

図2-24 印刷および外部メディア操作抑止の概要

[図データ]

<この項の構成>
(1) クライアントのOSの前提条件
(2) 印刷抑止および印刷操作の履歴が取得できるプリンタ種別
(3) 印刷を抑止する場合の注意事項
(4) 外部メディア操作を抑止する場合の注意事項

(1) クライアントのOSの前提条件

印刷および外部メディア操作を抑止するには,クライアントのOSを前提条件に合わせてください。

抑止対象の操作 Windows
98 Me NT4.0 2000 Server 2003 XP Vista Server 2008
印刷 × × ×
USB接続メディア操作(書き込みと読み出しを禁止) × × × ×
USB接続メディア操作(書き込みだけを禁止) × × × × × × ×
内蔵CD/DVDドライブへの書き込み × × × × ×
内蔵FDドライブ操作 × × × ×
IEEE 1394接続メディア操作 × × × ×
内蔵SDカードスロット操作 × × × × × ×
(凡例)
○:サポート対象
×:サポート対象外
注※
クライアントPCがWindows Server 2008の場合,外部メディア操作抑止はサポート対象外となります。Windows Server 2008のクライアントに対して外部メディア操作抑止を設定した場合,外部メディア操作が抑止されないことがあります。また,マニュアル内で外部メディア操作抑止機能の前提OSとしてWindows Server 2008が記載されている個所は,サポート対象外として読み替えてください。

クライアントPCのOSの違いによって,抑止できる操作の違いを次に示します。

(2) 印刷抑止および印刷操作の履歴が取得できるプリンタ種別

印刷抑止および印刷操作の履歴が取得できるプリンタ種別を次の表に示します。

表2-16 印刷抑止および印刷操作の履歴が取得できるプリンタ種別

プリンタ種別 使用するポート 印刷抑止 印刷操作の履歴の取得
ローカルプリンタ LPTポート
ローカルポート
USBポート
Fileポート ×
TCP/IPポート
LAN Managerポート × ×
ネットワーク共有プリンタ
ほかのPCに接続されているプリンタ
インターネットプリンタ × ×
仮想プリンタ
(凡例)
○:使用できる
×:使用できない
−:該当なし
注※
一部の仮想プリンタでは,印刷抑止ができない場合があります。

印刷操作を抑止する場合の前提条件
ネットワーク共有プリンタを使用している環境で印刷抑止を実施する場合,プリンタサーバとなるPCで,プリンタのアクセス権を確認してください。プリンタの[プロパティ]ダイアログボックスの[セキュリティ]タブで「ドキュメントの管理」が許可になっていることを確認します。この設定はデフォルトで許可になっています。
また,JP1/秘文または秘文で印刷抑止を実施している場合は,JP1/NETM/DMの印刷抑止は使用しないでください。

(3) 印刷を抑止する場合の注意事項

(4) 外部メディア操作を抑止する場合の注意事項