JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)
JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)を使用しているとき,正常に動作しない,エラーが発生するなどの現象が起こることがあります。次に,発生が考えられる現象とその対処について説明します。
なお,JP1/NETM/DM Manager(中継マネージャ)およびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のクライアント機能を使用している場合の,正常に動作しないときの対処方法については,「6.4.2 正常に動作しないときの対処」の(1)〜(3)を参照してください。
ジョブの実行が,0%(配布管理システムの直下のシステムがジョブを受信しない)〜50%(中継までしかジョブが届かない状態)の間で進まない場合は,次に示すような原因が考えられます。
中継システムまたはクライアントのサービス(Client Install Service)が停止している場合があります。
クライアントの自ホスト名の先頭には,数字を使用できません。
配布管理システムの直下にクライアントがある場合,自ホスト名は64文字を超えて設定できません。
配布管理システムのホスト名が64文字を超えている場合,この配布管理システムに対し中継システムはジョブ結果を返却できません。
ホスト名では大文字と小文字を区別しません。大文字と小文字で区別するホスト名(「DMP011」と「dmp011」など)を付けていないか確認してください。
配布管理システムのhostsファイルと下位システムのIPアドレスの値が一致していない場合,ジョブを実行できません。
上位システムのIPアドレスがわからないため,リモートインストールできない場合があります。このような場合,次の点を確認してください。
クライアントの名称が,配布管理システムのシステム構成やあて先で指定した名称と異なる場合,リモートインストールが終了しません。クライアントの名称が正しいかどうか確認してください。
リモートインストール後の処理や,AITファイルまたはレコーダファイルの処理が正常に終了しなかった場合,クライアント側のインストールは無限に待ち状態になります。
リモートインストールが完了しないときは,次の原因が考えられます。
クライアントがドメインに属している場合,JP1/NETM/DMで管理するクライアントのホスト名は,「ホスト名.ドメイン名」になります。例えば,クライアントのホスト名が「client-111」,クライアントの属しているドメインの名称が「net02.abc.co.jp」の場合,JP1/NETM/DMで管理するクライアントのホスト名は,次のようになります。
ホスト識別子を使用する運用で,クライアントが重複して存在している場合,異なるあて先にジョブが実行されているためにジョブが終了しないことがあります。
このような場合は,不要なクライアントを削除してからジョブを再実行してください。不要なクライアントの検索方法および削除方法については,マニュアル「構築ガイド」の「9.1.6(3) 重複しているクライアントを削除する例」を参照してください。
クライアント側のインストールが完了していても,配布管理システム側ではジョブの実行が70%になっているときは,インストール前後に起動するユーザプログラムが終了していないことが考えられます。
リモートインストールなどのジョブがエラーになった場合,エラーの原因が保守コードとして表示されます。[ジョブ実行状況]ウィンドウから表示される[詳細情報]ダイアログボックスで,保守コードを確認してください。保守コードについては,「6.2.3 保守コード一覧」を参照してください。
中継システムで保管されているパッケージは,一定の期間が経過すると自動的に削除されます。パッケージング時,またはジョブの作成時に保管期限を指定しないと,リモートインストールの翌日に削除されます。また,指定していても,リモートインストールした翌日が休日だったり,クライアントの電源を何日も入れなかったりすると,パッケージが削除され,中継システムにジョブはあるが,パッケージがないという状況が発生します。
このような現象を回避するために,パッケージング時,またはジョブの作成時に指定するパッケージの保管期限を考慮して指定してください。ただし,あまり長い期間を指定すると中継システムのハードディスクを圧迫します。
表示される保守コードは次のとおりです。
インストール時にアイコンの登録を設定しても,アイコンが登録されないことがあります。この場合は,クライアントPCのWindows Shell(Windowsではエクスプローラ)が,ユーザの業務プログラムなどと別プログラムになっていることが考えられます。
日付の新しい英語版のODBCINST.DLLが入っていた場合,画面が正しく表示されず,正常にインストールできないことがあります。この場合は,ODBCINST.DLLを削除してからリモートインストールを実行してください。
使用しているCPUによって,コプロセッサの有無が決定されます。
なお,コプロセッサを追加している場合には認識されません。また,Intel互換CPUについては,正しく表示されることを保証していません。
データベース領域が不足すると,JP1/NETM/DMが正常に動作できなくなるおそれがあります。Embedded RDBのデータベース領域が不足した場合は,データベースマネージャの「データベースのアップグレード」から,データベース領域のサイズを増やしてください。
作業表領域が不足しているおそれがあります。CSVODBC.logやINVODBC.logに,次のメッセージが出力されていないか確認してください。
KFPA11713-E Unable to expand work file due to insufficient HiRDB file system area作業表領域のパス/rdsys03
このメッセージが出力されている場合は,データベースの作業表領域が不足しています。作業表領域のサイズを見積もり直して,データベースマネージャの「データベースのアップグレード」から,作業表領域のサイズを増やしてください。
現在割り当てられている作業表領域のサイズが,見積もりで算出したサイズと変わらない場合は,自動増分をする設定にしてください。
データベースのメンテナンスでエラーが発生する,リモートインストールマネージャの画面が開けないなど,データベースへのアクセスでエラーが発生した場合,イベントログに,次のメッセージが出力されているか確認してください。
KFPH00306-E RDAREA "RDエリア名称" held due to エラー要因 |
KFPH00307-E RDAREA "RDエリア名称" HELD(CMD) due to エラー要因 |
このメッセージが出力されている場合は,"RDエリア名称"のRDエリアが閉塞しています。
次の手順でRDエリアの閉塞を解除してください。
遅くなる直前にジョブを削除した場合は,バックグラウンドでジョブの削除処理が実行されているときがあります。JP1/NETM/DM Managerのセットアップで「ジョブを削除する時刻を指定する」チェックボックスをオンにし,業務に影響しない時間を設定してください。ただし,実行待ちのジョブについては,遅延ジョブ削除の設定があるかどうかに関係なく,ジョブの削除を指示すると即座に削除処理が実行されます。
また,バックグラウンドで業務プログラムが動作している場合もあります。
データベースが破壊されているおそれがあります。次に示すDBCCステートメントを実行して,データベースの状態を確認してください。
DBCC CHECKDB(JP1/NETM/DMデータベース名)
エラーメッセージが出力された場合,データベースは破壊されています。バックアップからデータベースを回復するか,システム管理者に連絡してください。
JP1/NETM/DMのRDBSRV.LOGに,次のメッセージが出力されているか確認してください。
1105,17:'セグメント名'セグメントがフルなので,データベース'データベース名'のオブジェクト'オブジェクト名'の領域を割り当てられません。Syslogsで領域を使い果たしたときは,トランザクションログをダンプしてください。そうでなければ,ALTER DATABASEまたはsp_extendsegmentを使ってセグメントのサイズを増加してください。
このメッセージが出力されている場合は,トランザクションログがいっぱいになっています。トランザクションログのダンプを実行してください。ログを削除するには,次の方法があります。
トランザクションログのバックアップを定期的に取得する必要がない場合は,ログの切り捨てを自動実行させる方法もあります。自動実行の設定方法については,マニュアル「構築ガイド」の「7.3.2(8) トランザクションログの設定」を参照してください。
データベースの容量が不足しているおそれがあります。データベース容量を見積もり直し,必要であればデバイスのサイズを拡大してください。
データベースサーバへの接続数がオーバーした場合,RDBSRV.LOGに次に示すメッセージが出力されます。
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