Groupmax Scheduler/Facilities Manager Version 7 システム管理者ガイド
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- Windowsクラスタシステムのうち,アクティブ/スタンバイ方式の2ノード・フェイルオーバをサポートしています。Microsoft Cluster Server(以降,MSCSと表記)を使用することで,Windowsクラスタシステムを実現します。
- フェイルオーバの監視対象は,マシンの異常及びOSの異常だけです。
(2) インストール方法
次に示すインストール手順は,MSCSへのインストール及びセットアップが完了していることを前提としています。MSCSのインストール及びセットアップについては,Windowsクラスタシステムのマニュアルをご覧ください。
以下では,運用系サーバを「ノード1」,待機系サーバを「ノード2」,「ノード1」と「ノード2」の両ノードに接続されているディスクを「共用ディスク」として記述しています。
- 共用ディスクをノード1の所有にしてください。
- ノード1から共用ディスクにScheduler Serverをインストールしてください。
Facilities Managerを使用する場合も同様にしてノード1から共用ディスクにFacilities Managerをインストールしてください(必ず共用ディスクにインストールする必要があります)。
- 「コンフィギュレーション」の設定をしてください。
- 共用ディスクをノード2の所有にしてください。
- ノード2から共用ディスクにScheduler Serverをインストールしてください。インストール先で指定するパスは1でインストールしたパスと同一にする必要があります。Facilities Managerを使用する場合も同様にインストールしてください(この手順はノード2のレジストリ内容をノード1と同一にするために必要です)。
- 「コンフィギュレーション」の内容を,ノード1と同一に設定してください。
(3) MSCSへの登録方法
- クラスタアドミニストレータを起動してください。
- Scheduler Server用(及びFacilities Manager用)のグループを作成してください。
- 物理ディスクリソースを作成してください。
- IPアドレス・リソースを作成してください。作成したIPアドレス・リソースのIPアドレス値はクライアントと管理ツールの接続に使用されるものです。リソースのグループには2で作成したグループを指定します。以後作成するリソースも同様に2で作成したグループを指定します。
- ネットワーク名・リソースを作成してください。依存関係として,ここまでの手順で作成したIPアドレス・リソースを指定します。
Scheduler Serverだけを使用する場合は手順6〜7を実施してください。Scheduler ServerとFacilities Managerを使用する場合は手順6〜9を実施してください。
- Scheduler Serverの汎用サービス・リソースを作成してください。サービス名は「GroupmaxGWR1」を指定します。また,複製するレジストリにSYSTEM\CurrentControlSet\Services\GroupmaxGWR1を,依存関係には上記で登録したネットワークリソースと物理ディスクリソースを指定します。以後作成する汎用サービス・リソース7〜9も同様に,複製するレジストリにSYSTEM\CurrentControlSet\Services\GroupmaxGWR1を指定します。
- Scheduler Server Toolの汎用サービス・リソースを作成してください。サービス名は「GroupmaxGWR2」を指定します。依存関係にはScheduler Serverの汎用サービス・リソースを指定してください。
- Facilities Managerを使用する場合は,Facilities Managerの汎用サービス・リソースを作成してください。サービス名は「GroupmaxGWR3」を指定します。依存関係にはScheduler Server Toolの汎用サービス・リソースを指定してください。
- Facilities Managerを使用する場合は,Facilities Manager Toolの汎用サービス・リソースを作成してください。サービス名は「GroupmaxGWR4」を指定します。依存関係にはFacilities Managerの汎用サービス・リソースを指定してください。
- 注意
- 6〜9の手順で汎用サービス・リソースを作成するとき,「パラメータ」タブの「ネットワーク名をコンピュータ名として使う」チェックボックスをチェックしてください。ただし,「ネットワーク名をコンピュータ名として使う」チェックボックスが非活性の場合,チェックする必要はありません。
- 6の手順で複製するレジストリに指定する内容は,「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\GroupmaxGWR1」ではなく「SYSTEM\CurrentControlSet\Services\GroupmaxGWR1」です。
(4) Address Serverとの連携方法
MSCSにAddress Serverを登録後,「付録C(3) MSCSへの登録方法」の6.のScheduler Serverの汎用サービス・リソース登録時に,依存関係として上記の依存関係に加えAddress Serverの汎用サービスも指定してください。
(5) iniファイルの記述方法
次の内容をAppoSV.iniに記述してください(行末には改行コードを入力する必要があります)。AppoSV.iniの設定内容については,「3.2.6 AppoSV.iniファイルの設定値一覧」を参照してください。
[Data]
WriteThroughSV=ON
この記述によって,ハードディスクへ同期書き込みされます。同期書き込みをすると,障害が発生する直前までに終了している更新処理(スケジュールの予約など)が確実に実行されることになります。マシンやOSに障害が発生する直前までのスケジュールデータの整合性を厳密な意味で保証するためには,この同期書き込みの指定をしてください。
サーバプログラムのサービス(Groupmax Scheduler Server,Facilities Manager)が起動中に,上記の値を変更した場合,これらのサービスを再起動する必要があります。
MSCSで使用しない場合は,次の内容を記述してください。
[Data]
WriteThroughSV=OFF
AppoSV.iniファイルが存在しない場合や,[Data]セクションにWriteThroughSVの記述がない場合,スペルが間違っている場合,WriteThroughSV=OFF(同期書き込みに対応しない)として扱います。
AppoSV.iniファイルのパスは,Groupmax Scheduler Server及びGroupmax Facilities Managerのうち,先に組み込んだパス名\bin\AppoSV.iniです。
(6) マルチサーバ構成の場合
マルチサーバ構成で,親サーバがフェイルオーバ中に子サーバから管理データの取得を開始しようとした場合,通信の再開を一定間隔で繰り返します。デフォルトのリトライ回数10回,リトライ間隔が5分です。変更が必要な場合は,次のレジストリの値を変更(ない場合は追加)してください。
- レジストリキー
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\GroupmaxGWR1
- リトライ回数
値:LockLoop
- タイプ:REG_SZ
単位:回
- リトライ間隔
値:LockSleep
タイプ:REG_SZ
単位:分
- 同期書き込みをするため,ディスクへの書き込みパフォーマンスが落ちます。よって,スケジュールの予約などのデータ更新時の性能が劣化します。
- WriteThroughSV=OFF(同期書き込みをしない)指定での運用もできます。ただし,この場合,フェイルオーバの直前に実行されたスケジュール予約などの更新内容が反映されないことがあります。
- マルチサーバ構成で,親サーバがフェイルオーバ中に子サーバから管理データの取得を開始しようとした場合,通信の再開を一定間隔で繰り返しますが,繰り返し回数が設定した値を超えた場合,「コンフィギュレーション」で指定した管理データ取得時刻まで取得を開始しません。
- スケジュール登録中にフェイルオーバが生じた場合,そのスケジュールは登録されていない場合があります。
- スケジュール予約中にフェイルオーバが生じた場合,予約者の発信控えと,被予約者の受信データの間に矛盾が生じる場合があります。
- フェイルオーバ中は,サーバに接続できません。
- ログイン完了後,サーバでフェイルオーバが生じた場合,再ログインする必要はありません。
- 既に共用ディスク以外にインストール済みの場合,アンインストール後に共用ディスクに再インストールする必要があります。この場合,元のインストールディレクトリの下のetc,log,room以下の全ファイルを再インストール後の同名のディレクトリ下に移動してください。また,スケジュール格納ディレクトリ(デフォルトはインストールディレクトリ下のdata)も共用ディスク上に移動してください。
- Assist連携機能は,MSCS(クラスタ構成)に対応していません。
クラスタ構成環境では,コンフィギュレーションの項番16「Assist連携」を「使用しない」に設定してください。
- SFdatacpコマンドは,MSCS(クラスタ構成)に対応していません。
クラスタ構成環境では,SFdatacpコマンドを実行しないでください。
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