Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド(Web Version)

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6.3.3 アラートをEメール通知するための操作フロー

ストレージシステムのアラートが発生した場合に,ユーザーに自動的にEメールを通知できます。管理クライアントにログインしていない状況でも,ストレージシステムの障害を知ることができます。

アラートをEメール通知するために必要な設定を次に示します。

  1. SMTPサーバの環境設定
    使用するSMTPサーバの設定手順に従って,Device ManagerサーバがSMTPサーバに接続できるように設定します。
  2. 受信ユーザーの登録
    Device Manager GUIで,Eメールを受信するユーザーを登録します。
  3. アラート通知のプロパティ設定
    Device Managerサーバのプロパティに,SMTPサーバの情報や通知元のメールアドレスなどを設定します。
  4. SMTP認証ユーザーアカウントの登録(SMTP認証を使用する場合)
    Device ManagerサーバにSMTP認証ユーザーアカウントを登録します。イベント通知やヘルスチェック結果の通知で登録済みの場合,再登録は不要です。
  5. アラート通知テンプレートのカスタマイズ(任意)
    必要に応じてテンプレートファイルを編集し,Eメールの出力内容を設定します。
重要
  • Device ManagerがEメールを送信するのは,アラート検出時の1回だけです。送信に失敗した場合,Eメールは再送されず,アラート情報および送信先のEメールアドレスが,Device Managerのトレースログファイルに出力されます。
  • Eメールを送信する前にDevice Managerサーバのサービスが停止した場合,サービスが再起動してもEメールは送信されません。サービスの再起動後に,CLIのGetAlertsコマンドまたはGUIで,対処していないアラートがないか確認してください。
  • Device Managerサーバの管理対象ストレージシステムに対して,環境の構築や保守を実施すると,ストレージシステムでアラートが多数発生することがあります。事前にDevice Managerサーバのserver.mail.enabledプロパティにfalseを指定し,Eメール通知機能を無効にしておくことをお勧めします。

関連項目

この項の構成
(1) SMTPサーバの設定
(2) 受信ユーザーの登録
(3) アラート通知のプロパティ設定
(4) SMTP認証ユーザーアカウントのDevice Managerへの登録
(5) アラート通知テンプレートのカスタマイズ

(1) SMTPサーバの設定

Device ManagerサーバがSMTPサーバに接続できるように設定します。

SMTPサーバで,Device ManagerサーバがサポートしているSMTP認証の認証方式を指定してください。Device ManagerサーバがサポートするSMTP認証の認証方式は,LOGIN,PLAINです。

重要
  • SMTPサーバの認証方式が複数ある場合,Device ManagerサーバはLOGIN,PLAINの優先順でEメールを送信します。SMTPサーバでLOGINまたはPLAINが指定されていない場合は,SMTP認証を使用しないでEメールを送信します。
  • SMTPサーバでSMTP認証の設定が無効な場合,Device Managerサーバ側でSMTP認証の設定を有効にしていても,Device ManagerサーバはSMTP認証を使用しないでEメールを送信します。

(2) 受信ユーザーの登録

Eメールの受信ユーザーは,Device Manager GUIで登録します。

Eメールを受信するユーザーの条件は次のとおりです。条件を満たすユーザーに同じ内容のEメールが送信されます。

参考
Device Managerサーバが送信するEメールの文字コードはUnicode(UTF-8)です。Eメールを受信するユーザーは,Unicode(UTF-8)に対応したメールソフトを使用してください。

関連項目

(3) アラート通知のプロパティ設定

アラートをEメールで通知するには,Device Managerサーバのserver.propertiesファイルのプロパティに,SMTPサーバの情報や通知元のメールアドレスなどを設定する必要があります。

設定が必要なプロパティは次のとおりです。

関連項目

(4) SMTP認証ユーザーアカウントのDevice Managerへの登録

SMTP認証を使用する場合は,SMTP認証ユーザーのアカウントをhdvmmodmailuserコマンドでDevice Managerに登録します。イベント通知およびヘルスチェック結果のEメール通知でSMTP認証ユーザーが設定済みの場合,再設定は不要です。

事前に完了しておく操作

事前に確認しておく情報

SMTP認証ユーザーのアカウントをDevice Managerに登録するには:

  1. 次のコマンドを実行します。

    Windowsの場合:
    Device Manager サーバのインストールフォルダ\HiCommandServer\tools\hdvmmodmailuser.bat -uDevice ManagerのユーザーID -p Device Managerのパスワード> <SMTP認証ユーザーID [SMTP認証パスワード]

    SolarisまたはLinuxの場合:
    Device Manager サーバのインストールディレクトリ/HiCommandServer/tools/hdvmmodmailuser.sh -u Device ManagerのユーザーID -p Device Managerのパスワード> <SMTP認証ユーザーID [SMTP認証パスワード]
  2. Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動します。
注意
  • Device ManagerサーバでSMTP認証の設定を有効にしても,SMTP認証ユーザーを登録していない場合,SMTP認証を使用しないで,メールが送信されます。
  • Device Managerサーバに設定できるSMTP認証ユーザーは,1つだけです。コマンドを実行するたびに,設定されているSMTP認証ユーザーの情報は更新されます。
  • Device Managerサーバで設定したSMTP認証ユーザーの情報は削除できません。

関連項目

(5) アラート通知テンプレートのカスタマイズ

Eメールの内容は,テンプレートファイル(mail-alert-detection.txt)で変更できます。テンプレートファイルを変更したあとは,Hitachi Command Suite製品のサービスを再起動してください。

事前に完了しておく操作

次の場所に格納されているテンプレートファイル(mail-alert-detection.txt)を,テキストエディターで編集します。

Windowsの場合:
Device Managerサーバのインストールフォルダ\HiCommandServer\config

SolarisまたはLinuxの場合:
Device Managerサーバのインストールディレクトリ/HiCommandServer/config

デフォルトのmail-alert-detection.txtファイルを次に示します。

[図]

mail-alert-detection.txtファイルは,次に示す条件をすべて満たすようにしてください。条件を満たさない場合,デフォルトの設定内容でEメールが送信されます。

mail-alert-detection.txtファイルに指定できるパラメーターを次の表に示します。

表6-12 mail-alert-detection.txtファイルに指定できるパラメーター

パラメーター名 説明
messageID アラートID
alertType アラートタイプ
source ストレージシステム名
status アラートの重要度
component アラートが発生したストレージシステムの部位
description 問題の説明
recommendedAction 問題への対処方法
additionalInfo 補足情報
occurrenceTime Device Managerサーバがアラート情報を取得した時刻
表示形式:yyyy/mm/dd hh:mm:ss
hhは24時間表示です。

関連項目

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