14.3.11 export(データの書き出し)
- 〈この項の構成〉
(1) 機能
メモリキャッシュのデータをストアデータファイルに書き出します。
メモリキャッシュが存在しない場合は,実行されません。
(2) 規則
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このサブコマンドは,クラスタの状態がクラスタ稼働中(AVAILABLE)のときに実行できます。
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このサブコマンドは,クラスタへの参加状況がonlineのEADsサーバを処理対象とします。ただし,クラスタへの参加状況がstandbyのEADsサーバがクラスタ内にある場合は実行できません。クラスタへの参加状況については,eztool statusコマンドで確認できます。
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このサブコマンドは,処理対象のEADsサーバが閉塞状態(closed)のときに実行できます。
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-sまたは--singleオプションを指定した場合は,クラスタの状態に関係なく,EADsサーバが次の状態のときに実行できます。
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初期化状態(initialized)
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稼働状態(running)
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閉塞中(closing)
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閉塞状態(closed)
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縮退状態(isolated)
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稼働中のFullGCの発生を抑えるため,このサブコマンドが終了するタイミングで,各EADsサーバがFullGCを実施します。ただし,-sまたは--singleオプションを指定した場合は,FullGCを実施しません。
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このサブコマンドがEADsサーバから排他を取得している間,EADsサーバは縮退状態(isolated)になりません。なお,EADsサーバから排他を取得している間にプロセスがダウンしたり,EADsサーバが停止したりした場合は,排他を解除したあとに縮退が実行されます。
(3) 形式
eztool export [-s] [-d <ストアデータファイルの出力先パス名>] [<ストアデータファイルキー>]
(4) オプションおよび引数
(a) -sまたは--single
クラスタ全体で保持するデータではなく,コマンドを実行するEADsサーバが保持するデータだけを書き出したい場合に指定します。
例えば,縮退状態になったEADsサーバのデータをバックアップしておきたい場合などに指定します。
このオプションを指定した場合,EADsサーバから排他を取得しません。データの書き出し中にキャッシュの削除,キャッシュに格納されているデータの削除,またはストアデータファイルの削除を行った場合,動作は保証されません。また,eztool statusコマンドで,実行中のOperationとして表示されません。
(b) -dまたは--directory <ストアデータファイルの出力先パス名>
ストアデータファイルの出力先パス名を指定します。
指定したディレクトリ下にストアデータファイルを出力したい場合に指定します。
パス名には,アスタリスク(*),二重引用符("),疑問符(?),縦線(|),小なり演算子(<),大なり演算子(>)を含むディレクトリは指定できません。
ストアデータファイルの出力先パスに相対パスを指定した場合,各EADsサーバの運用ディレクトリが起点となります。
(c) <ストアデータファイルキー>
ストアデータファイルのストアデータファイルキーを指定します。
ストアデータファイルキーは,半角32文字までです。半角英数字(0〜9,A〜Z,a〜z),アンダースコア(_)またはハイフン(-)が指定できます。
また,ストアデータファイルキーには,自動的に接頭辞(eads_またはeads_single_)と接尾辞(_EADsサーバID.拡張子)が付きます。拡張子は「.esd」です。
ストアデータファイルキーを省略すると,次の表に示すように,コマンド実行日時がストアデータファイルキーとなります。
-sまたは--singleオプション指定 |
ストアデータファイル名 |
世代管理の対象 |
---|---|---|
なし |
eads_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADsサーバID].esd |
対象 |
あり |
eads_single_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADs サーバID].esd |
対象外 |
- (凡例)
-
[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時
YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒
(5) リターンコード
0:成功
101:失敗
(6) 注意事項
次に示す形式のストアデータファイルキーを指定すると,世代管理の対象になる場合があります。ストアデータファイルを世代管理の対象にしたくない場合は,同じ形式にならないように指定してください。
-
ストアデータファイルキーを省略した場合と同じ形式
eads_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADsサーバID].esd
-
eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイル名と同じ形式
eads_stop_[YYYYMMDDhhmmss]_[EADsサーバID].esd
- (凡例)
-
[YYYYMMDDhhmmss]:コマンド実行日時
YYYY:年,MM:月,DD:日,hh:時(00〜23),mm:分,ss:秒
また,eztool stopコマンド実行時に出力されるストアデータファイル名と同じ形式の場合,削除されるおそれがあるため,注意してください。詳細については,「7.6.2 ストアデータファイルの世代数の設定」を参照してください。