Hitachi Command Suite Software ユーザーズガイド
C/Tデルタを悪化させる要因に関連する各メトリックについて,評価の目安となる値を説明します。
C/Tデルタの悪化は副ボリュームや副ジャーナルへの書き込みが遅くなることで起こります。副ボリュームや副ジャーナルへの書き込みが遅くなる要因を特定したい場合,Universal Replicatorが使用しているキャッシュ,MPブレードまたはMPユニットの負荷が適正かどうかを確認する必要があります。各リソースのメトリックの値が,あらかじめシステムが設定したしきい値を超えているとき,状態の確認が必要なメトリックとして一覧やグラフに表示されます。
表5-9 Universal Replicatorの性能指標
種類 メトリック しきい値 説明 副ボリュームまたは副ジャーナルへの書き込み キャッシュ書き込み待ち率(%) 30%
- キャッシュ書き込み待ち率がしきい値を超えており,かつMPブレードまたはMPユニット利用率もしきい値を超えているときは,副ストレージシステムのMPブレードまたはMPユニットに負荷が集中していることが考えられます。
- キャッシュ書き込み待ち率がしきい値を超えていても,MPブレードまたはMPユニット利用率がしきい値を超えていないときは,副ストレージシステムのパリティグループに負荷が集中しているか,またはキャッシュの容量が不足していることが考えられます。
MPブレード(Virtual Storage Platformの場合)またはMPユニット(HUS VMの場合)利用率(%) 40% 正ジャーナルからの読み込み MPブレード(Virtual Storage Platformの場合)またはMPユニット(HUS VMの場合)利用率(%) 40%
- MPブレードまたはMPユニット利用率がしきい値を超えているときは,正ストレージシステムのMPブレードまたはMPユニットに負荷が集中していることが考えられます。
正ストレージシステムと副ストレージシステム間の転送 データ流出量 [性能分析用ネットワーク帯域幅設定]で設定した値
- データ流出量が[性能分析用ネットワーク帯域幅設定]で設定したしきい値を超えているか,またはしきい値に近い値が一定期間続いているときは,対象のリモートパスを使用しているデータ量が増加しているか,またはネットワーク帯域が縮退していることが考えられます。
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