JP1/Cm2/Network Element Configuration CLI運用ガイド
SLBの設定で論理サーバ構成情報を設定する場合,ncvclcmdコマンド実行時にSetR-ServerConfコマンドを指定します。SetR-ServerConfコマンドの定義内容を,あらかじめ構成パラメーター定義ファイル上に定義しておきます。
SetR-ServerConfコマンドの定義内容は,SetR-ServerConfパラメーターを使用して定義します。SetR-ServerConfパラメーターは,名前空間nc-x.xを使用して定義しますが,スイッチ固有の定義内容については,該当するスイッチの名前空間で定義します。なお,名前空間nc-x.xのバージョンは任意です。
SetR-ServerConfパラメーター内で使用する名前空間について次の表に示します。
表4-16 SetR-ServerConfパラメーター内で使用するスイッチ別の名前空間
名前空間名 説明 略称※ http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip1500-1.0 BIG-IP1500に関するパラメーターを記述するときに使用する名前空間です。 bigip1500-1.0 http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip6400-1.0 BIG-IP6400に関するパラメーターを記述するときに使用する名前空間です。 bigip6400-1.0
- 注※
- このマニュアル内で使用する名前空間名の略称です。
構成パラメーター定義ファイルのSetR-ServerConfパラメーター部分について,使用する名前空間ごとに説明します。
- <この項の構成>
- (1) SetR-ServerConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)
- (2) SetR-ServerConfパラメーターの内容(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)
(1) SetR-ServerConfパラメーターの内容(名前空間nc-x.x部分)
構成パラメーター定義ファイルのSetR-ServerConfパラメーターのうち,名前空間nc-x.xを使用して定義する部分について説明します。名前空間nc-x.xのバージョンは任意です。
(a) 形式
SetR-ServerConfパラメーターの形式(名前空間nc-x.x部分)を次に示します。ここでは,名前空間nc-1.0を使用した形式を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0"> <CommandList> <SLB> <SetR-ServerConf> <SetR-ServerConf_Work Name="ワーク名" SwitchName="スイッチ名"> <R-ServerConf_Local> : スイッチ固有の定義内容※ : </R-ServerConf_Local> </SetR-ServerConf_Work> </SetR-ServerConf> </SLB> </CommandList> </ncvcl_nc>
- 注※
- 該当するスイッチの名前空間を使用して,スイッチ固有の定義内容を指定します。
(b) パラメーターの内容
SetR-ServerConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間nc-x.x部分)を次の表に示します。
表4-17 SetR-ServerConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間nc-x.x部分)
パラメーター 定義内容 説明 区分 SetR-ServerConf_Work SetR-ServerConfのワーク SetR-ServerConfについて,ワークを定義します。
NameおよびSwitchNameを属性に指定します。
配下に物理サーバ構成情報を設定します。
ワークは,複数定義でき,それぞれがコマンドに対して独立しています。必須 Name ワーク名 SetR-ServerConf_Workの属性です。ワーク名を255バイト以内で定義します。使用できる文字は,半角英数字および記号※です。
この属性で指定した値は,ncvclcmdコマンド実行時に,-wオプションでワーク名を指定する場合に使用します。必須 SwitchName スイッチ名 SetR-ServerConf_Workの属性です。設定対象スイッチ名を255バイト以内で指定します。 必須 R-ServerConf_Local スイッチ固有パラメーターリスト SetR-ServerConf_Workの配下に指定します。
配下に各種スイッチ固有のパラメーターを複数設定できます。ただし,スイッチ固有のパラメーターは,スイッチごとに一とおりだけ設定できます。
スイッチ固有のパラメーターが複数ある場合,設定対象スイッチに対応したパラメーターが選択され,ほかの設定は無視されます。任意
- (凡例)
- 必須:必ず指定する。
- 任意:任意に指定する。
- 注※
- 文字列を指定するパラメーターの場合,XMLの文法上使用できない文字(「<」,「>」,「"」,「'」,「&」)を使用したい場合は,実体参照を使用してください。
- 実体参照については,「4.5(3) XMLの文法上使用できない文字を使用する場合」を参照してください。
(2) SetR-ServerConfパラメーターの内容(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)
構成パラメーター定義ファイルのSetR-ServerConfパラメーターのうち,名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0を使用して定義する部分について説明します。
(a) 形式
SetR-ServerConfパラメーターの形式(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)を次に示します。ここでは,BIG-IP6400の設定をする場合の形式を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <ncvcl_nc xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/nc-1.0"> : 名前空間nc-1.0を使用した定義内容 : <R-ServerConf_Local> <R-ServerConf xmlns="http://www.hitachi.co.jp/soft/xml/jp1cm2nc/ncvcl/namespaces/bigip6400-1.0">※ <PoolList> <Pool Operation="操作種別" PoolName="プール名"> <SLBMethod>ロードバランシング方法</SLBMethod> <R-PortList> <R-Port Operation="操作種別" R-IPaddr="IPアドレス" R-PortNum="ポート番号"> <R-Ratio>ウェイト</R-Ratio> <R-PortStatus>物理サーバポートの状態</R-PortStatus> </R-Port> </R-PortList> </Pool> </PoolList> </R-ServerConf> </R-ServerConf_Local> : 名前空間nc-1.0を使用した定義内容 : </ncvcl_nc>
- 注※
- BIG-IP1500またはBIG-IP6400固有の定義内容を指定するために,名前空間bs1500-1.0またはbs6400-1.0を指定します。
(b) パラメーターの内容
SetR-ServerConfパラメーターを構成する各パラメーター(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)を次の表に示します。
表4-18 SetR-ServerConfパラメーターを構成するパラメーター(名前空間bigip1500-1.0またはbigip6400-1.0部分)
パラメーター 定義内容 説明 区分 R-ServerConf 物理サーバ構成情報 名前空間nc-1.0のR-ServerConf_Localの配下に指定します。 必須 PoolList プールリスト R-ServerConfの配下に指定します。
プールを複数設定できます。任意 Pool プール PoolListの配下に指定します。
OperationおよびPoolNameを属性に指定します。任意 Operation 操作 Poolの属性です。
名前空間nc-1.0のSwitchNameで指定した設定対象スイッチに対して実行するプールの操作を次の中から指定します。
- add
プールリストにプールを追加します。
- change
プールリストのプールの設定を変更します。
- delete
プールリストのプールを削除します。
必須 PoolName プール名 Poolの属性です。
プール名は,1〜255バイトの範囲で指定します。使用できる文字は次のとおりです。
- Poolの属性Operationにaddを選択した場合
新規に追加するプール名の名称を設定します。
- Poolの属性Operationにchange,またはdeleteを選択した場合
操作するプール名を指定します。
文字列の最初は必ず英字で始まるように指定してください。
- 英数字
- 「.」(ピリオド)
- 「-」(ハイフン)
- 「_」(アンダースコア)
必須 SLBMethod ロードバランシング方法 Poolの配下に指定します。
ロードバランシング方法を次の中から指定します。
Poolの属性Operationの設定によって区分が変わります。
- round_robin:「ラウンドロビン」
- ratio:「比率」
- ratio_member:「比率メンバー」
- dynamic_ratio:「動的比率」
- fastest:「最速」
- fastest_member:「最速メンバー」
- least_conn:「最少接続」
- least_conn_member:「最少接続メンバー」
- observed:「観測」
- observed_member:「観測メンバー」
- predictive:「予測」
- predictive_member:「予測メンバー」
- addを選択した場合は必須
- changeを選択した場合は任意
- deleteを選択した場合は指定不可
R-PortList 物理サーバポートリスト Poolの配下に指定します。
配下に複数の物理サーバポートを設定できます。任意。
ただし,Poolの属性Operationにdeleteを指定した場合は,指定不可。R-Port 物理サーバポート R-PortListの配下に指定します。
Operation,R-IPaddr,R-PortNameを属性に指定します。任意 Operation 操作 R-Portの属性です。
物理サーバポートへ実行する操作を次の中から指定します。
- add
新規物理サーバポートをプールに指定します。
- change
設定済み物理サーバポートの設定を変更します。
- delete
設定済み物理サーバポートをプールから削除します。
必須 R-IPaddr IPアドレス R-Portの属性です。
設定する物理サーバのIPアドレスを,IPv4形式(nnn.nnn.nnn.nnn)で指定します。必須 R-PortNum ポート番号 R-Portの属性です。
設定する物理サーバのポートを0〜65535の範囲で指定します。
すでに設定されている物理サーバポートは指定できません。必須 R-Ratio ウェイト R-Portの配下に指定します。
ポートの比率のウェイト値を1〜65535の範囲で指定します。
R-Portの属性Operationの設定によって区分が変わります。
- addを選択した場合は必須
- changeを選択した場合は任意
- deleteを選択した場合は指定不可
R-PortStatus 状態 R-Portの配下に指定します。
ポートの状態を次の中から選択します。
R-Portの属性Operationの設定によって区分が変わります。
- enable
該当する物理サーバポートでトラフィックを受け付けます。
- disable
既存の接続が完了するまで受け付けを維持しますが,新しい接続は既存セションに属するトラフィックしか受け付けません。
- addを選択した場合は必須
- changeを選択した場合は任意
- deleteを選択した場合は指定不可
- (凡例)
- 必須:必ず指定する。
- 任意:任意に指定する。
- 指定不可:指定できない。
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