14.3.27 exportecf(キャッシュファイルの書き出し)
この項の内容は,ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合にお読みください。
- 〈この項の構成〉
(1) 機能
指定したキャッシュのキャッシュファイル(キャッシュデータファイルとキャッシュインデックスファイル)のデータを指定したディレクトリに書き出します。
書き出したキャッシュデータファイルおよびキャッシュインデックスファイルは,eztool importecfコマンドでキャッシュに読み込むことができます。
(2) 規則
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このサブコマンドは,クラスタの状態がクラスタ稼働中(AVAILABLE)のときに実行できます。
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このサブコマンドは,クラスタへの参加状況がonlineのEADSサーバを処理対象とします。ただし,クラスタへの参加状況がstandbyのEADSサーバがクラスタ内にある場合は実行できません。クラスタへの参加状況については,eztool statusコマンドで確認できます。
-
このサブコマンドは,処理対象のEADSサーバが閉塞状態(closed)のときに実行できます。
なお,-lオプションまたは--localオプションを指定した場合は,EADSサーバが停止状態のときにだけ実行できます。
-
書き出し対象として指定したキャッシュがEADSサーバにある必要があります。キャッシュがEADSサーバにあるかどうかは,eztool listcacheコマンドで確認できます。
(3) 形式
eztool exportecf <キャッシュファイルの出力先パス名> <キャッシュ名> [-l]
(4) オプションおよび引数
(a) <キャッシュファイルの出力先パス名>
キャッシュデータファイルとキャッシュインデックスファイルの出力先パス名を指定します。
パス名には,アスタリスク(*),二重引用符("),疑問符(?),縦線(|),小なり演算子(<),大なり演算子(>)を含むディレクトリは指定できません。
キャッシュデータファイルとキャッシュインデックスファイルの出力先パスに相対パスを指定した場合,各EADSサーバの運用ディレクトリが起点となります。
(5) <キャッシュ名>
キャッシュファイルを書き出したいキャッシュのキャッシュ名を指定します。
キャッシュ名には,半角32文字までの半角英数字(0〜9,A〜Z,およびa〜z)が指定できます。
(6) -l または--local
EADSサーバが停止状態の場合に,キャッシュファイルを書き出すときに指定します。
コマンドを実行するEADSサーバだけが,キャッシュファイルを書き出す対象になります。
- 注意事項
-
縮退したEADSサーバや正常終了できなかったEADSサーバが出力したキャッシュファイルは,不完全な状態になっているおそれがあります。
(7) リターンコード
次の表に示すリターンコードが返却されます。
項番 |
リターンコード |
リターンコードの説明 |
|
---|---|---|---|
コマンド定義のeads.command.compatパラメタを指定していない場合 |
コマンド定義のeads.command.compatパラメタに0300を指定した場合 |
||
1 |
0 |
0 |
コマンドの実行に成功しました。 |
2 |
101 |
101 |
コマンドの初期化に失敗しました。 |
3 |
110 |
接続に失敗しました。 |
|
4 |
111 |
通信タイムアウトで失敗しました。 |
|
5 |
120 |
構文不正で失敗しました。 |
|
6 |
130 |
コマンドを実行できない状態のため失敗しました。 |
|
7 |
131 |
ほかのコマンドが実行中のため失敗しました。 |
|
8 |
150 |
コマンド実行中に失敗しました。 |
|
9 |
200 |
コマンドタイムアウトで失敗しました。 |
(8) 出力対象
-
このサブコマンドを実行すると,各EADSサーバにある次のキャッシュファイルが<キャッシュファイルの出力先パス名>で指定したディレクトリに出力されます。キャッシュ定義ファイルに指定されたパラメタに基づいて,キャッシュファイルが出力されます。サブディレクトリは作成されません。
-
キャッシュデータファイル
<キャッシュファイルの出力先パス名>/eads_data_[EADSサーバID※1]_[キャッシュ名]_[レンジID※1]_[ファイル連番※2].ecf
注※1 01〜96の整数です。
注※2 ファイル数の連番(5桁の整数)です。
-
キャッシュインデックスファイル
<キャッシュファイルの出力先パス名>/eads_index_[EADSサーバID※1]_[キャッシュ名]_[レンジID※1]_[ファイル連番※2].ecf
注※1 01〜96の整数です。
注※2 ファイル数の連番(5桁の整数)です。
(9) 注意事項
-
<キャッシュファイルの出力先パス名>に存在しないディレクトリを指定した場合,ディレクトリが作成されます。
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<キャッシュファイルの出力先パス名>に出力ファイルと同名のファイルがある場合,キャッシュファイルは出力できません。
-
キャッシュデータファイルとキャッシュインデックスファイルの両方または片方が1ファイルもない場合,コマンドの実行が失敗します。また,キャッシュファイルも出力されません。
-
キャッシュの作成,再開,または復旧をした時からキャッシュ定義ファイルの設定を変更しないでください。また,-lオプションを指定してこのサブコマンドを実行する場合は,クラスタ定義ファイルおよび共通設定ファイルも変更しないでください。これらの定義ファイルが変更された場合,不正な内容のキャッシュファイルが出力されるおそれがあります。