JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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6.7.6 DBMSのトラブルの主な要因と対処

トラブルが発生した場合,Asset Information Manager Limitedが使用するDBMSのクライアントライブラリにトラブルはないかを確認してください。また,Embedded RDBの場合は,Embedded RDB特有のトラブルの発生要因があるので,「(2) Embedded RDB特有のトラブル」も参照してください。

<この項の構成>
(1) DBMS共通のトラブル
(2) Embedded RDB特有のトラブル

(1) DBMS共通のトラブル

DBMSの発生トラブル別に,その要因および調査方法を次に示します。

(a) DBMSの環境が誤っているか,または破壊されている
(b) Asset Information Manager Limitedのデータベースへの接続がエラーになる
(c) スクリプトの実行でエラーになる

(2) Embedded RDB特有のトラブル

Embedded RDBの場合は,「(1) DBMS共通のトラブル」の内容に加えて,Embedded RDB特有の要因も考慮してください。

発生するトラブル別に,主な要因および対処を次に示します。

(a) Asset Information Manager Limitedのデータベースの作成時に,エラーが発生して実行が停止する

データベース格納先のディスク容量,またはデータベース作成時に指定したEmbedded RDBの容量が満杯になっているおそれがあります。

データベース作成時に表示される,データベースの詳細設定のダイアログの「サイズ」,「管理領域」および「動作領域」の分だけ容量に空きがあるディスクに,Asset Information Manager Limitedのデータベースを再作成してください。

(b) ログイン画面は表示されるが,「ページを表示できません」といったメッセージが表示されて,ログインできない

Asset Information Manager Limitedのデータベースが作成されていないおそれがあります。

必ず,事前に[サーバセットアップ]ダイアログを起動して,「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を入力して,[OK]ボタンをクリックしてください。

ログインIDやサービス名は,予約語を避けてください。予約語はJP1/NETM/DM Managerのインストール先フォルダ\jp1assetに格納されているRESWORDS.TXTを参照してください。

そのあとで,Asset Information Manager Limitedのデータベースを作成してください。

(c) データベース接続の認証に失敗する

次の文字列で始まるエラーメッセージが,ログに出力されます。

これは,Asset Information Manager Limitedの稼働後に,「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」のどちらかを変更したおそれがあります。

[サーバセットアップ]ダイアログを起動して,「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を,Asset Information Manager Limitedのデータベースを作成したときの状態に戻してください。

運用中に,「データベース情報」の「ログインID」と「パスワード」を別の値には変更できません。

(d) データベース通信エラーが発生しているか,またはデータベース内でエラーが発生している

次の文字列で始まるエラーメッセージが,ログに出力されます。

これは,DBMSサーバが起動中,閉塞中または停止中のおそれがあります。次に示す内容を確認してください。

(e) データベース容量不足が発生している

次の文字列で始まるエラーメッセージが,ログに出力されます。

これは,データベース領域がページ不足になっているおそれがあります。

Asset Information Manager Limitedのデータベースを再編成してください。再編成してもエラーメッセージが出力される場合は,Asset Information Manager Limitedのデータベースを再作成して,サイズを変更してください。

Asset Information Manager Limitedのデータベースを再編成する手順については,マニュアル「構築ガイド」の「10.3.7 Embedded RDB環境でデータベースを再編成する」を参照してください。また,Asset Information Manager Limitedのデータベースのサイズを変更する手順については,「5.2.3(3) Embedded RDBのサイズの変更」を参照してください。

(f) Asset Information Manager Limitedのデータベースを作成したドライブの空き容量が減少している

Embedded RDBの作業表用ファイル(SQL文を実行するときに必要とする一時的な情報を格納するファイル)の容量が,自動拡張された影響によることがあります。

作業表用ファイルの容量は,大量の検索結果を出力したときに自動拡張されます。Asset Information Manager Limitedのデータベースを作成したドライブの空き容量が圧迫された際には,jamemb_workcomp.exeを実行することで,作業表用ファイルで自動拡張された領域を解放できます。

ここでは,Embedded RDBの作業表用ファイルで,自動拡張された領域を解放するjamemb_workcomp.exeの機能,形式,戻り値およびコマンド実行時の注意事項について説明します。

jamemb_workcomp.exeは次のフォルダに格納されています。

JP1/NETM/DM Managerのインストール先フォルダ\jp1asset\exe

機能
Embedded RDBの作業表用ファイルで,自動拡張された領域を解放します。
形式
jamemb_workcomp.exe
戻り値
次の戻り値を返します。
戻り値 内容
0 正常終了
11 オプションの書式に誤りがあります。
101以上 そのほかのエラーで終了しました。
コマンド実行時の注意事項
Administrators権限を持つユーザでjamemb_workcomp.exeを実行してください。