JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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付録E.3 秘文製品のインストールチェック

クライアントに秘文製品をインストールする前に,クライアントがインストール条件を満たしているかどうかチェックできます。

秘文製品のインストール媒体とJP1/NETM/DMで提供しているAITファイルをパッケージングし,ジョブを実行することで,秘文製品のインストールチェックを実行します。

秘文製品をインストールチェックする手順を次の図に示します。

図E-5 秘文製品をインストールチェックする手順

[図データ]

次に,各手順を説明します。

<この項の構成>
(1) 秘文製品のインストール媒体の作成
(2) 識別用ファイルとインストール媒体のパッケージング
(3) 「パッケージのインストール」ジョブの作成・実行
(4) レジストリ取得項目の作成
(5) 「レジストリ取得項目の転送」ジョブの作成・実行
(6) 「システム情報の取得」ジョブの作成・実行
(7) インストールチェック結果の確認
(8) インストールチェック時に発生したエラーの対処

(1) 秘文製品のインストール媒体の作成

秘文製品をクライアントにインストールするためのインストール媒体を作成します。

インストール媒体の作成方法については,マニュアル「JP1/秘文 セットアップガイド(管理者用)」を参照してください。

(2) 識別用ファイルとインストール媒体のパッケージング

秘文製品のインストールチェックを実行するための識別用ファイルと,(1)で作成したインストール媒体をパッケージングします。

パッケージングの手順を次に示します。

  1. パッケージング用のディレクトリを,次の図に示す構成で作成する。

    図E-6 パッケージング用のディレクトリ構成

    [図データ]

  2. ルートディレクトリに識別用ファイルを格納する。
    ルートディレクトリに,JP1/NETM/DMに標準添付された識別用ファイル(HIBUNCHK.BIN)を,コピーします。
    標準添付された識別用ファイル(HIBUNCHK.BIN)は,次に示すディレクトリに格納されています。
    クライアントのインストール先ディレクトリ\MASTER\DMAIT\HIBUNCHK_Key
  3. ルートディレクトリ下に,HIBUNCHKフォルダを作成する。
    (1)で作成した秘文製品のインストール媒体を格納します。
  4. ファイルを格納したディレクトリを指定してパッケージングする。

パッケージングの方法の詳細については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.1 パッケージングの方法」を参照してください。

秘文製品のインストールチェックを実行するためのパッケージ名は,AIT-HIBUN-INSTCHKになります。

識別用ファイルについては,マニュアル「Automatic Installation Toolガイド」の「付録B JP1/NETM/DMで提供するAITファイル」を参照してください。

(3) 「パッケージのインストール」ジョブの作成・実行

(2)で作成したパッケージをクライアントへ配布するため,リモートインストールを指示するジョブを作成・実行します。

ジョブ作成時のジョブ種別は,「パッケージのインストール」を選択します。

リモートインストールを指示するジョブの作成・実行については,マニュアル「運用ガイド1」の「2.3 リモートインストールの実行」を参照してください。

「パッケージのインストール」ジョブが実行されると,インストール媒体に格納されたインストールチェックコマンドが実行され,秘文製品のインストール可否が判定されます。

ジョブの実行結果は,[ジョブ実行状況]ウィンドウの「実行状態」で確認できます。

図E-7 [ジョブ実行状況]ウィンドウ

[図データ]

(4) レジストリ取得項目の作成

秘文製品のインストールチェック結果を確認するため,クライアントのレジストリ情報を取得します。

インストールチェック結果を格納したレジストリ情報を取得するには,配布管理システムでレジストリ取得項目を作成する必要があります。レジストリ取得項目は,[項目設定]ダイアログボックスで設定します。

図E-8 [項目設定]ダイアログボックス

[図データ]

[項目設定]ダイアログボックスに設定する内容を次に示します。

項目 設定内容
項目名称 任意の値を設定
ルートキー 「HKEY_LOCAL_MACHINE」を選択
パス
  • OSが32ビット版の場合
    \SOFTWARE\HITACHI\NETM/DM/P
  • OSが64ビット版の場合
    \SOFTWARE\Wow6432Node\Hitachi\NETM/DM/P
レジストリ名 秘文INSTCHK
OS種別 「選択する」を選択し,「Windows2000」,「Windows XP」,「Windows Vista」および「Windows 7」のチェックボックスをオン

レジストリ取得項目を作成する方法の詳細については,マニュアル「運用ガイド1」の「3.1.2 レジストリ情報の取得方法」を参照してください。

(5) 「レジストリ取得項目の転送」ジョブの作成・実行

(4)で作成したレジストリ取得項目を,クライアントへ配布します。配布するには,「レジストリ取得項目の転送」ジョブを作成・実行します。これによって,クライアントのインストールチェック結果のレジストリ情報が,取得できるようになります。

「レジストリ取得項目の転送」ジョブを作成・実行する方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「3.1.2 レジストリ情報の取得方法」を参照してください。

(6) 「システム情報の取得」ジョブの作成・実行

レジストリ情報をクライアントから取得するために,リモートインストールマネージャから「システム情報の取得」ジョブを実行します。(5)で配布されたレジストリ取得項目に基づき,クライアントのレジストリ情報が取得されます。

「システム情報の取得」ジョブを実行する前に,(3)で実行した「パッケージのインストール」ジョブと,(5)で実行した「レジストリ取得項目の転送」ジョブが正常に終了している必要があります。

「システム情報の取得」ジョブを作成・実行する方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「3.1.1 システム情報の取得手順」を参照してください。

(7) インストールチェック結果の確認

取得したレジストリ情報を使って,インストールチェック結果を次のように確認および集計できます。

(a) クライアントごとにインストールチェック結果を確認する

[システム構成]ウィンドウの[レジストリ情報]タブを選択し,インストールチェック結果を確認したいクライアントを選択します。

図E-9 [システム構成]ウィンドウ(レジストリ情報)

[図データ]

[レジストリ情報]タブに表示されるレジストリ情報の取得結果を次の表に示します。

表E-3 レジストリ情報の取得結果

レジストリ取得項目 取得結果(「データ」欄) 内容
秘文INSTCHK OK インストールチェックが正常終了した
NG インストールチェックでエラーが発生した

取得したレジストリ情報を[システム構成]ウィンドウで確認する方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「3.1.5 取得したシステム情報の確認」を参照してください。

(b) インストールチェック結果を集計する

インベントリビューアで,インストールチェック結果を条件として設定し,集計します。

インストールチェックの実行結果は,次の2種類があります。

インベントリビューアで集計する方法については,マニュアル「運用ガイド1」の「4.2 インベントリ情報を集計する」を参照してください。

(8) インストールチェック時に発生したエラーの対処

インストールチェックを実行し,エラーが発生した場合は,そのエラー要因がチェック結果ファイルに出力されます。チェック結果ファイルは,クライアントの次の場所に出力されます。

Windowsのインストール先ディレクトリ\HIBUN\INSTCHK\コンピュータ名.csv

チェック結果ファイルの内容を確認して,エラー要因を取り除いてください。

チェック結果ファイルの出力フォーマットや出力内容については,マニュアル「JP1/秘文 セットアップガイド(管理者用)」のインストールチェックについて記述された個所を参照してください。