Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)
ストレージシステムのアラートが発生した場合に,ユーザーに自動的にEメールを通知できます。管理クライアントにログインしていない状況でも,ストレージシステムの障害を知ることができます。
アラートをEメール通知するために必要な設定を次に示します。
- SMTPサーバの環境設定
使用するSMTPサーバの設定手順に従って,Device ManagerサーバがSMTPサーバに接続できるように設定します。- 受信ユーザーの登録
Device Manager GUIで,Eメールを受信するユーザーを登録します。- アラート通知のプロパティ設定
Device Managerサーバのプロパティに,SMTPサーバの情報や通知元のメールアドレスなどを設定します。- SMTP認証ユーザーアカウントの登録(SMTP認証を使用する場合)
Device ManagerサーバにSMTP認証ユーザーアカウントを登録します。イベント通知やヘルスチェック結果の通知で登録済みの場合,再登録は不要です。- アラート通知テンプレートのカスタマイズ(任意)
必要に応じてテンプレートファイルを編集し,Eメールの出力内容を設定します。
重要
- Device ManagerがEメールを送信するのは,アラート検出時の1回だけです。送信に失敗した場合,Eメールは再送されず,アラート情報および送信先のEメールアドレスが,Device Managerのトレースログファイルに出力されます。
- Eメールを送信する前にDevice Managerサーバのサービスが停止した場合,サービスが再起動してもEメールは送信されません。サービスの再起動後に,CLIのGetAlertsコマンドまたはGUIで,対処していないアラートがないか確認してください。
- Device Managerサーバの管理対象ストレージシステムに対して,環境の構築や保守を実施すると,ストレージシステムでアラートが多数発生することがあります。事前にDevice Managerサーバのserver.mail.enabledプロパティにfalseを指定し,Eメール通知機能を無効にしておくことをお勧めします。
- この項の構成
- (1) SMTPサーバの設定
- (2) 受信ユーザーの登録
- (3) アラート通知のプロパティ設定
- (4) SMTP認証ユーザーアカウントのDevice Managerへの登録
- (5) アラート通知テンプレートのカスタマイズ
Device ManagerサーバがSMTPサーバに接続できるように設定します。
SMTPサーバで,Device ManagerサーバがサポートしているSMTP認証の認証方式を指定してください。Device ManagerサーバがサポートするSMTP認証の認証方式は,LOGIN,PLAINです。
重要
- SMTPサーバの認証方式が複数ある場合,Device ManagerサーバはLOGIN,PLAINの優先順でEメールを送信します。SMTPサーバでLOGINまたはPLAINが指定されていない場合は,SMTP認証を使用しないでEメールを送信します。
- SMTPサーバでSMTP認証の設定が無効な場合,Device Managerサーバ側でSMTP認証の設定を有効にしていても,Device ManagerサーバはSMTP認証を使用しないでEメールを送信します。
Eメールの受信ユーザーは,Device Manager GUIで登録します。
Eメールを受信するユーザーの条件は次のとおりです。条件を満たすユーザーに同じ内容のEメールが送信されます。
- 対象のストレージシステムに対応するリソースグループが割り当てられていること。
- 割り当てたリソースグループに対するDevice ManagerのロールとしてModifyが設定されていること。
- ユーザーのプロファイルにEメールアドレスが登録されていること。
ユーザーアカウントをHitachi Command Suite製品に登録している場合に必要です。外部認可サーバでユーザーアカウントを管理している場合は,外部認可サーバでEメールアドレスを登録してください。
参考
- Device Managerサーバが送信するEメールの文字コードはUnicode(UTF-8)です。Eメールを受信するユーザーは,Unicode(UTF-8)に対応したメールソフトを使用してください。
- Device Manager GUIでのユーザー登録について:マニュアル「Hitachi Command Suite Software ユーザーズガイド」
アラートをEメールで通知するには,Device Managerサーバのserver.propertiesファイルのプロパティに,SMTPサーバの情報や通知元のメールアドレスなどを設定する必要があります。
設定が必要なプロパティは次のとおりです。
- server.mail.enabled
- server.mail.from
- server.mail.smtp.host
- server.mail.smtp.port
- server.mail.smtp.auth
- server.mail.errorsTo
- server.eventNotification.mail.to
- server.mail.alert.type
- server.mail.alert.status
- A.1.1 Device Managerサーバのプロパティの変更
- A.2.17 server.mail.enabled
- A.2.18 server.mail.from
- A.2.19 server.mail.smtp.host
- A.2.20 server.mail.smtp.port
- A.2.21 server.mail.smtp.auth
- A.2.22 server.mail.errorsTo
- A.2.23 server.eventNotification.mail.to
- A.2.24 server.mail.alert.type
- A.2.25 server.mail.alert.status
(4) SMTP認証ユーザーアカウントのDevice Managerへの登録
SMTP認証を使用する場合は,SMTP認証ユーザーのアカウントをhdvmmodmailuserコマンドでDevice Managerに登録します。イベント通知およびヘルスチェック結果のEメール通知でSMTP認証ユーザーが設定済みの場合,再設定は不要です。
- Administrator 権限(Windowsの場合)またはroot(SolarisまたはLinuxの場合)でのログイン
- Device Managerサーバのserver.mail.smtp.authプロパティの設定
trueを指定してください。
- リソースグループとしてAll Resourcesが割り当てられ,Device ManagerのロールとしてAdminが設定されているDevice ManagerのユーザーIDおよびパスワード
- SMTP認証に使用するユーザーIDおよびパスワード
SMTP認証ユーザーのアカウントをDevice Managerに登録するには:
- 次のコマンドを実行します。
- Windowsの場合:
- <Device Manager サーバのインストールフォルダ>\HiCommandServer\tools\hdvmmodmailuser.bat -u <Device ManagerのユーザーID> -p <Device Managerのパスワード> <SMTP認証ユーザーID> [<SMTP認証パスワード>]
- SolarisまたはLinuxの場合:
- <Device Manager サーバのインストールディレクトリ>/HiCommandServer/tools/hdvmmodmailuser.sh -u <Device ManagerのユーザーID> -p <Device Managerのパスワード> <SMTP認証ユーザーID> [<SMTP認証パスワード>]
- Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動します。
注意
- Device ManagerサーバでSMTP認証の設定を有効にしても,SMTP認証ユーザーを登録していない場合,SMTP認証を使用しないで,メールが送信されます。
- Device Managerサーバに設定できるSMTP認証ユーザーは,1つだけです。コマンドを実行するたびに,設定されているSMTP認証ユーザーの情報は更新されます。
- Device Managerサーバで設定したSMTP認証ユーザーの情報は削除できません。
Eメールの内容は,テンプレートファイル(mail-alert-detection.txt)で変更できます。テンプレートファイルを変更したあとは,Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動してください。
- Administrator 権限(Windowsの場合)またはroot(SolarisまたはLinuxの場合)でのログイン
次の場所に格納されているテンプレートファイル(mail-alert-detection.txt)を,テキストエディターで編集します。
- Windowsの場合:
- <Device Managerサーバのインストールフォルダ>\HiCommandServer\config
- SolarisまたはLinuxの場合:
- <Device Managerサーバのインストールディレクトリ>/HiCommandServer/config
デフォルトのmail-alert-detection.txtファイルを次に示します。
mail-alert-detection.txtファイルは,次に示す条件をすべて満たすようにしてください。条件を満たさない場合,デフォルトの設定内容でEメールが送信されます。
- ファイル名およびファイルの格納先は変更しないでください。
- 1行目にヘッダー,2行目に空行,3行目以降に本文および出力するパラメーターを指定してください。
- ヘッダーは「Subject:<メールの件名>」の形式で1つだけ指定してください。
- パラメーターは「${<パラメーター名>}」の形式で指定してください。
パラメーター名は大文字と小文字が区別されます。- UTF-8 エンコーディングで記述してください。
- ファイルサイズは64KB以内になるようにしてください。
- 各行の長さは改行文字を除いて1024バイト以内になるようにしてください。
mail-alert-detection.txtファイルに指定できるパラメーターを次の表に示します。
表6-12 mail-alert-detection.txtファイルに指定できるパラメーター
パラメーター名 説明 messageID アラートID alertType アラートタイプ source ストレージシステム名 status アラートの重要度 component アラートが発生したストレージシステムの部位 description 問題の説明 recommendedAction 問題への対処方法 additionalInfo 補足情報 occurrenceTime Device Managerサーバがアラート情報を取得した時刻
表示形式:yyyy/mm/dd hh:mm:ss
hhは24時間表示です。
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