uCosminexus 電子フォームワークフロー 解説

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13.3.4 完了案件削除ユティリティ実行時の障害

完了案件削除ユティリティの実行中に異常が発生すると,システムは実行を中断して次の処理をします。

  1. トレースファイルにトレース情報を出力する
  2. 標準出力とトレースファイルにメッセージを出力する
  3. 使用中のリソース(データベースのコネクションや削除結果ファイルなど)を閉じる
  4. 異常終了の戻り値でユティリティを終了する

システムによって完了案件削除ユティリティが終了されたあと,ユーザは次の手順で対処してください。

  1. 障害の原因を取り除く
    障害発生時に表示されるメッセージおよびトレースファイルを参照して,障害の原因を取り除いてください。障害がどのような処理で発生したかを識別する方法については,「(1) 障害が発生した処理の識別」を参照してください。
  2. 必要に応じて削除結果ファイルのバックアップを取得する
    障害の原因によっては,前回分の削除結果ファイルが必要な場合があります。しかし,完了案件削除ユティリティを再度実行すると削除結果ファイルは上書きされます。このため,必要に応じて前回分の削除結果ファイルのバックアップを取得してください。削除結果ファイルのバックアップが必要な場合については,「(2) 障害発生時のデータベースの状態」を参照してください。
  3. 完了案件削除ユティリティを再度実行する
<この項の構成>
(1) 障害が発生した処理の識別
(2) 障害発生時のデータベースの状態

(1) 障害が発生した処理の識別

ユティリティ実行時のメッセージから,障害がどの処理中に発生したのかを識別できます。

完了案件削除ユティリティのバッチファイル(Windows版)の実行例を基に,処理の範囲を次に示します。

図13-3 バッチファイル(Windows版)の実行例と処理の範囲

[図データ]

(2) 障害発生時のデータベースの状態

ユティリティ実行時の各処理で障害が発生した場合の,データベースの状態を説明します。ここで説明していないデータベースの状態は,ユティリティを実行する前と同じ状態です。

出力されるメッセージの詳細は,「付録I メッセージ」を参照してください。

(a) 業務完了案件の取得

業務完了案件の取得時にワーク管理データベースの検索処理で出力されるメッセージID,データの更新状態,および障害の原因を取り除いたあとの対処を次に示します。

表13-6 業務完了案件の取得処理で障害が発生した場合

情報項目 業務完了案件の取得処理時の情報内容
正常時に出力されるメッセージID KDLC5008-I,KDLC5009-I
障害発生時に出力されるメッセージID KDLC5204-E
障害発生後のデータ更新状態 特に問題はありません。
障害の原因を取り除いたあとの対処 完了案件削除ユティリティを再度実行してください。
(b) 業務完了案件の保管

業務完了案件の保管時に業務データベース保管用プロシージャの実行処理で出力されるメッセージID,データの更新状態,および障害の原因を取り除いたあとの対処を次に示します。

表13-7 業務完了案件の保管処理で障害が発生した場合

情報項目 業務完了案件の保管処理時の情報内容
正常時に出力されるメッセージID KDLC5010-I,KDLC5011-I
障害発生時に出力されるメッセージID KDLC5234-E,KDLC5235-E,KDLC5246-E
障害発生後のデータ更新状態 業務データベース,BLCデータベース,およびワーク管理データベースの一部の対象案件が,保管用テーブルに保管されていないおそれがあります。
障害の原因を取り除いたあとの対処 削除結果ファイルのバックアップを取得したあと,完了案件削除ユティリティを再度実行してください。
(c) 業務完了案件の削除

業務完了案件の削除時に次の処理で出力されるメッセージID,データの更新状態,および障害の原因を取り除いたあとの対処を表13-8に示します。