Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
Tiered Storage Managerに起因するトラブルが発生した場合の対処方法を示します。
ここでは,管理クライアントからの操作は,Tiered Storage Manager CLI またはLegacy モードのTiered Storage Manager GUI からの操作だけを示します。
- この項の構成
- (1) Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した
- (2) Tiered Storage Managerサーバが停止しない
- (3) Tiered Storage Managerサーバで異常終了したりクラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする
- (4) データベースに障害が発生しTiered Storage Managerの操作ができない
(1) Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した
Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した場合,要因に対応する対処を実施してください。
- Device Manager,またはHitachi Command Suite共通コンポーネントが起動していません。
- 実行ユーザーに管理者権限がありません。
- プロパティファイルが誤っています。
- Device ManagerまたはHitachi Command Suite共通コンポーネントが起動していない場合:
- Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネントを起動してください。
- 実行ユーザーに管理者権限がない場合:
- OSの管理者権限を持つユーザーで実行し直してください。
- プロパティファイルが誤っている場合:
- コマンドログまたはメッセージログを参考に,プロパティファイルを修正してください。
(2) Tiered Storage Managerサーバが停止しない
Tiered Storage Managerサーバが停止しない場合,要因に対応する対処を実施してください。
- 停止処理中にサーバに異常が発生しました。
- 実行ユーザーに管理者権限がありません。
- 停止処理中にサーバに異常が発生した場合:
- Tiered Storage Managerサーバを停止してから約10分経過したあと,さらに停止処理に必要な時間が経過しても停止しないときは,次のコマンドを実行してください。
- Windowsの場合:
- <Tiered Storage Managerサーバのインストールフォルダ>\bin\htsmserver forcestop
- SolarisまたはLinuxの場合:
- <Tiered Storage Managerサーバのインストールディレクトリ>/bin/htsmserver forcestop
- 実行ユーザーに管理者権限がない場合:
- OSの管理者権限を持つユーザーで実行し直してください。
(3) Tiered Storage Managerサーバで異常終了したりクラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする
強制終了や予期しないエラーでTiered Storage Managerサーバが異常終了したり,クラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする場合は,データベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。
データベースの情報とストレージシステムの状態に不整合が発生しました。
次の手順でデータベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。
- Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動したあと,Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュしてください。
- Tiered Storage Managerサーバの異常終了時に,マイグレーションタスクの作成またはキャンセル操作をしていた場合は,操作し直してください。キャンセル操作でエラーが発生した場合,ストレージシステムをリフレッシュしてください。
- 実行中のマイグレーションタスクが失敗した場合は,再度ストレージシステムをリフレッシュしてください。そのあと,タスクの状態に応じて,次のとおり対処してください。
- タスクの状態が「データ消去失敗」の場合:
- マイグレーションは完了し,移動元と移動先のLDEV番号は付け替わっています。移動先LDEV番号が付いた移動元ボリュームの状態を確認して,ボリュームの状態に応じて対処してください。データ消去に失敗した場合,移動先LDEV番号が付いた移動元には元のデータが残っています。
- 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっているときは,Storage Navigatorを利用して該当するボリュームをフォーマットしてください。
- 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっていないときは,該当するボリュームのデータが消去されないで残っているおそれがあります。
データを消去する必要があるときには,フォーマットするか,次の手順でデータを消去してください。LDEV 10:01を20:01にマイグレーションしたとして説明します(移動元ボリュームはマイグレーションによってLDEV番号が20:01に付け替わっています)。
1. 20:01にLUNパスを設定し,ホストに割り当てます。
2. 割り当てたホストから”0”データをボリュームサイズ分書き込み,20:01のデータを消去します。
3. 20:01のLUNパスを解除します。- タスクの状態が「マイグレーション失敗」の場合:
- エラーの要因によっては,ストレージシステムでマイグレーションが完了していても,Tiered Storage ManagerやDevice Managerではマイグレーション失敗終了として扱われているおそれがあります。このとき,次の手順で対処してください。
- Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュし,Tiered Storage ManagerとDevice Managerの管理情報を最新状態に更新します。
予約されたまま残っているボリュームがあれば,リフレッシュ中に解除されます。- マイグレーション失敗終了状態になっているマイグレーションタスクのボリューム情報を表示して,マイグレーション実行前か実行後かを確認します。
このとき,マイグレーション元のすべてのLDEVについて,パリティグループ名とストレージシステム名を確認してください。- マイグレーションが実行されていないLDEVがあった場合,エラーになった要因を取り除いたあと,再度マイグレーションタスクを作成して,マイグレーションを実行します。
(4) データベースに障害が発生しTiered Storage Managerの操作ができない
データベースに障害が発生し,Tiered Storage Managerで操作できない場合,バックアップしておいたデータベースを復元してください。
データベースに障害が発生したため,リポジトリーにアクセスできません。
バックアップしておいたデータベースを復元してください。
All Rights Reserved. Copyright© 2010, 2014, Hitachi, Ltd.