20.1.2 ead_init_client_n()(EADSクライアントの初期設定)
(1) 機能
EADSクライアント名およびクライアント定義に従って,EADSクライアントの初期設定をします。
また,キャッシュを管理するキャッシュマネージャのハンドル(ポインタ)を取得します。
ead_init_client_n()を実行するたびに,クラスタを監視するスレッドが1つ生成されます。生成されたスレッドは,ead_terminate_client()実行時に終了します。
クライアント定義のeads.client.eventListener.enableパラメタにtrueを指定していた場合は,次のように動作します。
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新たにイベントリスナ用のコネクションが生成されて,EADSサーバとの接続に成功すると,クラスタ構成情報の通知を受け取れる状態になります。生成されたコネクションは,ead_terminate_client()実行時に削除されます。
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クラスタイベントリスナおよびノードイベントリスナを実行するためのスレッドが1つ生成されます。生成されたスレッドは,ead_terminate_client()実行時に終了します。
(2) 形式
#include <eads.h> EAD_CACHE_MANAGER *ead_init_client_n ( const char *client_name, /* In */ const char *file_name, /* In */ int *error_code /* Out */ );
(3) 引数
- client_name
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EADSクライアント名を指定します。
指定できるデータについては,「15.2.2(5) EADSクライアント名として指定できるデータ」を参照してください。
EADSクライアント名とログファイルの出力先の関係については,「8.4.2 ファイルの出力先の設定」を参照してください。
- file_name
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EADSクライアントのクライアント定義ファイルのパスを指定します。
- error_code
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エラーコード取得先のポインタを指定します。
エラーコードについては,「20.2 クライアントライブラリのエラーコード(C言語)」を参照してください。
(4) 戻り値
ead_init_client_n()が正常に終了した場合は,キャッシュを管理するキャッシュマネージャのハンドル(ポインタ)が返却されます。
ead_init_client_n()が異常終了した場合は,NULLが返却されます。
(5) 注意事項
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EADSクライアントを同一マシンで複数同時に実行する場合は,それぞれ異なるログ出力先を指定してください。同一のログ出力先を指定した場合,動作は保証されません。ログ出力先の設定については,「8.4.2 ファイルの出力先の設定」を参照してください。
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初期設定したEADSクライアントを終了する場合は,必ずead_terminate_client()を実行してください。