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PRINT DATA EXCHANGE for Open


13.1.4 帳票印字結果・ファイル出力結果のトラブル

帳票印字結果やファイル出力結果のトラブルの要因および対処を現象ごとに次に示します。

表13‒5 帳票印字結果・ファイル出力結果のトラブル

現象

要因

対処

文字の大きさや形状がセンタ漢字プリンタの印字結果と異なる。

スプールデータ中でCPI文字の指定に対応する設定がされていない。

印刷ジョブで指定されているCHARSイメージ,およびスプールデータ中で指定されている順序番号に対応する文字ピッチが,環境設定ユティリティの[書体設定]タブで指定されているかを確認してください。

色情報つきの書式に色がつかない。

書式オーバレイ色の設定が誤っている。

環境設定ユティリティの[色設定]タブで,[書式オーバレイ色]に[印刷データに従う]が指定されているかを確認してください。

点線・鎖線のけい線の印字結果がセンタ漢字プリンタの印字結果と異なる。

変換種別GDIで,線パターンに[ホスト互換パターン]を設定していない。

環境設定ユティリティの[網掛け設定]タブの線パターンに[ホスト互換パターン]を設定することで線種の表現が改善されるかを確認してください。

ファイル出力した結果を表示すると帳票の端が欠ける。

変換種別GDIでファイル出力する場合で,印刷領域の端にオブジェクトを定義している。

プリンタ出力した結果で帳票の端が欠けていないことを確認してください。

メタファイルの領域は,FCBで定義される印刷領域で定まりますが,変換種別がGDIの場合,メタファイルの画面表示の際に端が欠けることがあります。

ホスト用互換形式の連続紙用FCBの場合は,右マージンが左マージンと同量になります。なお,マージン幅を狭め,印刷領域を広げたFCBを再作成することで,端が欠ける問題が解消される場合があります。

文字の出力位置がセンタ漢字プリンタの印字結果と異なる。

重ね印字をしている。

業務プログラムが重ね印字を意図した行を出力していないかを確認してください。

複数のデータを同一行に対して出力した場合,センタ漢字プリンタではそれぞれのデータを重ねて併合して一行の文字データとして出力します。しかし,PDE for Openでは,それぞれのデータはそのまま同一行に対して複数回出力されるため,センタ漢字プリンタと異なり同一行への出力(文字ピッチなど)がそれ以前のデータ出力の影響を受けることはありません。詳細については,「付録D.4 重ね印字の扱い」を参照してください。

けい線文字の高さがセンタ漢字プリンタの印字結果と異なる。

文字サイズと行の高さが異なっている。

センタ漢字プリンタは,文字サイズが行の高さに満たない場合や,文字サイズが行の高さを超えていると,絵文字を行の高さに合わせて印字します。センタ漢字プリンタでは,けい線文字などを絵文字として扱うため,隣り合う行で文字を上下につなげるように配置した場合には,行と行の間に隙間を空けないで印字します。

PDE for Openでけい線文字を行の高さに合わせて印字したい場合は,環境設定ユティリティの[印刷データ設定]タブ−[けい線文字の扱い]で[行間値に合わせる]を指定してください。設定方法の詳細については,「7.2.10(6) けい線文字の扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)」を参照してください。

文字サイズ機能キャラクタを使用している。

センタ漢字プリンタは,けい線文字を絵文字として扱うため,文字サイズ機能キャラクタに関係なく行の高さに合わせて印字します。

PDE for Openでけい線文字に対する文字サイズ機能キャラクタを無効にするためには,環境設定ユティリティの[印刷データ設定]タブ−[けい線文字の扱い]で[行間値に合わせる]を指定してください。設定方法の詳細については,「7.2.10(6) けい線文字の扱い(変換種別がGDI,PostScriptまたはPDFの場合)」を参照してください。

ラインプリンタからの移行時に変換種別GDI,PostScriptまたはPDFを利用すると字間値がずれる。

センタ漢字プリンタとラインプリンタでは,字間値機能キャラクタの値が異なっている。

環境設定ユティリティの[印刷データ設定]タブで,字間値機能キャラクタをラインプリンタ用の字間値に設定してください。字間値の詳細については,「付録I.6 字間値指定(固定ドット)(1A47xx)16」を参照してください。

ラインプリンタからの移行時に変換種別GDI,PostScriptまたはPDFを利用すると文字が細くなる。

ラインプリンタに搭載されているフォントはセンタ漢字プリンタに比べ文字が太く定義されている。

環境設定ユティリティの[書体設定]タブにてスタイルに[太字]を指定することで太い文字を出力することができます。

バーコードの出力結果が正しくない。

バーコードの併記文字だけ出力される場合は,バーコード印刷領域の高さが不足している。

バーコード印刷領域を見直してください。

バーコードを出力すると,帳票の文字がずれる場合は,プリンタ制御文字の指定が正しくない。

既存の帳票にバーコード機能キャラクタを独立したレコードとして挿入する場合は,プリンタ制御文字で重ね印字するようにしてください。プリンタ制御文字の詳細については,「6.1.4 改行制御の扱い」を参照してください。

セパレータが挿入されない。

プリンタの設定が[白紙を節約する]設定になっている。

プリンタの設定で[白紙を節約する]設定となっている場合は,セパレータが出力されない場合があります。設定を解除したあと,再度印刷結果を確認してください。

Prinfina MANAGER SP連携時にジョブ分割機能でジョブが分割できない。

ANSI制御文字を使用している。

ANSI制御文字の場合は,SETPRTテキストレコード直後でだけ分割できます。このため,分割を行いたいページの先頭にSETPRTテキストレコードを挿入してください。挿入するSETPRTテキストレコードで,設定内容を変更しないように注意してください。

両面印刷になっている。

両面印刷の場合,表面印刷後に分割を行うことはできません。裏面まで印刷したあとに分割を行います。

先頭行以外にあるチャネルへのチャネルスキップによる改ページ直後である。

分割は改ページ直後に行われますが,先頭行以外にあるチャネルへのチャネルスキップによる改ページ直後では分割が行われない場合があります。この場合は,次ページ以降に分割できる改ページのタイミングで分割を行います。

PostScript出力時に丸付き数字などのWindows固有文字が出力されない。

JISエンコーディングのフォントを使用している。

環境設定情報の[フォント設定]タブで,シフトJISエンコーディングのフォントを指定してください。

文字の大きさが移行元プリンタの印字結果と異なる。

文字ピッチの設定が誤っている。

環境設定ユティリティの[書体設定]タブで文字ピッチの指定を確認します。

Prinfina IMPACT GXプリンタのパネルで設定した印字モードが有効とならない。

Prinfina IMPACT GXプリンタのパネル設定で「印字モード変更契機」が「&コマンド」になっている。

PDE - LP Optionでは,書体が選択できるように,ESC/Pの「文字品位選択命令」で必ず「高品位」を指定しています。このため,Prinfina IMPACT GXプリンタの印字モードは「高速解除」の状態になります。「高速印字モード」で印刷したい場合,Prinfina IMPACT GXプリンタのパネル設定で「印字モード変更契機」を「パネルのみ」にしてください。これによって,印字モードはパネル設定だけが有効になります。ただし,「高速印字モード」の状態では,書体選択が有効になりません。プリンタのパネル設定についての詳細については,プリンタの説明書を参照してください。

一部の行の出力位置が上にずれる。

FCBのチャネル位置の定義が実際の用紙と一致していない。

複数行改行の指定でFCBを超える(改ページとなる)場合,センタプリンタとPDEで動作が異なることがあります。

  • センタプリンタ

    指定された行数分の改行を行う場合があります。

  • PDE

    次ページの先頭行に位置づけます。

このため,この場合には該当する行が上にずれることになります。

本来,チャネルスキップによって改ページとなるところが,FCBのチャネル位置の定義が実際の用紙と一致していないことが原因で複数行改行によって改ページが生じてしまっている場合,FCBのチャネル位置を実際の用紙に合わせるよう修正してください。

新しくインストールしたフォントで印字できない。

フォントのインストール後にOSを再起動していない。

フォントのインストール後にはOSの再起動が必要な場合があります。OSの再起動後に再出力して出力結果を確認してください。

HOPSS3/AS REV/OSEで文字の表示位置が右に行くほどずれが発生する。

フォントや文字サイズにより文字の間隔に誤差が発生し文字列が長いほど誤差が大きくなることがあるため。

この現象は,HOPSS3/AS REV/OSEの設定で回避できる場合があります。詳細は,HOPSS3/AS REV/OSEのサポート窓口にご確認ください。