JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)

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3.2.5 ソフトウェアインベントリ辞書の編集

「ソフトウェア情報の取得」ジョブの「ファイルを検索」でソフトウェア情報を取得すると,取得した情報を基にソフトウェアインベントリ辞書が生成されます。このソフトウェアインベントリ辞書で,各ソフトウェアを管理対象にするかどうか,また,どのような名称で管理するのかを設定します。

次から,インベントリ辞書の編集方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 管理するソフトウェアを設定する
(2) 特定のソフトウェアだけを表示する
(3) ライセンス数を設定する
(4) ソフトウェアを削除する

(1) 管理するソフトウェアを設定する

ソフトウェアインベントリ辞書は,[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスで編集します。ソフトウェアごとに,管理対象にするかどうか,また,どのような名称で管理するのかを設定します。

[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスはサイズを変更できますので,見やすいサイズで編集してください。

  1. [システム構成],[あて先],[パッケージ],[ジョブ定義],[ジョブ実行状況],または[ディレクトリ情報]ウィンドウで,[オプション]メニューから[ソフトウェアインベントリ辞書の編集]を選択する。
    [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスが表示されます。

    図3-21 [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックス

    [図データ]

    ソフトウェア選択
    「ファイルを検索」で取得したソフトウェア情報が表示されます。ここで,各ソフトウェアを管理対象にするかどうかを設定します。なお,「ソフトウェア選択」リストには,特定のソフトウェアだけを表示したり,ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを表示したりできます。詳細は,「(2) 特定のソフトウェアだけを表示する」および「(4)(b) ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを確認する」を参照してください。
    ソフトウェア名称の先頭に表示されるチェックボックスの意味を次に示します。
    チェックボックス 意味
    [図データ]  「ファイルを検索」によって新たに取得したソフトウェア情報です。
    [図データ]  管理対象のソフトウェアです。チェックボックスをクリックすると,管理対象外になります。
    [図データ]  管理対象外のソフトウェアです。チェックボックスをクリックすると,管理対象になります。
    [図データ]  管理対象にするかどうかを保留にしているソフトウェアです。チェックボックスをクリックすると,管理対象になります。
    また,表示項目のうち「更新日時」には,クライアントのローカル時間で取得された更新日時が表示されます。「更新日時(UTC)」には,UTC時間で取得された更新日時が,配布管理システムのローカル時間に変換されて表示されます。
    [管理対象]ボタン
    「ソフトウェア選択」リストでソフトウェア名を選択し,このボタンをクリックすると,管理対象になります。複数のソフトウェアを選択して,一括して管理対象にすることができます。
    [管理対象外]ボタン
    「ソフトウェア選択」リストでソフトウェア名を選択し,このボタンをクリックすると,管理対象から外れます。複数のソフトウェアを選択して,一括して管理対象から外すことができます。
    [保留]ボタン
    「ソフトウェア選択」リストでソフトウェア名を選択し,このボタンをクリックすると,管理対象にするかどうかを保留にできます。ソフトウェアを管理対象にするかどうかを決めかねているときに使用してください。複数のソフトウェアを選択して,一括して保留にすることができます。
    [新規ソフトウェアを管理対象外にする]ボタン
    新規ソフトウェア([図データ]のソフトウェア)を,すべて管理対象から外します。チェックボックスの表示が変更されたことを確認したあと,[適用]または[OK]ボタンをクリックしてください。
    [詳細]パネル
    「ソフトウェア選択」リストで選択したソフトウェアの製品情報を表示,変更できます。ただし,次の4項目は変更できません。
    ファイル名,パス名,更新日時,更新日時(UTC),ファイルサイズ
  2. ソフトウェアごとに,管理対象にするかどうか,また,管理するためのソフトウェア名称などを設定し,[適用]または[OK]ボタンをクリックする。
    設定内容が保存されます。

(2) 特定のソフトウェアだけを表示する

[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスには,ソフトウェアインベントリ辞書内の特定のソフトウェアだけを表示できます。これによって,編集したいソフトウェアを簡単に見つけることができます。

「管理対象」や「管理対象外」などの管理ステータスによって表示条件を設定することができるだけでなく,詳細な表示条件を設定できます。

  1. [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスの[フィルタリング]タブを選択する。

    図3-22 [フィルタリング]パネル

    [図データ]

  2. [フィルタリング]パネル右側の各項目で,管理ステータスによる表示条件を設定する。
    「辞書上のソフトウェアを表示」を選択したあと,次の項目を選択してください。
    すべてのソフトウェアを表示
    ソフトウェアインベントリ辞書にあるすべてのソフトウェアを表示します。
    既存のソフトウェアを表示
    すべて
    新規に取得したソフトウェア以外の,ソフトウェアインベントリ辞書にあるすべてのソフトウェアを表示します。
    管理対象ソフトウェア
    管理対象にしたソフトウェアを表示します。
    管理対象外ソフトウェア
    管理対象外にしたソフトウェアを表示します。
    保留ソフトウェア
    管理対象にするかどうかを保留にしているソフトウェアを表示します。
    新規ソフトウェアを表示
    新規に取得したソフトウェアを表示します。
    なお,「辞書から削除したソフトウェアを表示」については,「(4)(b) ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを確認する」を参照してください。
  3. さらに詳細な条件を設定したい場合は,「フィルタリングの詳細条件の設定」で表示条件を設定する。
    表示条件を「項目」と「条件」で設定して[追加]ボタンをクリックすると,条件が設定され,下部のリストボックスに表示されます。複数の条件を設定する場合は,「項目」と「条件」を設定したあと,「AND」または「OR」を選択し,[追加]ボタンをクリックします。5条件まで設定できます。「AND」と「OR」が混在する場合,リストの先頭から順に演算が行われます。
    条件
    設定方法は,条件を設定する項目によって異なります。
    「言語」の場合
    リストボックスから言語を選択します。指定した言語と一致するソフトウェアが表示されます。
    「ファイルサイズ」の場合
    リストボックスから比較記号を選択し,サイズを指定します。単位はバイトです。「指定したファイルサイズより大きい」,「指定したファイルサイズより小さい」,または「指定したファイルサイズと等しい」ソフトウェアが表示されます。
    「更新日」または「更新日(UTC)」の場合
    日付をYYYY/MM/DDの形式で指定し,「以前」または「以降」を選択します。指定できる日付の範囲は1970年1月1日から2037年12月31日までです。「更新日が指定した日付以前」または「更新日が指定した日付以降」のソフトウェアが表示されます。
    その他の項目の場合
    文字列を入力し,指定した値「を含む」ソフトウェアを表示するのか,指定した値「を含まない」ソフトウェアを表示するのかを選択します。入力した文字列の大文字と小文字は区別されません。
    指定した項目に値のないソフトウェアを表示したい場合は「値なし」を選択します。ただし,「項目」で「ファイル名」を選択した場合,「値なし」は選択できません。「ファイル名」には常に値があるためです。
    「項目」で「ソフトウェアバージョン」または「ファイルバージョン」を選択した場合,条件として,入力した文字「より大きい」または「より小さい」を設定することもできます。例えば,「06-00」「より大きい」などの条件を設定できます。
    AND,OR
    複数の条件を設定する場合,両方の条件を満たすソフトウェアを表示したいときは「AND」を選択します。どちらかの条件を満たすソフトウェアを表示したいときは「OR」を選択します。
    [変更]ボタン
    リストボックスで条件を選択すると,「項目」および「条件」欄に,その条件が表示されます。条件を修正後,[変更]ボタンをクリックすると,リストボックスに変更内容が反映されます。
    [削除]ボタン
    リストボックスで条件を選択し,[削除]ボタンをクリックすると,指定した条件が削除されます。同時に複数の条件を削除することもできます。
  4. [適用]ボタンをクリックする。
    手順2.と手順3.で設定した表示条件を両方とも満たすソフトウェアだけが,「ソフトウェア選択」リストに表示されます。
    なお,次回[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスを起動したときも,前回[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスを閉じたときの条件でソフトウェアが表示されます。

(3) ライセンス数を設定する

ソフトウェアごとにライセンス数を登録しておくと,インベントリビューアの集計機能を利用して,ライセンス数を超えるソフトウェアやライセンス数に近づいたソフトウェアを確認できます。

  1. [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスの[ライセンス]タブを選択する。

    図3-23 [ライセンス]パネル

    [図データ]

  2. 「ソフトウェア選択」リストでソフトウェア名を選択し,[ライセンス]パネルで「所有ライセンス数」と「警告ライセンス数」を入力する。
    所有ライセンス数を超えたソフトウェアは,インベントリビューアの[集計]ウィンドウに赤色で表示されます。警告ライセンス数以上で所有ライセンス数以下のソフトウェアは,黄色で表示されます。
    ライセンス数を管理しない場合は,「所有ライセンス数」および「警告ライセンス数」に「0」を設定してください。
    なお,「ソフトウェア名称」が設定されていないとき,ライセンス数は設定できません。また,所有ライセンス数と警告ライセンス数は,ソフトウェア名称とソフトウェアバージョン一組に対して一つずつ設定できます。
  3. [設定]ボタンをクリックする。
    確認のメッセージが表示されます。
  4. [OK]ボタンをクリックする。
    ライセンス数が設定されます。
    [設定]ボタンをクリックする前の値に戻したい場合は,[元に戻す]ボタンをクリックします。

(4) ソフトウェアを削除する

ソフトウェアインベントリ辞書から,指定したソフトウェアを削除できます。ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアは,各ホストのソフトウェアインベントリ情報からも削除されます。

また,ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアは,削除ソフトウェア管理テーブルに登録されます。これによって,次回,「ファイルを検索」を指定してソフトウェア情報の取得ジョブを実行した場合,各ホストから通知されるソフトウェア情報が削除ソフトウェア管理テーブルに登録されているときは,ソフトウェアインベントリ辞書には追加されなくなります。また,各ホストのソフトウェアインベントリ情報にも追加されません。

ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアの,辞書への追加を再開したい場合は,削除ソフトウェア管理テーブルからソフトウェアを削除します。

ソフトウェアインベントリ辞書から不要なソフトウェアを削除することによって,ソフトウェアインベントリ辞書の表示時間の短縮,データベース容量の削減ができます。また,[ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスに不要なソフトウェアが表示されないため,編集しやすくなります。

ソフトウェアインベントリ辞書からのソフトウェアの削除について,次の図に示します。

図3-24 ソフトウェアインベントリ辞書からのソフトウェアの削除

[図データ]

(a) ソフトウェアインベントリ辞書からソフトウェアを削除する

ソフトウェアインベントリ辞書からソフトウェアを削除する方法を説明します。

  1. [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスの「ソフトウェア選択」リストで,削除するソフトウェアを選択し,[削除]ボタンをクリックする。
    同時に複数のソフトウェアを選択して削除することもできます。
    確認のメッセージが表示されます。
  2. [OK]ボタンをクリックする。
    ソフトウェアインベントリ辞書から,指定したソフトウェアが削除されます。
(b) ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを確認する

ソフトウェアインベントリ辞書から削除し,削除ソフトウェア管理テーブルに登録されているソフトウェアの情報を確認できます。これによって,各ホストから通知されたソフトウェア情報で,ソフトウェアインベントリ辞書に追加されないソフトウェアを確認できます。

  1. [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスの[フィルタリング]タブを選択する。
  2. 「辞書から削除したソフトウェアを表示」を選択し,[適用]ボタンをクリックする。
    「ソフトウェア選択」リストに,ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアの次の情報が表示されます。
    ソフトウェア名称,ソフトウェアバージョン,ファイル名,ファイルサイズ,更新日時
(c) 削除ソフトウェア管理テーブルからソフトウェアを削除する

ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアの,辞書への追加を再開したい場合は,削除ソフトウェア管理テーブルからソフトウェアを削除します。

  1. [ソフトウェアインベントリ辞書編集]ダイアログボックスの「ソフトウェア選択」リストに,ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを表示する。
    表示方法については,「(b) ソフトウェアインベントリ辞書から削除したソフトウェアを確認する」を参照してください。
  2. 「ソフトウェア選択」リストで,削除するソフトウェアを選択し,[削除]ボタンをクリックする。
    同時に複数のソフトウェアを選択して削除することもできます。
    確認のメッセージが表示されます。
  3. [OK]ボタンをクリックする。
    指定したソフトウェアが,削除ソフトウェア管理テーブルから削除されます。