JP1/NETM/DM Client(UNIX(R)用)

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rdsafindコマンド指令の登録実行表示削除

機能

  1. 指令をJP1/NETM/DM Clientの実行管理ファイルに登録し,実行します。
  2. すでに実行管理ファイルに登録されている指令を実行します。
  3. 指令の実行状況を表示します。表示の方法には,簡易表示(-cオプション指定)および詳細表示(-lオプション指定)の2種類があります。
  4. 実行管理ファイルに登録されている指令を削除します。また,配布先名の指定誤りなどによって配布先システム内に滞留している,配布済みの指令を取り消します。

表示および削除の対象とする指令は,オプションの組み合わせで絞り込むことができます。絞り込みのためのオプションをすべて省略すると,すべての指令が対象となります。

形式

  1. 指令の登録,および実行
    rdsafind  -d
             {-a 配布先名〔 配布先名…〕
             |-N 配布先IPアドレス〔 配布先IPアドレス…〕
             |-i グループid〔 グループid…〕}
              -s 完全資源名〔完全資源名…〕
            〔-p 組み込みタイミングまたは組み込み種別〕
            〔-t 組み込み日時〕
            〔-f 組み込み先ディレクトリ名〕
            〔-o 組み込み先ディレクトリの所有者〕
            〔-g 組み込み先ディレクトリのグループ〕
            〔-m 組み込み先ディレクトリのモード〕
            〔-P インストールスクリプトファイル名〕
            〔-R コンピュータ再起動の要否〕
            〔-I 前提バージョン/リビジョン〕
            〔-D〕
     
  2. 登録済み指令の実行
    rdsafind -x
     
  3. 指令の実行状況の表示
    rdsafind {-c〔I〕〔D〕〔i〕〔R〕|-l}
           〔{-a 配布先名〔 配布先名…〕
             |-N 配布先IPアドレス〔 配布先IPアドレス…〕
             |-i グループid〔 グループid…〕}〕
           〔 -s 完全資源名 〔完全資源名…〕〕
     
  4. 指令の削除
    rdsafind -r
           〔{-a 配布先名〔 配布先名…〕
             |-N 配布先IPアドレス〔 配布先IPアドレス…〕
             |-i グループid〔 グループid…〕}〕
           〔-s 完全資源名〔完全資源名…〕〕
           〔-n 配布先指令番号〕
           〔-e 指令状態〕
           〔-p 組み込みタイミング〕
           〔-F〕

オプション

-a 配布先名
コマンドの実行対象となる配布先名を指定します。-nオプションを指定する場合は,-aオプションまたは-Nオプションのどちらかを必ず指定します。
-iオプションと同時に指定した場合は,-iオプションが有効になります。

-c〔I〕〔D〕〔i〕〔R〕
指令の実行状況を表示します(簡易表示)。表示する内容は次のとおりです。
  • 配布先名(指令をIPアドレスで指定した場合,IPアドレスを表示)
  • 完全資源名
  • 指令種別
  • 組み込みタイミング
  • 組み込み種別
  • 指令状態
  • 組み込み日時
また,次に示すオペランドを指定すると,表示内容を追加できます。

I
前提バージョン/リビジョン

D
削除オプション(前提バージョン/リビジョンに000000を指定したグループid指定の指令実行時に,指令保管庫に保管されている同一資源名の指令を削除するかどうかを示すオプション)

i
グループid名

R
配布先システムがWindowsの場合に,インストール後のOS再起動の要否を表示します。再起動する場合は「REBOOT」,再起動しない場合は「*」と表示されます。

-D
グループidを指定して原本ファイルとその差分バージョンを配布する運用で,原本ファイルの無条件配布をする場合(前提バージョン/リビジョンに000000指定)は,途中の差分バージョンの配布は不要となります。前提バージョン/リビジョン(-Iオプション)に000000を指定した場合に,この-Dオプションを指定すると,指令実行時に指令保管庫に保管されている同一資源名の指令を削除します。

-d
指令の登録および実行を指示します。

-e 指令状態 〜 ((C,D,E,F,I,L,P,W,X,V))
削除する指令の状態を指定します。

C
起動失敗

D
指令削除中

E
実行失敗

F
実行完了

I
組み込み待ち

L
通信障害発生

P
組み込み失敗

W
実行待ち

X
実行中

V
グループid指定の配布指令無効

-F
実行管理ファイル中の指令を,指令の状態に関係なく即時に削除します。
このオプションを省略すると,配布先システム上に滞留している指令がある場合に,それらを削除してから実行管理ファイル中の指令を削除します。

-f 組み込み先ディレクトリ名 〜<英数字>((1〜64文字))
パッケージング時に指定した組み込み先ディレクトリ名を変更したい場合に,ユーザデータおよびユーザプログラムを組み込むディレクトリを指定します。ソフトウェアをハードディスクから相対パス指定で登録した場合に指定できます。指定したディレクトリが配布先システムにない場合は,パッケージを組み込むときに作成して組み込まれます。ディレクトリ名は,配布先システムの種類によって次の形式で指定してください。

配布先システムがUNIXの場合
「/」で始まる名称(絶対パス名)

配布先システムがWindowsの場合
「\」で始まる名称(絶対パス名)またはドライブ名で始まる名称を,「'」(シングルクォーテーション)で囲んだ形式

-g 組み込み先ディレクトリのグループ 〜<符号なし整数>((0〜59999))
パッケージング時に指定したディレクトリのグループを変更したい場合に指定します。-fオプションで(またはパッケージング時に)指定した組み込み先ディレクトリが配布先システムにない場合のグループを,グループ番号で指定します。指定したグループ番号が未定義の場合は,sys(グループ番号3)が仮定されます。
このオプションは,UNIXマシンから登録したパッケージを配布する場合に指定できます。

-I 前提バージョン/リビジョン 〜<半角英数字および / >((1〜6文字))
配布するパッケージの前提バージョン/リビジョンを変更したい場合に指定します。000000を指定した場合,無条件に配布されます。
他社ソフトウェアの場合,-Iオプションは無効です。

-i グループid
コマンドの実行対象となる配布先のグループidを指定します。-rオプションで,グループidを指定した指令を削除する場合は,必ず指定してください。なお,-aオプション,-Nオプションを同時に指定しても,このオプションが有効になり,-aオプション,-Nオプションは無視されます。

-l
配布指令の実行状況を表示します(詳細表示)。簡易表示で表示される情報に加えて,次の情報が表示されます。
  • 実行ステータス
    (ホストステータス,ユーザ組み込み処理の終了コード,エンドステータス,エンドステータス2,ユーザステータス)
  • 配布先指令番号

-m 組み込み先ディレクトリのモード 〜<8進数>((700〜777))
パッケージング時に指定したディレクトリのモードを変更したい場合に指定します。-fオプションで(またはパッケージング時に)指定した組み込み先ディレクトリが配布先システムにない場合のファイルモードを指定します。ファイルモードは,パーミッションモードビットだけを絶対値で指定してください。
このオプションは,UNIXマシンから登録したパッケージを配布する場合に指定できます。

-N 配布先IPアドレス
配布先システムのIPアドレスを指定します。
-nオプションを指定する場合は,-aオプションまたは-Nオプションのどちらかを必ず指定します。-iオプションと同時に指定した場合は,-iオプションが有効になります。

-n 配布先指令番号
削除する指令の配布先指令番号を指定します。このオプションは,-aオプションと同時に指定します。
このオプションを指定した場合,-aオプションの配布先名,および-sオプションの完全資源名は一つしか指定できません。複数個指定するとエラーになります。

-o 組み込み先ディレクトリの所有者 〜<符号なし整数>((0〜59999))
パッケージング時に指定したディレクトリの所有者を変更したい場合に指定します。-fオプションで(またはパッケージング時に)指定した組み込み先ディレクトリが配布先システムにない場合の所有者を,ユーザ番号で指定します。指定した所有者が未定義の場合は,root(ユーザ番号0)が仮定されます。
このオプションは,UNIXマシンから登録したパッケージを配布する場合に指定できます。

-P インストールスクリプトファイル名 〜<英数字>
インストールスクリプトファイルを持たない共用資源をWindowsマシンに配布する場合に,付加するインストールスクリプトファイルの名称を絶対パス名で指定します。このオプションは,配布先システムがWindowsの場合に指定できます。

-p 組み込みタイミングまたは組み込み種別
パッケージング時に指定した組み込みタイミングを変更したい場合に指定します。または組み込み種別を指定します。

組み込みタイミング 〜 ((B,S,E,U))
配布したパッケージの組み込みのタイミングを指定します。配布先システムの種類によって,指定できる項目は次のようになります。
  • 配布先システムがUNIXの場合:B,S,E
  • 配布先システムがWindowsの場合:B,E,U
    B:配布先システムの起動処理時に組み込む
    S:配布先システムの停止処理時に組み込む
    E:配布先システムの稼働中,パッケージが配布された時点で組み込む
    U:UAPの指示によって組み込む

組み込み種別 〜 ((F))
強制配布を指定したい場合に指定します。Fを指定しなかった場合は強制配布しません。ただし,Solaris版の他社ソフトウェアの場合,Fを指定しても,強制配布されません。強制配布するには,インストール管理ファイルを編集する必要があります。詳細は,OSのマニュアルを参照してください。
F:配布済みのパッケージを強制的に配布する

-R コンピュータ再起動の要否
配布先システムがWindowsの場合,パッケージ組み込み後にコンピュータを再起動するかどうかを指示します。
  • Y:パッケージの組み込み後にコンピュータを再起動します。
  • N:パッケージの組み込み後にコンピュータを再起動しません。
指定を省略した場合は再起動しません。ただし,Windowsからのパッケージング時にコンピュータ再起動が指定されている場合は,再起動します。

-r
指令の削除を指示します。
グループidを指定した指令を削除する場合は,必ず-iオプションを指定してください。

-s 完全資源名
コマンドの実行対象となるパッケージの完全資源名を指定します。

-t 組み込み日時
パッケージング時に指定した組み込み日時を変更したい場合に,次の形式で指定します。配布先システムがUNIXの場合は,ユーザデータ・ユーザプログラムのときだけ指定できます。
YYYYMMDDHHmm

YYYY
年(西暦)

MM

DD

HH

mm

-x
実行管理ファイルに登録されている指令の実行を指示します。

表示形式

(例1)指令の実行状況を簡易表示する例を次に示します。
[図データ]

(例2)指令の実行状況を詳細表示する例を次に示します。
[図データ]

終了コード

終了コード 意味
0 コマンドの処理が正常に終了しました。
1 (一部または全部の)指令の登録,実行,または削除に失敗しました。
3 rdsafind -dコマンドで,指令の登録には成功しましたが,(一部または全部の)指令の実行に失敗しました。
98 コマンド要求の受け付けが拒否されました。
99 JP1/NETM/DM Clientが未起動です。
249 属性ファイルアクセスエラー。
250 起動ファイル送信エラー。
251 実行管理ファイルが満杯です。
252 実行管理ファイルアクセスエラー。
253 システムエラー。
254 コマンドを入力したユーザがシステム管理者ではありません。
255 オプションが不正です。

注意事項

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