JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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7.1.2 パッチをパッケージングする

[更新プログラムの管理]ダイアログボックスで取得したパッチをパッケージングできます。パッチをパッケージングするには,あらかじめパッケージング時に設定される情報を設定しておく必要があります。

ここでは,パッケージングの設定とパッチをパッケージングする方法について説明します。

<この項の構成>
(1) パッケージングの設定
(2) パッケージングの実行
(3) パッケージングしたパッチの配布

(1) パッケージングの設定

パッチをパッケージングするときに設定されるパッケージの情報を設定します。

[更新プログラムの管理]ダイアログボックスでパッチをパッケージングする場合,一つのパッチにつき,一つのパッケージが作成されます。

パッチをパッケージングする場合,パッケージ名およびパッケージ識別IDは自動で設定されます。パッケージ名は,「DPT-「.exe」を除いたファイル名」が設定されます。「.exe」を除いたファイル名が47文字以上の場合,47文字目以降は削除されます。パッケージ識別IDには,パッケージ名が指定されます。ただし,パッケージ名が45文字以上の場合,45文字目以降は削除されます。

パッケージの情報は,[更新プログラムの管理]ダイアログボックスから表示する,[パッケージング設定]パネルで設定します。[パッケージング設定]パネルの表示方法を次に示します。

  1. [セットアップ]ボタンをクリックする。
    [セットアップ]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [パッケージング設定]タブを選択する。
    [パッケージング設定]パネルが表示されます。

    図7-3 [パッケージング設定]パネル

    [図データ]

[パッケージング設定]パネルでの設定内容について説明します。

(a) パッケージャ接続先のパスワード
管理者ユーザのパスワード
パッケージャがサーバに接続するためのパスワードを30バイト以内で指定します。
ユーザ管理機能を利用している場合,JP1/NETM/DM Managerのインストール時に設定した,データベース接続用のパスワードを指定します。
(b) キャビネット名

パッケージが格納されるキャビネット名の設定方法を選択します。

更新プログラムのリリース日から自動で設定する
自動的にキャビネット名を設定したい場合に選択します。
Microsoft社からパッチが提供された西暦と,月の数字の組み合わせでキャビネット名が設定されます。例えば,2007年3月の場合は「200703」が設定されます。この項目はデフォルトで選択されています。
任意の値を設定する
任意のキャビネット名を指定したい場合に選択します。
キャビネット名を1〜32バイトで指定します。ただし,次の記号およびスペースは指定できません。
「\」「/」「*」「"」「:」「;」
(c) キャビネット識別ID

パッケージが格納されるキャビネットの,キャビネット識別IDの設定方法を選択します。

更新プログラムのリリース日から自動で設定する
自動的にキャビネット識別IDを設定したい場合に選択します。
Microsoft社からパッチが提供された西暦の下一けたと,1月〜12月をA〜Lで示した値の組み合わせでキャビネット識別IDが設定されます。例えば,2007年3月の場合は「7C」が設定されます。この項目はデフォルトで選択されています。
任意の値を設定する
任意のキャビネット識別IDを指定したい場合に選択します。
キャビネット識別IDを2バイトの半角英数字で指定します。

なお,設定されたキャビネット識別IDと同じIDのキャビネットが存在する場合,生成されたパッケージは既存のキャビネットに格納されます。その際,更新プログラムの管理画面上の格納先キャビネット名称には[パッケージング設定]パネルで設定したキャビネット名称が表示されます。

(d) パッケージバージョン/リビジョン

パッケージのバージョン/リビジョンの設定方法を選択します。

更新プログラムのファイルから自動で設定する
自動的にバージョン/リビジョンを設定したい場合に選択します。
取得したパッチの実行ファイルのバージョン/リビジョンが設定されます。この項目はデフォルトで選択されています。実行ファイルのバージョン/リビジョンの取得に失敗した場合は,「0000」が設定されます。
任意の値を設定する
任意のバージョン/リビジョンを指定したい場合に選択します。
バージョン/リビジョンを1〜6バイトの半角英数字および「/」で指定します。デフォルトは「0」です。
(e) パッケージ世代番号

パッケージの世代番号を指定します。

世代番号
パッケージの世代番号に1〜4バイトの半角英数字で指定します。デフォルトは「0」です。

(2) パッケージングの実行

取得済みのパッチをパッケージングするには,「更新プログラム一覧」でパッケージングしたいパッチのチェックボックスをオンにして,[パッケージ]ボタンをクリックします。複数のパッチを選択してパッケージングすることもできます。未取得のパッチを選択して[パッケージ]ボタンをクリックした場合,パッチを取得してからパッケージングします。

なお,コンピュータを起動してから,最初に[パッケージ]ボタンでパッケージングする場合,事前にパッケージャを起動してログインしておく必要があります。一度ログインしたあとは,パッケージャは終了してかまいません。

パッチのパッケージングが開始されると,パッケージングの状況を示すダイアログボックスが表示されます。パッケージングが完了した項目から,[パッケージング設定]パネルでの設定に従ってパッケージが作成されます。パッケージングを中止する場合は,ここで[キャンセル]ボタンをクリックしてください。実行中のパッケージングが完了したら,それ以降はパッケージングされないまま完了します。なお,キャビネットに同名のパッケージがある場合は,そのパッケージは作成されないままパッケージングが続行します。

パッケージングが完了すると,結果を示すダイアログボックスが表示されます。

(3) パッケージングしたパッチの配布

パッチのパッケージングが完了すると,指定したキャビネットにパッケージが保管されます。パッケージには,パッチをインストールするためのスクリプトファイルが自動的に設定されます。スクリプトファイルの内容を次に示します。必要に応じて設定を変更してください。

また,パッケージにはインストール先ディレクトリに「C:\NETMDMWK_DPT」が設定されています。インストール後起動外部プログラムには,スクリプトファイルが指定されています。これによって,特別な設定をすることなくパッケージを配布することで,クライアントにパッチを適用できます。

特定のパッチを配布する場合,そのパッチが未適用のクライアントであて先グループを作成しておくことで,不要なジョブを実行することなくパッチを配布できます。配布したいパッチが未適用のクライアントをグルーピングして,パッチを配布する手順を次に示します。

  1. クライアントからパッチ情報を取得する。
  2. インベントリビューアで配布したいパッチの適用状況を集計する。
    パッチが未適用のクライアントを集計します。
  3. 目的のパッチが適用されていないクライアントのあて先グループを作成する。
    インベントリビューアの集計結果からあて先グループを作成できます。
  4. 作成したあて先グループに対してパッチを配布する。

また,パッケージングまたはクライアントへの配布が完了したパッチのうち,データが不要と判断できるパッチは,データベースの容量を確保するために削除しておくことをお勧めします。