Hitachi Command Suite Software ユーザーズガイド
データマイグレーションとは,ストレージシステム内の複数のボリュームに格納されたデータを一括して別のボリュームまたはDPプールに移動させることです。
データマイグレーションを実行するには,Tiered Storage Managerのライセンスの登録が必要です。
次の場合にデータマイグレーションを実行すると,ボリュームのデータを一度に移行できます。
- サーバやアプリケーションが利用しているボリュームの性能の監視結果に基づいてデータを再配置する。
- 新しくストレージシステムを導入したときに古いストレージシステムからデータを移行する。
- 使用頻度が低くなったデータを外部ストレージシステムに移行する。
外部ストレージシステムを含む1つのストレージシステム内でデータマイグレーションを実行します。データマイグレーションの実行中もデータにアクセスできます。データマイグレーションが完了すると,移動元のLDEV IDとホストI/Oが移動先と入れ替わります。そのため,マイグレーション後も設定を変更することなくデータにアクセスできます。
移動元ボリュームは,ホスト(ファイルサーバ)または論理グループ単位で選択します。そのほか,ホスト(ファイルサーバ)に割り当てられたボリュームの一覧,論理グループや階層に含まれるボリュームの一覧,またはリソースの検索結果から,ボリュームを選択して移動元にすることもできます。
移動先は,DPプールまたは階層を指定するか,リソースの検索結果から選択します。DPプールを選択した場合,移動元ボリュームと同じ容量のDPボリュームが自動的に作成されます。既存のDPボリュームを移動先に指定することもできます。
移動元と移動先を選択すると,個々の移動元ボリュームと移動先ボリューム(またはDPプール)のペアが自動的に作成されます。作成されたペアを確認して,必要があればペアを変更することもできます。移動できないボリュームについては,ペアは作成されません。
Tuning Managerと連携している場合,[性能分析]ボタンをクリックすると,移動元ボリュームや移動先ボリュームのパリティグループ利用率を確認できます。
データ移動後,移動元ボリュームのデータを消去するか選択できます。移動先がDPプールの場合は,移動先DPボリュームのうち未使用の領域を解放(ゼロページ破棄)することもできます。
v7.1.1より前のHitachi Command Suiteでサポートされていた,マイグレーショングループを使うLegacyモードでのデータマイグレーションについては,「B.1 Legacyモードとは」を参照してください。
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