JP1/NETM/DM 運用ガイド1 (Windows(R)用)
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ネットワークの空いている時間帯にパッケージの配布を完了させたくても,その時間内に配布が完了しないことがあります。このような場合に,実行中のジョブを中断させることで,ジョブを実行する時間帯を制限できます。中断したジョブは,あとでその続きから再開できます。
ジョブを中断または再開するには,次の三つの方法があります。
- 配布管理システムから,中継するシステムに中断または再開を指示する
配布管理システムで「ファイル転送の中断」および「ファイル転送の再開」ジョブを実行することで,中継するシステムに対してジョブの中断および再開を指示します。これらのジョブのスケジュールをあらかじめ指定しておくと,業務開始時間になったらパッケージの配布を中断し,業務終了時間を過ぎたら再開する,といった運用ができます。
- 配布管理システム自身に対して中断または再開を指示する
リモートインストールマネージャの[実行]メニューにある[ファイル転送の中断/再開]から,[中断させる]または[再開させる]を選択することで,リモートインストールマネージャが接続している配布管理システム自身に対して中断または再開を指示します。
- 配布管理システムでdcmsuspコマンドを実行する
dcmsuspコマンドを利用して中断と再開を自動実行できます。中断指示の対象には,中継するシステムと自システムの両方を指定できます。
これらの三つの方法は併用できます。例えば,中継マネージャに対して「ファイル転送の中断」ジョブを実行し中断状態にしたあと,その中継マネージャのリモートインストールマネージャで[再開させる]を選択して,ファイル転送を再開できます。
中断と再開の適用範囲については,マニュアル「導入・設計ガイド」の「6.1.7(6)(c) ジョブの中断と再開の適用範囲」を参照してください。
- <この項の構成>
- (1) ジョブの中断,再開とほかの運用との関連
- (2) ジョブの中断中にPCを経路変更した場合の動作
(1) ジョブの中断,再開とほかの運用との関連
ジョブの中断,再開とほかの運用との関連を次に示します。
- マルチキャスト配布との関連
- マルチキャスト配布を指定したジョブは中断できません。中継システムを中断状態にしても,そのまま実行されます。ただし,マルチキャスト配布を指定したジョブでも,すでに中断中の「パッケージのインストール」ジョブが一つ以上あるクライアントに対して実行した場合は中断されます。
- 分割配布との関連
- 分割配布を指定したジョブは通常のジョブと同様に中断できます。分割されたパッケージの転送中に中断した場合,再開するとその続きからパッケージが転送されます。中断した時点でさらにパッケージが分割され,再開するまでの間が転送休止時間になります。
- クライアント制御との関連
- クライアント制御を指定したジョブは通常のジョブと同様に中断できます。クライアント制御を指定したジョブを中断,再開した場合,次のような動作になります。
- 「クライアントを起動させる」および「ジョブ実行後クライアントをシャットダウンさせる」を指定した場合
- クライアントの電源がオンになる。
- <ジョブの中断指示>
- クライアントの電源がオフになる。
- <ジョブの再開指示>
- クライアントの電源がオンになる。
- ジョブが完了する。
- クライアントの電源がオフになる。
- 「クライアントを起動させる」を指定した場合
- クライアントの電源がオンになる。
- <ジョブの中断指示>
- クライアントの電源はオンのままとなる。
- <ジョブの再開指示>
- ジョブが完了する。
- クライアントの電源はオンのままとなる。
- 「ジョブ実行後クライアントをシャットダウンさせる」を指定した場合
- ジョブ実行中。
- <ジョブの中断指示>
- クライアントの電源がオフになる。
- <ジョブの再開指示>
- クライアントの電源はオフのまま,ジョブは再開されない。
(2) ジョブの中断中にPCを経路変更した場合の動作
ジョブの中断中にPCを経路変更した場合の動作を次に示します。
- 中断状態の中継するシステムを経路変更した場合,中断状態は解除されないで,中断中のジョブがそのまま残ります。ジョブの結果は変更前の経路で上位システムに通知されます。
- 中断中のジョブがあるクライアントを経路変更した場合,すでにクライアントに転送されたファイルを削除するかどうかは,クライアントのセットアップの[インストールオプション]パネルにある「以前の接続先システムに対応するパッケージ情報を削除する」チェックボックスの設定に従います。
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