Hitachi Command Suite Software ユーザーズガイド
Legacyモードでのデータマイグレーション実行時の注意事項について説明します。
- 移動先のボリュームを選択するとき,移動先候補となるボリュームは絞り込まれて表示されています。移動先候補となるすべてのボリュームを表示させたい場合は,Tiered Storage Managerサーバのserver.propertiesファイルでserver.migration.plan.candidateVolumeCountLimitプロパティの値を設定します。このプロパティについては,マニュアル「Hitachi Command Suite Software システム構成ガイド」を参照してください。一度に多くの移動先候補を表示するとメモリーが不足するおそれがあるため,デフォルトのまま運用することをお勧めします。
- 動作を保証する値を超えてLegacyモードのTiered Storage Managerを運用すると,動作が遅くなったりメモリー不足になったりするおそれがあります。保証する値を超えないように運用してください。動作を保証する値および推奨値を次の表に示します。
表B-3 LegacyモードのTiered Storage Managerが動作を保証する値および推奨値
項目 保証する値 推奨値 ストレージドメイン内のマイグレーショングループの数 5,000 100以下 マイグレーショングループ内のボリュームの数 300 5以下 終了していないHTSM CLI / Legacy HTSM タスクの数 100 なし - Tiered Storage Managerへ同時にアクセスできるユーザー数の最大値と推奨値を次の表に示します。最大値を超えるとエラーになります。
表B-4 LegacyモードのTiered Storage Managerの最大値および推奨値
項目 最大値 推奨値 Tiered Storage Managerサーバへ同時にアクセスするユーザーの数 5 1~2 - データマイグレーションは,タスク実行から完了までに時間が掛かり,ホストから対象ボリュームへのアクセス性能に影響を与えるおそれがあります。タスク登録時に表示される所要時間の目安を参考にして,アクセス頻度の高い時間帯にタスクが実行されないようにスケジュールを設定することをお勧めします。初めてマイグレーションするとき,容量の小さい(約170GB未満)ボリュームをマイグレーションするとき,一度に多数のボリュームをマイグレーションするときなどは,実際の所要時間と大きく異なる場合があります。
- ホストからのI/Oによってストレージシステムへの負荷が高くなっている場合は,マイグレーションに失敗することがあります。そのときは,ストレージシステムへの負荷を下げてから再度実行してください。
- マイグレーションに失敗した場合は,移動先領域のデータは保証されません。再度データマイグレーションを実行してください。
- マイグレーションに失敗したあと,マイグレーションタスクに含まれるボリュームのデータマイグレーション再実行,ホストへの割り当てなどの操作ができない場合は,ストレージシステムの情報を更新してください。
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