JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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11.2.3 Windows NTの一般ユーザ権限でのインストール

ここでは,Windows NTのJP1/NETM/DM Clientで「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用する場合の指定方法および制限事項について説明します。

<この項の構成>
(1) インストールモードとユーザ権限
(2) 一般ユーザ権限でのインストール時の制限事項

(1) インストールモードとユーザ権限

リモートインストール時のインストール方法には,ファイルのコピーだけでインストールが終了するバックグラウンドインストールモードと,GUIを使用するGUIインストールモードとがあります。日立プログラムプロダクト,他社ソフトウェアなどの流通ソフトウェアは,ほとんどがGUIインストールモードを使用します。

しかし,クライアントがWindows NTの場合,GUIインストールモードのパッケージは,クライアントをインストールしたユーザがログオンした状態でないとインストールされないで,処理中ダイアログも表示されません。

ただし,JP1/NETM/DM Clientの場合は,クライアントのセットアップで「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用するように設定することで,Administrator権限を持たないユーザ(一般ユーザ)や,クライアントをインストールしたユーザ以外のAdministrator権限を持ったユーザがログオンした状態でも,GUIインストールモードでのインストールや処理中ダイアログの表示ができます。次のレジストリのアクセス権は,一般ユーザが変更できないように設定しておいてください。

「一般ユーザ権限でのインストール機能」を設定するには,[クライアントセットアップ]ダイアログボックスの[権限]パネルで,「一般ユーザ権限で使用する」チェックボックスをオンにします。

図11-7 [権限]パネル

[図データ]

なお,バックグラウンドインストールモードのパッケージは,ログオンしているユーザの権限に関係なくインストールされます。

(2) 一般ユーザ権限でのインストール時の制限事項

「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用する場合,クライアントでは次のような制限があります。

(a) スタートアッププログラムの移行

「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用する場合,スタートアッププログラムの移行時には次に示す制限があります。

(b) インストールするプログラムのプログラムフォルダの変更

実際に一般ユーザ権限でパッケージをインストールした場合,プログラムフォルダの作成が,Administrator権限でインストールした場合と異なります。ログオンするユーザの権限と,インストーラで作成するプログラムフォルダの種別を次に示します。

一般ユーザ権限でパッケージをインストールした場合は,必要に応じて,プログラムフォルダを手動で移行してください。

表11-1 ユーザ権限とプログラムフォルダ

インストーラで作成するプログラムフォルダの種別 ログオンするユーザの権限
Administrator 一般ユーザ
個人 個人 "Default User"1
共通 共通 共通または個人2
なし(16bitアプリケーション) 共通 個人
注※1
"Default User"の個人プログラムフォルダに作成されます。"Default User"の個人プログラムフォルダは,Windows NTのインストールパスを「C:\Winnt」とした場合,次の場所にあります。
"C:\Winnt\Profiles\Default User\スタート メニュー\プログラム"
注※2
インストールするプログラムの仕様によって異なります。

(c) クライアント停止中のインストール

一般ユーザ権限でログオンした場合で,クライアントマネージャでクライアントを停止したとき,または[クライアント常駐・ポーリング]パネルの「クライアントを常駐する」チェックボックスおよび[権限]パネルの「非常駐でジョブ実行またはパッケージセットアップマネージャを使用する」チェックボックスを両方オフにしたときには,次に示す制限があります。

(d) AITファイルを使用したインストール

レジストリのHKEY_CURRENT_USERを操作する設定をしたAITファイルを使用してリモートインストールする場合,Administrator権限を持ったユーザでクライアントにログオンしている必要があります。

一般ユーザ権限でログオンした場合は,HKEY_CURRENT_USERへのアクセス権がないため,AITファイルが操作するレジストリが自動的にHKEY_USERS\.DEFAULTに変更されます。これによって,インストールが正しく実行できない場合があります。

(e) バックグラウンドインストール時の外部プログラムの起動

コマンドプロンプトを使用するプログラムやバッチファイルを外部プログラムとして指定したパッケージを,「一般ユーザ権限でのインストール機能」を使用するように設定したクライアントに対してインストールする場合,バックグラウンドインストールを指定しても,外部プログラムの起動時にコマンドプロンプト画面が表示されます。