Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)

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13.1.2 管理サーバで発生したトラブルへの対処方法(Tiered Storage Manager)

Tiered Storage Managerに起因するトラブルが発生した場合の対処方法を示します。

ここでは,管理クライアントからの操作は,Tiered Storage Manager CLI またはLegacy モードのTiered Storage Manager GUI からの操作だけを示します。

この項の構成
(1) Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した
(2) Tiered Storage Managerサーバが停止しない
(3) Tiered Storage Managerサーバで異常終了したりクラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする
(4) データベースに障害が発生しTiered Storage Managerの操作ができない

(1) Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した

Tiered Storage Managerサーバの起動に失敗した場合,要因に対応する対処を実施してください。

要因

対処方法

Device ManagerまたはHitachi Command Suite共通コンポーネントが起動していない場合:
Device ManagerおよびHitachi Command Suite共通コンポーネントを起動してください。

実行ユーザーに管理者権限がない場合:
OSの管理者権限を持つユーザーで実行し直してください。

プロパティファイルが誤っている場合:
コマンドログまたはメッセージログを参考に,プロパティファイルを修正してください。

(2) Tiered Storage Managerサーバが停止しない

Tiered Storage Managerサーバが停止しない場合,要因に対応する対処を実施してください。

要因

対処方法

停止処理中にサーバに異常が発生した場合:
Tiered Storage Managerサーバを停止してから約10分経過したあと,さらに停止処理に必要な時間が経過しても停止しないときは,次のコマンドを実行してください。
Windowsの場合:
Tiered Storage Managerサーバのインストールフォルダ\bin\htsmserver forcestop
SolarisまたはLinuxの場合:
Tiered Storage Managerサーバのインストールディレクトリ/bin/htsmserver forcestop

実行ユーザーに管理者権限がない場合:
OSの管理者権限を持つユーザーで実行し直してください。

(3) Tiered Storage Managerサーバで異常終了したりクラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする

強制終了や予期しないエラーでTiered Storage Managerサーバが異常終了したり,クラスタ環境でフェールオーバーが発生したりする場合は,データベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。

要因

データベースの情報とストレージシステムの状態に不整合が発生しました。

対処方法

次の手順でデータベースの情報とストレージシステムの状態の整合性を回復してください。

  1. Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動したあと,Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュしてください。
  2. Tiered Storage Managerサーバの異常終了時に,マイグレーションタスクの作成またはキャンセル操作をしていた場合は,操作し直してください。キャンセル操作でエラーが発生した場合,ストレージシステムをリフレッシュしてください。
  3. 実行中のマイグレーションタスクが失敗した場合は,再度ストレージシステムをリフレッシュしてください。そのあと,タスクの状態に応じて,次のとおり対処してください。

タスクの状態が「データ消去失敗」の場合:
マイグレーションは完了し,移動元と移動先のLDEV番号は付け替わっています。移動先LDEV番号が付いた移動元ボリュームの状態を確認して,ボリュームの状態に応じて対処してください。データ消去に失敗した場合,移動先LDEV番号が付いた移動元には元のデータが残っています。
  • 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっているときは,Storage Navigatorを利用して該当するボリュームをフォーマットしてください。
  • 移動先LDEV番号が付いたボリュームが閉塞状態になっていないときは,該当するボリュームのデータが消去されないで残っているおそれがあります。
    データを消去する必要があるときには,フォーマットするか,次の手順でデータを消去してください。LDEV 10:01を20:01にマイグレーションしたとして説明します(移動元ボリュームはマイグレーションによってLDEV番号が20:01に付け替わっています)。
    1. 20:01にLUNパスを設定し,ホストに割り当てます。
    2. 割り当てたホストから”0”データをボリュームサイズ分書き込み,20:01のデータを消去します。
    3. 20:01のLUNパスを解除します。

タスクの状態が「マイグレーション失敗」の場合:
エラーの要因によっては,ストレージシステムでマイグレーションが完了していても,Tiered Storage ManagerやDevice Managerではマイグレーション失敗終了として扱われているおそれがあります。このとき,次の手順で対処してください。

  1. Device Managerですべてのストレージシステムをリフレッシュし,Tiered Storage ManagerとDevice Managerの管理情報を最新状態に更新します。
    予約されたまま残っているボリュームがあれば,リフレッシュ中に解除されます。
  2. マイグレーション失敗終了状態になっているマイグレーションタスクのボリューム情報を表示して,マイグレーション実行前か実行後かを確認します。
    このとき,マイグレーション元のすべてのLDEVについて,パリティグループ名とストレージシステム名を確認してください。
  3. マイグレーションが実行されていないLDEVがあった場合,エラーになった要因を取り除いたあと,再度マイグレーションタスクを作成して,マイグレーションを実行します。

関連項目

(4) データベースに障害が発生しTiered Storage Managerの操作ができない

データベースに障害が発生し,Tiered Storage Managerで操作できない場合,バックアップしておいたデータベースを復元してください。

要因

データベースに障害が発生したため,リポジトリーにアクセスできません。

対処方法

バックアップしておいたデータベースを復元してください。

関連項目

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