Hitachi

インメモリデータグリッド Hitachi Elastic Application Data Store ユーザーズガイド


10.2.2 EADSサーバを開始する手順(ディスク上にキャッシュを作成する)

この項の内容は,ディスクキャッシュ,および2Wayキャッシュを使用する場合にお読みください。

EADSサーバを起動したあとに,ディスクキャッシュまたは2Wayキャッシュを新規に作成する手順について説明します。

〈この項の構成〉

(1) キャッシュ定義ファイルを作成する

キャッシュタイプやキャッシュの格納先などを指定するための,キャッシュ定義ファイルを作成します。

キャッシュ定義ファイルのファイル名はeads_cache.<キャッシュ名>.propertiesです。

キャッシュ定義のパラメタについては,「7.7 キャッシュの運用に依存するパラメタの設計」を参照してください。

注意事項

キャッシュ定義ファイルの次のパラメタの定義内容は,クラスタを構成する全EADSサーバで同じになるようにしてください。同じでないとキャッシュを作成できません。

EADSサーバ5台,データの多重度3でディスクキャッシュを作成する場合の,キャッシュ定義ファイルの例を次に示します。

eads.cache.type=Disk
eads.cache.disk.info.dir=store
eads.cache.disk.1.dir=/hdd/cache_server01_range01
eads.cache.disk.2.dir=/hdd/cache_server01_range05
eads.cache.disk.3.dir=/hdd/cache_server01_range04
eads.cache.disk.filesize=128
eads.cache.disk.filenum=8
eads.cache.disk.blocksize=1

(2) EADSサーバを起動する

EADSサーバを起動するホストにログインしてezstartコマンドを実行し,EADSサーバを起動します。このコマンドはEADSサーバごとに実行する必要があります。

ezstart

(3) 初期化が完了していることを確認する

EADSサーバの起動に成功すると,初期化状態に遷移します。

eztool statusコマンドを実行して,全EADSサーバの初期化が完了していることを確認します。

eztool status

コマンド実行例

[図データ]

初期化が完了している場合,State欄にinitializedが表示されます。

(4) キャッシュを作成する

eztool createcacheコマンドを実行して,キャッシュを作成します。

eztool createcache <キャッシュ名>

コマンド実行例

[図データ]

キャッシュを作成すると,次のディレクトリにキャッシュファイルが作成されます。

通常の場合(ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用しない場合)
  • キャッシュデータファイル

    <キャッシュ定義のeads.cache.disk.<n>.dirパラメタで指定したディレクトリ>/<キャッシュ名>

  • キャッシュインデックスファイルおよびキャッシュ情報ファイル

    <キャッシュ定義のeads.cache.disk.info.dirパラメタで指定したディレクトリ>/<キャッシュ名>(デフォルトは<運用ディレクトリ>/store/<キャッシュ名>)

ディスクキャッシュの格納先として不揮発性メモリを使用する場合
  • キャッシュデータファイルおよびキャッシュインデックスファイル

    <キャッシュ定義のeads.cache.disk.persistentMemory.deviceパラメタで指定した不揮発性メモリのデバイスファイル>

  • キャッシュ情報ファイル

    <キャッシュ定義のeads.cache.disk.info.dirパラメタで指定したディレクトリ>/<キャッシュ名>(デフォルトは<運用ディレクトリ>/store/<キャッシュ名>)

注※

指定したデバイスファイルにキャッシュデータファイルおよびキャッシュインデックスファイルが格納されます。

(5) キャッシュが作成されていることを確認する

eztool listcacheコマンドを実行して,キャッシュの一覧を表示します。

eztool listcache

コマンド実行例

[図データ]

CacheName欄に表示されるキャッシュ名,およびCacheType欄に表示されるキャッシュタイプから,キャッシュが作成されていることを確認してください。

(6) クラスタの閉塞状態を解除する

初期化状態は閉塞状態と同じく,EADSクライアントからのリクエストが受け付けられない状態です。eztool openコマンドを実行して,クラスタの閉塞状態を解除します。

eztool open

コマンド実行例

[図データ]

(7) 閉塞状態が解除できていることを確認する

eztool statusコマンドを実行して,全EADSサーバの閉塞状態が解除できていることを確認します。

eztool status

コマンド実行例

[図データ]

閉塞状態が解除できている場合,State欄にrunningが表示されます。