JP1/Integrated Management - Manager システム構築・運用ガイド

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1.5 統合スコープによるシステム統合管理

統合スコープは,システム管理者が必要とする目的に合わせた監視画面によって,目的指向型のシステム統合管理を実現します。

大規模で複雑なシステムの運用では,システム監視中に問題発生を検知したとしても,業務への影響を判断するのは容易ではありません。統合スコープは,システムをツリー形式やマップ形式の監視画面によってビジュアル化し,システム管理者が必要とする視点でのシステム監視を実現します。リソースの問題が発生すると,業務へ与える影響範囲が表示によって視覚的に把握できます。これによって,運用管理を効率化するとともに,未然に影響を防ぐような対処へつなげることができます。

ここではシステム運用のサイクルに沿って,統合スコープによるシステム統合管理について説明します。

表1-4 運用サイクルと統合スコープによる運用(例)

運用サイクル 統合スコープの機能 運用の概要
システムの監視 ツリー監視
  • [監視ツリー]画面により,業務を視点とした監視など目的指向型のツリー表示し,集中監視する
ビジュアル監視
  • [ビジュアル監視]画面により,重要監視ポイントをマップ上に配置し,システムを集中監視する
問題発生の検知 自動アクション
  • 監視ノードの状態変更を契機にJP1イベントを発行することで,統合コンソールを利用した自動アクションを実行する
アラーム
  • 重要イベントが発生したことを通知する
  • 監視ツリー上のアイコンが障害表示になり,障害の影響範囲がビジュアルに表示される
調査・対策 監視ノード検索,
状態変更イベント検索

  • 問題発生に関連する監視ノードを検索する。また,問題発生に関連するイベントを検索する
モニター起動
  • 監視ノードの状態を変更したイベントを検索した後,JP1イベントを発行したアプリケーションを起動し,詳細の調査または対策をする
コマンド実行
  • 任意のコマンドを実行する
統合機能ツリー
  • 任意のアプリケーションを起動し,詳細の調査または対策をする
運用サイクル全般 対処状況の管理
  • 監視ノードの状況を管理する
ガイド機能
  • 対処方法や対応手順など,ガイド情報を表示する
注意
統合スコープを使用するには,JP1/IM - Manager内の統合スコープ機能を有効(稼働状態)にする必要があります。
<この節の構成>
1.5.1 統合スコープによるシステムの集中監視
1.5.2 自動アクションによる問題発生の通知
1.5.3 統合スコープを基点とした問題の調査
1.5.4 ガイド機能
1.5.5 問題の対策

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