20.2 クライアントライブラリのエラーコード(C言語)
C言語のクライアントライブラリで使用できる関数は,引数error_codeに指定された領域に次に示すエラーコードを返却します。
エラーコードとエラーの内容,発生要因を次の表に示します。
error_codeの値 |
記号定数 |
エラーの内容 |
発生要因 |
データを更新するAPIの処理状態※ |
クライアント定義のeads.client.compatパラメタに0300を指定した場合のerror_codeの値 |
---|---|---|---|---|---|
0 |
処理は正常に終了しました。 |
該当しません。 |
○ |
0 |
|
1000 |
予期しないエラーが発生しました。 |
プログラム内で予期しないエラーが発生しました。 |
△ |
1000 |
|
1010 |
指定されたパラメタが不正です。 |
APIの引数に不正なパラメタが指定されています。 |
× |
1010 |
|
1040 |
キャッシュが開始されていないため実行できません。 |
キャッシュの終了後(ead_stop_cache()の実行後)に,データを操作しました。 |
× |
1040 |
|
1100 |
すでに終了しているキャッシュに対して,終了処理をしています。 |
キャッシュはすでに終了しているため,ead_stop_cache()を実行する必要はありません。 |
− |
1100 |
|
1110 |
指定したEADSサーバのアドレス情報が,EADSクライアントが保持するEADSサーバのアドレス情報と一致しません。 |
APIの引数に指定したEADSサーバのアドレス情報(IPアドレスおよびポート番号)が,EADSクライアントが保持するどのEADSサーバのアドレス情報とも一致しません。 |
− |
1110 |
|
1120 |
同一接続先に対してプールしておくコネクションがすでに最大個数に達していて,すべて使用中です。 |
特定のEADSサーバに対して同時にリクエストしているスレッド数が,コネクションの最大個数を超えています。 |
× |
1120 |
|
1200 |
クラスタイベントリスナとノードイベントリスナを追加できません。 |
イベントリスナが無効になっている状態(クライアント定義のeads.client.eventListener.enableパラメタにtrueが指定されていない)で,次の処理を実行しました。
|
− |
− |
|
1210 |
すでに追加されているクラスタイベントリスナまたはノードイベントリスナを,追加しようとしました。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
− |
|
1220 |
削除する必要がないクラスタイベントリスナまたはノードイベントリスナを,削除しようとしました。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
− |
|
2000 |
EADSクライアントの初期設定でエラーが発生しました。 |
ead_init_client()またはead_init_client_n()実行中に予期しないエラーが発生しました。 |
− |
2000 |
|
2010 |
クライアント定義ファイルが読み込めませんでした。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
2010 |
|
2020 |
クライアント定義ファイルの定義内容に不正があります。 |
クライアント定義ファイルの定義内容が不正です。 |
− |
2020 |
|
2030 |
ログの初期化に失敗しました。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
2030 |
|
2040 |
クライアント定義ファイルで指定されたEADSサーバへの接続に失敗しました。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
2040 |
|
3000 |
EADSサーバとの間で通信エラーが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3000 |
|
3001 |
EADSサーバへのリクエスト送信処理で通信エラーが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3000 |
|
3002 |
EADSサーバへのレスポンス受信処理で通信エラーが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3000 |
|
3010 |
EADSサーバとの通信中にタイムアウトが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3010 |
|
3011 |
EADSサーバへのリクエスト送信処理でタイムアウトが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3010 |
|
3012 |
EADSサーバへのレスポンス受信処理でタイムアウトが発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3010 |
|
3020 |
EADSサーバとの接続に失敗しました。 |
次の要因が考えられます。
|
× |
3020 |
|
3030 |
EADSサーバとの通信中にプロトコル障害が発生しました。 |
次の要因が考えられます。
|
△ |
3030 |
|
3040 |
接続できる,すべてのEADSサーバへの接続に失敗しました。 |
次の要因が考えられます。
|
− |
3040 |
|
4000 |
予期しない内部エラーがEADSサーバで発生しました。 |
予期しない内部エラーが接続先EADSサーバで発生しました。 |
△ |
4000 |
|
4010 |
EADSクライアントが送信したリクエストを,接続先EADSサーバが処理できませんでした。 |
次の要因が考えられます。
|
× |
4010 |
|
4030 |
EADSサーバが一時的に利用できません。 |
接続先EADSサーバの最大同時接続数を超えました。 |
× |
4030 |
|
4040 |
接続先EADSサーバが保持するクラスタ構成情報と,EADSクライアントが保持するクラスタ構成情報に互換性がありません。 |
再起動した接続先EADSサーバのクラスタ構成情報が,EADSクライアントが保持するクラスタ構成情報と一致しません。 |
× |
4040 |
|
4060 |
ead_replace()実行時,すでに格納されているvalueが条件に指定したvalueと一致しなかったため,valueを格納できませんでした。 |
ead_replace()で条件に指定したvalueとキャッシュ上のvalueが一致しませんでした。 |
× |
4060 |
|
4070 |
ead_replace()実行時,指定したkeyが存在しなかったため(keyに関連づけられたvalueが存在しなかったため),処理を続行できませんでした。 |
ead_replace()で指定したkeyに関連づけられたvalueが存在しなかったため,valueの比較ができませんでした。 |
× |
4070 |
|
4080 |
ead_create()実行時,指定したkeyがすでに存在したため,valueを格納できませんでした。 |
ead_create()で指定したkeyに関連づけられたvalueがすでに格納されています。 |
× |
4080 |
|
4090 |
ead_update()実行時,指定したkeyが存在しなかったため,valueを格納できませんでした。 |
ead_update()で指定したkeyに関連づけられたvalueが格納されていません。 |
× |
4090 |
|
4100 |
リクエストを処理できるEADSサーバがありません。 |
次の要因が考えられます。
|
× |
4100 |
|
4110 |
EADSサーバの状態が,リクエストを実行できる状態ではありません。 |
接続先EADSサーバの状態がリクエストを実行できる状態でないため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4120 |
EADSサーバは,一時的にリクエストを実行できません。 |
スケールアウト処理中のため,受付済みのリクエストを一時的に処理できませんでした。スケールアウト処理が完了するまで待機しないでエラーとなる設定になっています。そのため,スケールアウト処理が完了したあとに,リクエストを再実行してください。 |
× |
4000 |
|
4200 |
キャッシュに対する操作を実行できませんでした。 |
接続先EADSサーバで何らかの問題が発生しているため,キャッシュを操作できない状態になっています。操作を中止してEADSサーバの状態を確認してください。 |
× |
4000 |
|
4210 |
指定したキャッシュが存在しないため,キャッシュに対する操作を実行できませんでした。 |
指定したキャッシュが存在しないため,キャッシュを操作できませんでした。指定したキャッシュに対する操作を中止して,EADSサーバの状態を確認してください。 |
× |
4000 |
|
4230 |
リクエスト処理中にクラスタ構成変更が発生したため,キャッシュに対する操作を実行できませんでした。 |
リクエスト処理中にクラスタ構成変更が発生したため,キャッシュを操作できませんでした。クラスタ構成の変更が完了したあとに,キャッシュに対する操作を再度実行してください。 |
× |
4000 |
|
4300 |
キャッシュに対する操作中に内部エラーが発生しましたが,データの多重化は発生しませんでした。 |
接続先EADSサーバでキャッシュに対する操作中,内部エラーが発生しました。データの多重化は発生していないため,ほかの正常なEADSサーバへの影響はありません。EADSサーバが縮退したあと,正常なEADSサーバに接続先が変更されると,同じ操作から処理を再開できます。 |
× |
4000 |
|
4310 |
キャッシュに対する操作中にEADSサーバで内部エラーが発生し,データ更新処理が失敗しました。 |
接続先EADSサーバでキャッシュに対する操作中,内部エラーが発生しました。データの多重化はすでに実行されているため,問題が発生した接続先EADSサーバが縮退したあとに正常なサーバに接続先が変更されると,データが更新された状態から操作を再開できます。 |
△ |
4000 |
|
4400 |
EADSサーバのリクエスト受信処理でノンブロッキングI/O通信バッファが不足しました。 |
接続先EADSサーバのリクエスト受信処理でノンブロッキングI/O通信バッファが不足しているため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4410 |
EADSサーバのレスポンス送信処理でノンブロッキングI/O通信バッファが不足しました。 |
接続先EADSサーバのレスポンス送信処理でノンブロッキングI/O通信バッファが不足しているため,レスポンスを送信できませんでした。 |
△ |
4000 |
|
4700 |
EADSサーバのユーザファンクション内でエラーが発生しました。 |
接続先EADSサーバのユーザファンクション内でエラーが発生しました。ユーザファンクション内の処理を確認してください。 |
− |
4000 |
|
4710 |
EADSサーバでユーザファンクションの戻り値のシリアライズに失敗しました。 |
接続先EADSサーバで実行したユーザファンクションの戻り値に,シリアライズできないオブジェクトを指定しています。 |
− |
4000 |
|
4730 |
指定したユーザファンクション名のユーザファンクションが,EADSサーバに存在しません。 |
指定したユーザファンクション名のユーザファンクションが,接続先EADSサーバに存在しません。 |
− |
4000 |
|
4800 |
データを格納するメモリの容量が不足しています。 |
接続先EADSサーバでデータを格納するメモリ(Explicitヒープ)の容量が不足しているため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4810 |
データを格納するキャッシュファイルの容量が不足しています。 |
接続先EADSサーバでデータを格納するキャッシュファイルの容量が不足しているため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4820 |
EADSサーバに格納できるkeyの数が上限に達しています。 |
接続先EADSサーバに格納できるkeyの数が上限に達しているため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4830 |
指定したkey,グループ名,またはvalueのサイズがクラスタに格納できる最大サイズを超えています。 |
指定したkey,グループ名,またはvalueのサイズがクラスタに格納できる最大サイズを超えているため,リクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4840 |
接続先EADSサーバで,データを格納するメモリの容量が一時的に不足しています。 |
リバランス処理中は,EADSサーバでデータを格納するメモリ(Explicitヒープ)の容量が一時的に減少します。そのため,接続先EADSサーバでリクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4850 |
接続先EADSサーバで,格納できるkeyの数が一時的に上限に達しています。 |
リバランス処理中は,EADSサーバに格納できるkeyの数の上限が一時的に減少します。そのため,接続先EADSサーバでリクエストを処理できませんでした。 |
× |
4000 |
|
4999 |
解析できない内部エラーがEADSサーバで発生しました。 |
接続先EADSサーバで内部エラーが発生しましたが,接続先EADSサーバのバージョンがEADSクライアントライブラリのバージョンより新しいため,解析できませんでした。 |
△ |
4000 |
|
5000 |
EADSクライアントで内部エラーが発生しました。 |
クライアントライブラリ内で予期しないエラーが発生しました。 |
△ |
5000 |
|
5010 |
EADSクライアント内でメモリ確保に失敗しました。 |
クライアントライブラリ内でメモリ確保に失敗しました。 |
△ |
5010 |
|
5020 |
一括操作の実行をキャンセルしました。 |
一括操作を継続できないため,未実行の操作をキャンセルしました。 |
× |
5020 |
|
6000 |
一括操作のすべての操作に失敗しました。 |
データを一括で操作するAPIで実行しようとした操作は,すべて失敗しました。 |
− |
6000 |
|
6010 |
一括操作の一部の操作に失敗しました。 |
データを一括で操作するAPIで実行しようとした操作のうち,一部が失敗しました。 |
− |
6010 |
- 注※
-
ead_put(),ead_remove()などのデータを更新するAPIの実行時にエラーコードが出力された場合に,データが更新されているかどうかを表しています。
記号の意味を次に示します。
○:データは更新されています。
△:データが更新されているかどうかは不明です。処理が完了したかどうか,確認してください。
×:データは更新されていません。
−:ead_put(),ead_remove()などのデータを更新するAPIの実行時に,このエラーコードは出力されません。