JP1/NETM/DM 運用ガイド2 (Windows(R)用)

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6.3.1 ログファイルの確認

JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)では,発生したイベントごとにログが取得されます。ユーザが確認できるログは,次の9種類です。

  1. Windows NTのイベントログ
  2. MAIN.LOGファイル
  3. RDBSRV.LOGファイル
  4. インベントリビューア関連のログ(INVODBC.logファイル)
  5. AMT連携機能のログ(DCMAMT.LOGファイル)
  6. 稼働情報の格納処理のログ(MONRST.LOGファイル)
  7. クライアント機能の基本ログ(USER_CLT.LOGファイル)
  8. インストールスクリプト関連のログ(SCRIPT.LOGファイル)
  9. インストールスクリプトのLogFile関数出力のログ(USER.LOGファイル)

7,8,9は,JP1/NETM/DM Manager(中継マネージャ)およびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のクライアント機能を使用している場合に取得されます。

Windows NTのイベントログは,Windows NTのイベントビューアから確認します。それ以外のログファイルは,JP1/NETM/DM ManagerまたはJP1/NETM/DM Client(中継システム)のインストール先ディレクトリ\LOG下に保存されますので,それらを確認する場合はテキストエディタを使用してください。ただし,中継マネージャの場合,2〜4のログファイルはインストール先ディレクトリ\LOG_S下に保存されます。

また,PC起動後などMicrosoft SQL ServerまたはOracleのリレーショナルデータベースサーバが起動する前に,コマンド実行,GUI操作および下位システムから接続要求をすると,Windowsのイベントログ,MAIN.LOGおよびRDBSRV.LOGにエラーメッセージが出力されることがあります。

次に,各ログについて説明します。7,8,9のログについては,「6.4.1 ログファイルの確認」を参照してください。

<この項の構成>
(1) Windows NTのイベントログを確認する
(2) MAIN.LOGファイルを確認する
(3) RDBSRV.LOGファイルを確認する
(4) インベントリビューア関連のログを確認する
(5) AMT連携機能のログを確認する
(6) MONRST.LOGファイルを確認する

(1) Windows NTのイベントログを確認する

OSがWindows NTの場合,JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の使用中に取得されたイベントログは,イベントビューアを使って表示できます。イベントビューア中のソース欄に表示される次のイベントを確認してください。

イベントビューアの[ログ]メニューから[コンピュータの選択]を選ぶことで,Windows NTの動作しているほかのホストのイベントも確認できます。イベントビューアの詳しい操作方法については,Windows NTのマニュアルまたはヘルプを参照してください。

イベントビューアのイベント欄に表示される数字(イベントID)は,メッセージIDに相当します。数字の意味は,次のとおりです。

表6-8 イベントIDとその意味(JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の場合)

イベントID 内容
0〜999 Windows NTとのインターフェース関連
1000〜1999 TCP/IP関連
7000〜7999 インストール関連
8000〜8999 中継関連
10000〜19999 配布管理システム関連
30000〜39999 クライアントアラート関連

また,イベントビューアのウィンドウで各イベントをダブルクリックすると,イベントごとの詳しい説明が表示されます。この説明は,Windows NTの言語環境に合わせて日本語か英語で表示されます。例えば,配布管理システムまたは中継するシステムのディスク容量が不足し,システムエラーが発生したときは,イベントビューアのシステムログに,ディスク容量が不足したことを示すメッセージが出力されます。この場合,不要なファイルを削除するなどして,必要なディスク容量を確保してから,処理を再度実行してください。

イベントによっては,イベントの詳細の中でメモリダンプ情報が出力される場合があります。JP1/NETM/DMのエラーに関して,弊社にお問い合わせのときは,この情報もお知らせください。

なお,JP1/NETM/DMが出力するイベントログメッセージについては,「7.1 イベントログメッセージ一覧」を参照してください。

(2) MAIN.LOGファイルを確認する

JP1/NETM/DMは,MAIN.LOGファイルにもログを取得します。ファイルの形式を次に示します。

図6-4 MAIN.LOGファイルの形式

[図データ]

MAIN.LOGファイル中に表示される「メッセージ種別」および「機能種別」の意味は次のとおりです。

表6-9 Main.logファイルのメッセージ種別(JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の場合)

メッセージ種別 意味
Informational 情報メッセージ
Warning 警告メッセージ
Error エラーメッセージ

表6-10 Main.logファイルの機能種別(JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)の場合)

機能種別 意味
Setup JP1/NETM/DM ManagerおよびJP1/NETM/DM Client(中継システム)のセットアップ関連
TCP/IP TCP/IPとのインターフェース
System Windows NTとのインターフェース
Server JP1/NETM/DMのイベント

(3) RDBSRV.LOGファイルを確認する

JP1/NETM/DMでリレーショナルデータベースを使用しているときは,RDBSRV.LOGファイルにログが取得されます。リモートインストールマネージャを配布管理システムと別のホストに配置しているときは,どちらのホストでも,RDBSRV.LOGファイルを確認できます。

ログ中のメッセージ番号およびエラーレベルについては,リレーショナルデータベースのシステム管理者のためのマニュアルを参照してください。

RDBSRV.LOGファイルの形式を次に示します。

図6-5 RDBSRV.LOGファイルの形式

[図データ]

(4) インベントリビューア関連のログを確認する

インベントリビューアの使用中にエラーが発生した場合,RDBMSのエラーメッセージがINVODBC.logファイルに出力されます。INVODBC.logファイルは400KBまで記録されると,INVODBC.lognnは1または2)という名称に変更され,新しいログファイルが作成されます。古いログファイルは2世代まで保存されます。ログファイル中のログの出力日時は,各行番号に続く日時で識別できます。

(5) AMT連携機能のログを確認する

「AMT連携機能」で使用するdcmamtinコマンド,dcmamtwcコマンド,またはdcmamtrcコマンドを実行すると,DCMAMT.LOGファイルにログが取得されます。DCMAMT.LOGファイルの形式を次に示します。

図6-6 DCMAMT.LOGファイルの形式

[図データ]

dcmamtinコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキストと意味を次の表に示します。

表6-11 dcmamtinコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキスト

種別 メッセージ 意味
Informational dcmamtin START コマンドの実行を開始しました。
Informational file=xxx 引数/fに指定したシステム構成ファイルです。
Informational host=xxx 引数/Hに指定したホスト名です。
Informational ipaddress=xxx 引数/Iに指定したIPアドレスです。
Informational dcmamtin RETURN=xx END コマンドがリターンコード(xx)で終了しました。
Error The input file can't be opened. 入力ファイルを開くことができません。引数に指定した入力ファイルを確認してください。
Error The input file format is invalid. 入力ファイルが不正です。入力ファイルの記述形式を確認してください。
Error Arguments are invalid. コマンドの引数を確認してください。
Error The output file can't be opened. 出力ファイルを開くことができません。引数に指定した出力ファイルを確認してください。
Error System error occurred. システムエラーが発生しました。コマンドの実行環境を確認してください。
Error Access error occurred. Host=xxx 接続エラーが発生しました。指定したホストがAMTに対応していないか,ネットワーク上に存在しないおそれがあります。また,AMTのProvisionモデルに「Enterprise」が指定されているおそれがあります。
Error Authentication error occurred. Host=xxx 認証エラーが発生しました。指定したホストのAMT管理ユーザ名とパスワードを確認してください。

dcmamtwcコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキストと意味を次の表に示します。

表6-12 dcmamtwcコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキスト

種別 メッセージ 意味
Informational dcmatmwc START コマンドの実行を開始しました。
Informational file=xxx 引数/fに指定したCSV出力ユティリティの出力ファイル名を出力します。
Informational profilename=xxx 引数/nに指定した無線プロファイルの名称を出力します。
Informational The profile is deleted. 引数/rが指定されました。
Informational mode=xxx 引数/wに指定したモードです。
Informational priority=xxx 引数/pに指定した無線プロファイルの優先順位です。
Informational SSID=xxx 引数/iに指定したSSIDです。
Informational Communication Method=xxx 引数/sに指定した通信方式です。
Informational Encryption Method=xxx 引数/eに指定した暗号化方式です。
Informational Key=xxx 引数/kに指定したキーです。
Informational dcmamtwc RETURN=xx END コマンドがリターンコード(xx)で終了しました。
Error The input file can't be opened. 入力ファイルを開くことができません。引数に指定した入力ファイルを確認してください。
Error The input file format is invalid. 入力ファイルが不正です。入力ファイルの記述形式を確認してください。
Error Arguments are invalid. コマンドの引数を確認してください。
Error System error occurred. システムエラーが発生しました。コマンドの実行環境を確認してください。
Error Access error occurred. Host=xxx 接続エラーが発生しました。指定したホストがAMTに対応していないか,ネットワーク上に存在しないおそれがあります。また,AMTのProvisionモデルに「Enterprise」が指定されているおそれがあります。
Error Authentication error occurred. Host=xxx 認証エラーが発生しました。指定したホストのAMT管理ユーザ名とパスワードを確認してください。

dcmamtrcコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキストと意味を次の表に示します。

表6-13 dcmamtrcコマンドを実行した場合に,DCMAMT.LOGファイルに出力されるメッセージテキスト

種別 メッセージ 意味
Informational dcmamtc START コマンドの実行を開始しました。
Informational host=xxx 引数/hに指定したホスト名です。
Informational ipaddress=xxx 引数/iに指定したIPアドレスです。
Informational BIOS configuration started. クライアントのBIOS設定を開始しました。
Informational IDER session is opened. クライアントの診断プログラムを開始しました。
Informational dcmamtrc RETURN=xx END コマンドがリターンコード(xx)で終了しました。
Error Socket error occurred. ソケットエラーが発生しました。
クライアントにSOLドライバがインストールされているか確認してください。
Error Failed to open IDER session. IDEリダイレクト接続に失敗しました。
FD内にファイルが取り込んでいるか確認してください。
Error The SOL session has already been opened. すでにSOL接続が確立されているため,新たにSOL接続を確立できません。
Error The IDER session has already been opened すでにIDEリダイレクト接続が確立されているため,新たにIDEリダイレクト接続を確立できません。
Error Client PC is up クライアントが起動中です。
クライアントの電源をオフにしてください。
Error Arguments are invalid. コマンドの引数を確認してください。
Error System error occurred. システムエラーが発生しました。コマンドの実行環境を確認してください。
Error Access error occurred. Host=xxx 接続エラーが発生しました。指定したホストがAMTに対応していないか,ネットワーク上に存在しないおそれがあります。また,AMTのProvisionモデルに「Enterprise」が指定されているおそれがあります。
Error Authentication error occurred. Host=xxx 認証エラーが発生しました。指定したホストのAMT管理ユーザ名とパスワードを確認してください。

(6) MONRST.LOGファイルを確認する

JP1/NETM/DMで取得した稼働情報(抑止履歴および操作履歴)をデータベースに格納すると,MONRST.LOGファイルにログが出力されます。MONRST.LOGファイルの形式を次に示します。

図6-7 MONRST.LOGファイルの形式

[図データ]

JP1/NETM/DMで取得した稼働情報をデータベースに格納した場合,MONRST.LOGファイルに出力されるメッセージテキストと意味を次の表に示します。

表6-14 稼働情報をデータベースに格納した場合に,MONRST.LOGファイルに出力されるメッセージテキスト

種別 メッセージ 意味
Information START:Store data at a specified time 時間指定によるデータベースへの格納を開始しました。
Information END:Store data at a specified time 時間指定によるデータベースへの格納を終了しました。
Information START:Store data at a fixed interval 一定間隔でのデータベースへの格納を開始しました。
Information END:Store data at a fixed interval 一定間隔でのデータベースへの格納を終了しました。
Information START:dcmmonrst xx 引数(xx)を指定したコマンドの実行を開始しました。
Information END:dcmmonrst xx 引数(xx)を指定したコマンドの実行が終了しました。
Information Time=xx:xx※1 時間指定によるデータベースへの格納の開始時刻です。
Information Interval=xx※1 データベースに稼働情報を格納する間隔です。
時間指定で格納する場合は,単位が「日」です。一定間隔で格納する場合は,単位が「時間」です。
Information Preservation=xx※1 データベースに格納された稼働情報の保存日数です。
Information Start=YYYYMMDD※1 引数/sに指定した日付です。
Information End=YYYYMMDD※1 引数/eに指定した日付です。
Information Clear=YYYYMMDD※1 引数/cに指定した日付です。
Information Directory=xxxx※1 引数/dに指定した操作履歴退避ディレクトリ名です。
Information Host=xxxx※1 引数/Hに指定したホスト名です。
Information IPAddress=xxx.xxx.xxx.xxx※1 引数/Iに指定したIPアドレスです。
Information Operation history from xxxx 操作履歴格納ディレクトリ(xxxx)から,操作履歴の格納を開始しました。
Information Suppress history from RDB 抑止履歴の格納を開始しました。
Information xxxx/yyyy※2 格納処理の対象となるディレクトリおよびホストの総数(yyyy)のうち,処理が完了したディレクトリおよびホスト数(xxxx)です。
Information Directory=xxxx※2 格納処理が完了したディレクトリ名です。
Information Host=xxxx※2 格納処理が完了したホスト名です。
Information Inserted=xxxx※2 新たに格納された操作ログの件数です。
Information Total=xxxx 格納処理後にMicrosoft SQL ServerまたはOracleに格納されている操作ログの件数です。
InformationまたはWarning Total=xxxx/yyyy 格納処理後にEmbedded RDBに格納されている稼働情報の件数(xxxx)と,データベースファイルのサイズを基に計算された格納できる稼働情報の件数の概算(yyyy)です。
xxxxの値がyyyyの80%以上の場合「Warning」が表示されます。この場合は,データベースをアップグレードして,ソフトウェア稼働監視履歴ファイルの容量を拡張してください。拡張する容量は,既存の10%以上にしてください。また,データベースにアクセスできなくなることを防ぐため,データベースを再編成しないでください。
Error STOP:Error occurred 格納処理中にエラーが発生しました。コマンドのリターンコードやイベントログを確認してください。
注※1
幾つかの組み合わせが一つのメッセージとして出力されます。
注※2
幾つかの組み合わせが一つのメッセージとして出力されます。