14.3.12 import(データの読み込み)
- 〈この項の構成〉
(1) 機能
メモリキャッシュのデータを書き出したストアデータファイルから,データを読み込みます。
ストアデータファイルのデータを再度putすることで,データを再配置します。
(2) 規則
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このサブコマンドは,クラスタの状態がクラスタ稼働中(AVAILABLE)のときに実行できます。
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このサブコマンドは,クラスタへの参加状況がonlineのEADsサーバを処理対象とします。ただし,クラスタへの参加状況がstandbyのEADsサーバがクラスタ内にある場合は実行できません。クラスタへの参加状況については,eztool statusコマンドで確認できます。
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このサブコマンドは,処理対象のEADsサーバが初期化状態(initialized)のときに実行できます。
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稼働中のFullGCの発生を抑えるため,このサブコマンドが終了するタイミングで,各EADsサーバがFullGCを実施します。
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このサブコマンドがEADsサーバから排他を取得している間,EADsサーバは縮退状態(isolated)になりません。なお,EADsサーバから排他を取得している間にプロセスがダウンしたり,EADsサーバが停止したりした場合は,排他を解除したあとに縮退が実行されます。
(3) 形式
eztool import [-d <ストアデータファイルの格納先パス名>] [<ストアデータファイルキー>]
(4) オプションおよび引数
(a) -dまたは--directory <ストアデータファイルの格納先パス名>
ストアデータファイルの格納先パス名を指定します。
指定したディレクトリ下にあるストアデータファイルだけを読み込みたい場合に指定します。
パス名には,アスタリスク(*),二重引用符("),疑問符(?),縦線(|),小なり演算子(<),大なり演算子(>)を含むディレクトリは指定できません。
ストアデータファイルの格納先パスに相対パスを指定した場合,各EADsサーバの運用ディレクトリが起点となります。
(b) <ストアデータファイルキー>
ストアデータファイルのストアデータファイルキーを指定します。
eztool exportコマンドまたはeztool stopコマンド実行時に出力されたストアデータファイルのストアデータファイルキーを指定します。
ストアデータファイルキーを省略すると,eztool listesdコマンドで,latestに表示される最新のストアデータファイルキーのストアデータファイルを自動的に読み込みます。
読み込み対象となるストアデータファイル名を次に示します。
ストアデータファイルを出力したコマンド |
ストアデータファイル名 |
---|---|
eads_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADsサーバID].esd |
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eads_stop_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADsサーバID].esd |
- (凡例)
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[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時
YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒
ストアデータファイルが各EADsサーバ,またはストアデータファイルの格納先ディレクトリ下に複数ある場合,コマンド実行日時が最新のストアデータファイルを自動的に読み込みます。
コマンド実行日時が同じ(EADsサーバIDだけ異なる)ストアデータファイルが複数ある場合,該当するすべてのストアデータファイルを読み込みます。
また,eztool exportコマンド実行時に出力されたストアデータファイルと,eztool stopコマンド実行時に出力されたストアデータファイルのコマンド実行日時が同じ場合,eztool exportコマンド実行時に出力されたストアデータファイルを優先して読み込みます。
(5) リターンコード
0:成功
101:失敗
(6) 注意事項
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壊れている,または不正なストアデータファイルは読み込みません。
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03-00より古いバージョンのEADsサーバで出力したストアデータファイルを読み込んだ場合,動作は保証されません。
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データを一つ一つ登録し直すため,データ数やデータ量によっては,かなりの時間が掛かります。
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ストアデータファイルのデータをputする際,キャッシュに同じ名称のkeyが存在する場合は,keyの更新日時をチェックして,ストアデータファイルの更新日時の方が新しいときにだけデータを上書きします。