Replication Manager Software Application Agent CLI ユーザーズガイド
Exchangeデータベースでバックアップ対象となるデータの種類を次の表に示します。
表2-3 Exchangeデータベースでバックアップ対象となるデータの種類
対象データベース 対象となるファイル 拡張子 Exchange Serverストレージグループ データファイル *.edb
*.stm※トランザクションログファイル *.log チェックポイントファイル *.chk Exchange Serverインフォメーションストア データファイル *.edb トランザクションログファイル *.log チェックポイントファイル *.chk
- 注※
- *.stmファイルは,Exchange Server 2003にだけ存在します。
Application Agentでは物理ボリューム単位でバックアップやリストアをするため,Exchangeデータベースのオブジェクト構成には次に示す前提条件があります。
- バックアップするファイルは,すべてペア定義されたRAIDボリューム上に置く必要があります。
- 物理ボリューム単位でバックアップされることを考慮して,ストレージグループまたはインフォメーションストアを配置してください。
Exchange Server 2003およびExchange Server 2007の場合Exchange Server 2010およびExchange Server 2013の場合
- 複数のストレージグループが同じ物理ボリュームに配置された場合,それらのストレージグループを一括してバックアップまたはリストアする必要があります。ストレージグループを個別にバックアップまたはリストアする場合,異なる物理ボリューム上にストレージグループを配置してください。
- 複数のインフォメーションストアが同じ物理ボリュームに配置された場合,それらのインフォメーションストアを一括してバックアップまたはリストアする必要があります。インフォメーションストアを個別にバックアップまたはリストアする場合,異なる物理ボリューム上にインフォメーションストアを配置してください。
- バックアップ対象となるExchangeデータベースをボリュームに配置する場合,次の点に注意してください。
Exchange Server 2003およびExchange Server 2007の場合Exchange Server 2010およびExchange Server 2013の場合
- トランザクションログファイル(*.log)は,データファイルとは同じボリュームに置くことができません。
- オンラインバックアップおよびVSSによるバックアップの場合,データファイル(*.edb,*.stm)とチェックポイントファイル(*.chk)は同じボリュームに置くことができません。
- バックアップを実行するとき,データファイル(*.edb)とトランザクションログファイル(*.log)を同一物理ボリュームに配置できません。物理ボリューム単位でデータをリストアするため,同一物理ボリュームにログファイルとデータベースファイルを配置すると,ロールフォワードリストアできなくなります。そのため,ログファイルとデータベースファイルを分けて配置する必要があります。
- ストレージグループ名とインフォメーションストア名を付けるときは,次の点に注意してください。
- 最大文字数:64文字
- 使用できない文字 = ; \ / ,
- 次の操作を実行すると,Active DirectoryのExchange Serverに関する情報が変更されるため,これらの操作を実行する前に取得したバックアップデータをリストアコマンド(drmexgrestoreまたはEX_DRM_EXG_RESTOREコマンド)でリストアできなくなります。
これらの操作を実行した場合は,Active DirectoryおよびExchangeデータベースをバックアップし直す必要があります。Active Directoryのバックアップについては,Microsoft社が提供するドキュメントを参照してください。
- インフォメーションストア,トランザクションログファイル,チェックポイントファイルのパスの変更
- ストレージグループの追加または削除
- ストレージグループ名の変更
- ストレージグループへのインフォメーションストアの追加
- ストレージグループからのインフォメーションストアの削除
- 次の操作を実行すると,データベースの署名が変更されるため,これらの操作を実行する前に取得したバックアップデータをリストアおよびリカバリ(drmexgrestoreまたはEX_DRM_EXG_RESTOREコマンドに-recoveryオプションを指定して実行)できなくなります。
- ESEUTILユーティリティでのインフォメーションストアの修復(ESEUTIL /p)
- ESEUTILユーティリティでのデフラグ(ESEUTIL /d)
これらの操作を実行した場合,drmexgbackupまたはEX_DRM_EXG_BACKUPコマンドを実行して,Exchangeデータベースをバックアップし直す必要があります。- 循環ログは,Exchange Server 2003を使用してコールドバックアップ,またはオンラインバックアップする場合だけ使用できます。ただし,循環ログを使用していると,新しいログファイルが作成されたときに既存のログファイルのうち,最も古いログが削除されるので,ロールフォワードするときにログがなくなっていることがあります。このため,ロールフォワードによるリカバリをする場合は,循環ログを使用しないでください。
- Exchange Server 2003およびExchange Server 2007の回復用ストレージグループはバックアップ対象とはなりません。回復用ストレージグループを構成するファイルおよびフォルダは,バックアップ対象のストレージグループとは別のファイルシステムに置いてください。
- Exchange Server 2010およびExchange Server 2013の回復用データベースはバックアップ対象とはなりません。回復用データベースを構成するファイルおよびフォルダは,バックアップ対象のデータベースとは別の物理ボリュームに置いてください。
- Thin ImageまたはCopy-on-Write Snapshotを使用する場合,Application Agentではテープバックアップできません。そのため,ほかのバックアップ製品を使用して,正ボリュームのExchangeデータベースをテープにバックアップしてください。
- Exchange Server 2003を使用する場合,コールドバックアップおよびオンラインバックアップが使用できます。Exchange Server 2007,Exchange Server 2010,およびExchange Server 2013を使用する場合,VSSバックアップだけ使用できます。
- Exchange Server 2007の高可用性機能のうち,SCC,CCR,およびSCRをサポートしています。LCRはサポートしていません。
- この節の構成
- 2.8.1 VSSを使用する場合
- 2.8.2 VSSで取得したバックアップデータをインフォメーションストア単位でリストアする場合
- 2.8.3 ダイナミックディスク構成の場合
- 2.8.4 クラスタ構成の場合
- 2.8.5 カスケード構成の場合
- 2.8.6 CCR構成の場合
- 2.8.7 SCR構成の場合
- 2.8.8 DAG構成の場合
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