JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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10.8.3 ユーザ権限に応じた操作画面の変更業務フィルター

各操作画面の構成要素(ボタン,検索条件,編集項目など)を,ユーザ権限に応じて変更します。

例えば,利用者権限のユーザには機器の情報を変更させないように,[機器詳細]ダイアログボックスの[更新]ボタンを非表示にしたり,編集項目を変更できないようにしたりできます。また,検索条件や編集項目などの表示順序を変更することもできます。

業務フィルターでは,このようなユーザ権限に応じた業務内容の切り分けを,操作画面ごとに簡単に実現できます。なお,管理対象となっている項目は,管理項目編集画面の設定と連動して設定されます。

ユーザ権限に応じた操作画面の変更は,業務メニュー「業務フィルター」をクリックすると表示される業務フィルター画面から実行します。業務フィルター画面を次の図に示します。

図10-70 業務フィルター画面

[図データ]

業務フィルター画面では,業務メニューに表示されている業務名と,各業務で使用する操作画面,さらに各操作画面に設定されている書式(各操作画面をカスタマイズした設定)が一覧で表示されます。

「画面名」の一覧から,書式を変更したい操作画面のアンカーをクリックすると,書式編集画面が表示されて,操作画面から実行する内容を変更できます。

これ以降で,書式の設定(ボタンや検索条件などの表示・非表示の設定など)について説明します。また,新しい書式の追加や書式名を変更,削除する方法についても説明します。

<この項の構成>
(1) 書式を設定する
(2) 対象権限を設定する
(3) 使用するボタンを設定する
(4) 編集項目に表示する項目を設定する
(5) 検索条件に表示する項目を設定する
(6) 検索結果リストに表示する項目を設定する
(7) 書式を追加する
(8) 書式をコピーする
(9) 書式の名称を変更する
(10) 書式を削除する

(1) 書式を設定する

業務フィルターでは,各操作画面の書式に変更したい内容を設定します。

書式の設定方法,および設定時の注意事項を次に示します。

書式編集画面は,書式を設定する操作画面の種類によって,設定する項目が異なります。次に,操作画面の種類別に,書式の設定手順を示します。

(a) 登録,編集画面の書式設定手順

登録または編集をする画面(例えば,機器詳細画面)の書式編集画面では,次の項目を設定します。手順1.〜手順3.は順不同です。

  1. 「対象権限」を設定する。
    書式を適用するユーザ権限を設定します。設定方法は「(2) 対象権限を設定する」を参照してください。
  2. 「ボタン」を設定する。
    ボタンの表示・非表示を設定します。設定方法は「(3) 使用するボタンを設定する」を参照してください。
  3. 「編集項目」を設定する。
    操作画面上に表示する項目,編集できる項目,さらに各項目の並び順を設定します。設定方法は「(4) 編集項目に表示する項目を設定する」を参照してください。
  4. すべての項目を設定し終わったら,[決定]ボタンをクリックする。
    設定した内容が,書式を設定した操作画面に反映されて,書式編集画面が閉じます。

登録または編集画面の書式編集画面を次の図に示します。

図10-71 登録または編集画面の書式編集画面

[図データ]

(b) 検索,集計画面の書式設定手順

検索または集計をする画面(例えば,保有機器一覧画面)の書式編集画面では,次の項目を設定します。手順1.〜手順4.は順不同です。

  1. 「対象権限」を設定する。
    書式を適用するユーザ権限を設定します。設定方法は「(2) 対象権限を設定する」を参照してください。
  2. 「ボタン」を設定する。
    ボタンの表示・非表示を設定します。設定方法は「(3) 使用するボタンを設定する」を参照してください。
  3. 「検索条件」を設定する。
    検索条件の表示・非表示および並び順を設定します。設定方法は「(5) 検索条件に表示する項目を設定する」を参照してください。
  4. 「検索結果リスト」を設定する。
    検索結果リストに表示する項目,並び順および各項目の表示幅を設定します。
    集計結果リストに表示する項目の並び順や表示・非表示の設定を変更しても,集計のキーとなる項目は変更されません。
    設定方法は「(6) 検索結果リストに表示する項目を設定する」を参照してください。
  5. すべての項目を設定し終わったら,[決定]ボタンをクリックする。
    設定した内容が書式を設定した操作画面に反映されて,書式編集画面が閉じます。

検索または集計画面の書式編集画面を次の図に示します。

図10-72 検索または集計画面の書式編集画面

[図データ]

(c) 集計結果から表示する内訳画面の書式設定手順

集計結果から表示する内訳画面(例えば,保有機器集計画面の集計結果から表示する部署や設置場所ごとの機器種別の内訳が表示される操作画面)の書式編集画面では,次の項目を設定します。手順1.〜手順3.は順不同です。

  1. 「対象権限」を設定する。
    書式を適用するユーザ権限を設定します。設定方法は「(2) 対象権限を設定する」を参照してください。
  2. 「ボタン」を設定する。
    ボタンの表示・非表示を設定します。設定方法は「(3) 使用するボタンを設定する」を参照してください。
  3. 「検索結果リスト」を設定する。
    検索結果リストに表示する項目,並び順および各項目の表示幅を設定します。
    集計結果リストに表示する項目の並び順や表示・非表示の設定を変更しても,集計のキーとなる項目は変更されません。
    設定方法は「(6) 検索結果リストに表示する項目を設定する」を参照してください。
  4. すべての項目を設定し終わったら,[決定]ボタンをクリックする。
    設定した内容が書式を設定した操作画面に反映されて,書式編集画面が閉じます。

集計結果から表示する内訳画面の書式編集画面を次の図に示します。

図10-73 集計結果から表示する内訳画面の書式編集画面

[図データ]

(2) 対象権限を設定する

書式を適用するユーザ権限は,書式編集画面の「対象権限」で設定します。

書式編集画面の「対象権限」を次の図に示します。

図10-74 書式編集画面の「対象権限」

[図データ]

対象権限を設定するには,適用したいユーザ権限を「非適用」の一覧から選択して,[適用]ボタンをクリックします。すべてのユーザ権限を適用するには,[全て適用]ボタンをクリックします。

「適用」の一覧に,選択したユーザ権限が移動して対象権限が設定されます。

なお,対象権限から外す場合は,該当するユーザ権限を「適用」の一覧から選択して,[非適用]ボタンをクリックします。すべてのユーザ権限を非適用にするには,[全て非適用]ボタンをクリックします。

一つの操作画面に複数の書式を設定する場合
各操作画面で,一つのユーザ権限に適用できる書式は一つだけです。ほかの書式の対象権限に設定されているユーザ権限は,権限名のあとに[]で囲んで適用されている書式名が表示されます。
すでに対象権限に設定されているユーザ権限を,ほかの書式で適用することもできますが,元の書式の対象権限からは自動的に外されるので注意してください。

(3) 使用するボタンを設定する

操作画面で使用するボタンは,書式編集画面の「ボタン」で設定します。

書式編集画面の「ボタン」を次の図に示します。

図10-75 書式編集画面の「ボタン」

[図データ]

操作画面で使用するボタンを設定するには,使用したいボタンを「非表示ボタン」の一覧から選択して,[表示]ボタンをクリックします。すべてのボタンを使用するには,[全て表示]ボタンをクリックします。

「表示ボタン」の一覧に選択したボタンが移動して,使用できるようになります。

なお,非表示にする場合は,該当するボタンを「表示ボタン」の一覧から選択して,[非表示]ボタンをクリックします。すべてのボタンを非表示にするには,[全て非表示]ボタンをクリックします。

(4) 編集項目に表示する項目を設定する

新規に資産情報を登録する画面や,編集可能なダイアログボックスに,項目を表示するかどうか,および編集可能にするかどうかを設定します。編集項目に関する設定は,書式編集画面の「編集項目」で設定します。

書式編集画面の「編集項目」を次の図に示します。

図10-76 書式編集画面の「編集項目」

[図データ]

「非表示項目」の一覧には,「項目名(クラス名)」の形式でそれぞれの操作画面で編集項目に設定できる項目が表示されています。

「表示項目」の一覧の中で,背景がグレー表示されている項目は,システム規定項目のため,非表示および読み取り専用に変更できません。

(a) 編集項目の表示・非表示を設定する

ユーザ権限に応じて,公開したくない情報や業務に関係ない項目を非表示にできます。

編集項目に表示する項目を設定するには,表示したい編集項目を「非表示項目」の一覧から選択して,[表示]ボタンをクリックします。すべての項目を表示するには,[全て表示]ボタンをクリックします。

「表示項目」の一覧に選択した項目が移動して,表示されるようになります。

なお,非表示にする場合は,該当する項目を「表示項目」の一覧から選択して,[非表示]ボタンをクリックします。すべての項目を非表示にするには,[全て非表示]ボタンをクリックします。

注意事項
「編集項目」で設定できるのは,管理項目編集で利用する設定になっている項目だけです。「編集項目」で設定する項目を追加したい場合は,管理項目編集画面での設定を見直してください。
管理対象の項目を変更する方法については,「10.8.2(1) 管理対象の項目を変更する」を参照してください。
(b) 編集項目の並び順を設定する

編集項目は「表示項目」の一覧に表示されている順番で,画面に表示されます。この並び順を,必ず指定する項目を上にするなど,使い方に合わせて変更できます。

編集項目の並び順を変更するには,変更したい編集項目を「表示項目」の一覧から選択して,[上へ]または[下へ]ボタンをクリックします。

複数の編集項目を選択して,一度に並び順を変更することはできません。一つずつ変更してください。

(c) 編集項目を読み取り専用に設定する

「表示項目」の一覧に表示されている編集項目は,読み取り専用(編集不可)に設定できます。利用者権限のユーザに更新させたくない項目や,更新する必要のない項目を編集できないようにして,誤操作を防げます。

編集項目を読み取り専用に設定するには,設定したい編集項目を「表示項目」の一覧から選択して,「読み取り専用」のチェックボックスをオンにします。

読み取り専用に設定された編集項目は,赤文字で表示されます。

(5) 検索条件に表示する項目を設定する

資産情報を検索または集計する画面に表示する,検索条件を設定します。検索条件に関する設定は,書式編集画面の「検索条件」で設定します。

書式編集画面の「検索条件」を次の図に示します。

図10-77 書式編集画面の「検索条件」

[図データ]

「表示項目」の一覧の中で,背景がグレー表示されている項目は,非表示に変更できません。

(a) 検索条件の表示・非表示を設定する

検索条件に表示する項目を設定するには,表示したい検索条件を「非表示項目」の一覧から選択して,[表示]ボタンをクリックします。すべての項目を表示するには,[全て表示]ボタンをクリックします。

「表示項目」の一覧に選択した項目が移動して,表示されるようになります。

なお,非表示にする場合は,該当する項目を「表示項目」の一覧から選択して,[非表示]ボタンをクリックします。すべての項目を非表示にするには,[全て非表示]ボタンをクリックします。

注意事項
「検索条件」で設定できるのは,管理項目編集で利用する設定になっている項目だけです。「検索条件」で設定する項目を追加したい場合は,管理項目編集画面での設定を見直してください。
管理対象の項目を変更する方法については,「10.8.2(1) 管理対象の項目を変更する」を参照してください。
(b) 検索条件の並び順を設定する

検索条件は「表示項目」の一覧に表示されている順番で,画面に表示されます。この並び順を,よく使用する項目を上にするなど,使い方に合わせて変更できます。

検索条件の並び順を変更するには,変更したい検索条件を「表示項目」の一覧から選択して,[上へ]または[下へ]ボタンをクリックします。

複数の検索条件を選択して,一度に並び順を変更することはできません。一つずつ変更してください。

(6) 検索結果リストに表示する項目を設定する

資産情報を検索または集計した結果のリストに表示する項目,項目の並び順,および表示幅を設定します。検索結果リストに関する設定は,書式編集画面の「検索結果リスト」で設定します。

書式編集画面の「検索結果リスト」を次の図に示します。

図10-78 書式編集画面の「検索結果リスト」

[図データ]

(a) 検索結果リストの表示・非表示を設定する

検索結果リストに表示する項目を設定するには,表示したい項目を「非表示項目」の一覧から選択して,[表示]ボタンをクリックします。すべての項目を表示するには,[全て表示]ボタンをクリックします。

「表示項目」の一覧に選択した項目が移動して,表示されるようになります。

なお,非表示にする場合は,該当する項目を「表示項目」の一覧から選択して,[非表示]ボタンをクリックします。すべての項目を非表示にするには,[全て非表示]ボタンをクリックします。

注意事項
「検索結果リスト」で設定できるのは,管理項目編集で利用する設定になっている項目だけです。「検索結果リスト」で設定する項目を追加したい場合は,管理項目編集画面での設定を見直してください。
管理対象の項目を変更する方法については,「10.8.2(1) 管理対象の項目を変更する」を参照してください。
(b) 検索結果リストの並び順を設定する

検索結果リストは,「表示項目」の一覧に表示されている順で,画面の左から右に表示されます。この並び順を,重要な項目をいちばん左に表示するなど,使い方に合わせて変更できます。

検索結果リストの並び順を変更するには,変更したい項目を「表示項目」の一覧から選択して,[上へ]または[下へ]ボタンをクリックします。左に表示させたい場合は上,右に表示させたい場合は下に移動させます。

複数の項目を選択して,一度に並び順を変更することはできません。一つずつ変更してください。

(c) 検索結果リストの項目の幅を設定する

「検索結果リスト」の一覧に表示されている項目は,表示幅を設定できます。デフォルトの表示幅が広過ぎる場合に表示幅を狭めたり,折り返して表示されないようにしたりできます。

検索結果リストの表示幅を設定するには,設定したい項目を「表示項目」の一覧から選択して,0〜999の数値(ピクセル)を入力します。0または数値を何も入力しないと,画面のサイズに合わせて自動的に調整されます。

なお,保有機器集計画面の集計結果で,「集計観点」で選択した項目の表示幅を変更したい場合,「表示項目」の「機器種別(ハードウェア資産情報)」の表示幅を設定してください。「集計観点」で「機器種別」以外を選択した場合も,この幅で表示されます。

(7) 書式を追加する

書式は,一つの操作画面に複数設定できます。例えば,管理者用と利用者用に二つ設定することができます。

一つの操作画面に対して,特定のユーザ権限を複数の書式で適用することはできません。例えば,同じ操作画面に設定した「書式1」と「書式2」の両方に,管理者権限を適用することはできません。

新しく書式を追加する手順を次に示します。

  1. 書式編集画面の[書式の追加]ボタンをクリックする。
    書式名を指定するダイアログボックスが表示されます。
    書式名は任意に設定できます。ただし,同じ操作画面に対して,同じ名称は設定できません。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  2. 書式名を指定して,[OK]ボタンをクリックする。
    指定した名称で,新しい書式を設定するタブが追加されます。
    書式編集画面の各項目で,書式を設定してください。

(8) 書式をコピーする

すでに設定してある書式をコピーして,書式を追加します。既存の書式を基に,さらに制限を加えたい場合などに使用すると便利です。

既存の書式をコピーする手順を次に示します。

  1. 書式編集画面で,コピーしたい書式を選択する。
  2. [書式のコピー]ボタンをクリックする。
    書式名を指定するダイアログボックスが表示されます。
    書式名は任意に設定できます。ただし,同じ操作画面に対して,同じ名称は設定できません。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  3. 書式名を指定して,[OK]ボタンをクリックする。
    指定した名称で,選択した書式がコピーされます。ただし,「対象権限」だけは,設定がリセットされます。
    書式編集画面の各項目で,書式を設定してください。

(9) 書式の名称を変更する

既存の書式の名称を変更する手順を次に示します。

  1. 書式編集画面の[書式名の変更]ボタンをクリックする。
    書式名を変更するためのダイアログボックスが表示されます。
    書式名は任意に設定できます。ただし,同じ操作画面に対して,同じ名称は設定できません。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  2. 変更する書式名を指定して,[OK]ボタンをクリックする。
    指定した名称で,書式名が変更されます。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  3. [決定]ボタンをクリックする。
    変更した内容が,操作画面に反映されます。

(10) 書式を削除する

作成したすべての書式を一括して削除する方法と,特定の書式を指定して削除する方法について説明します。

(a) 書式を一括削除する

作成したすべての書式を削除して画面の設定を初期化するには,業務フィルター画面で,[書式を初期化]ボタンをクリックします。

(b) 指定した書式を削除する

指定した書式を削除する手順を次に示します。

  1. 書式編集画面で,削除したい書式を選択する。
  2. [書式の削除]ボタンをクリックする。
    確認ダイアログボックスが表示されます。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  3. [OK]ボタンをクリックする。
    選択した書式が削除されます。
    すべての書式が削除された場合でも,次回この画面を表示すると,初期設定の「書式1」が表示された状態に戻ります。
    キャンセルする場合は,[キャンセル]ボタンをクリックしてください。
  4. [決定]ボタンをクリックする。
    書式の削除が,操作画面に反映されます。