3.4.2 条件および生成ルールを定義する
条件および生成ルールは,SQL文で定義します。
SQL文を定義するときに考慮する内容,例題「販売業務」で定義する条件および生成ルールについて説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) SQL文を定義するときに考慮する内容
SQL文を定義する場合,ビジネスプロセスを運用したときにワーク管理システムがどのようにデータベースを検索するかを考慮する必要があります。
SQL文で条件および生成ルールを定義するときに考慮する内容を次の表に示します。
- SQL文を記述するときの注意事項
-
「'」(半角シングルクォーテーション)で囲まれた文字列の間に改行を入れると,「\n」という改行コードが入っているものとして扱われます(「\r \n」にはなりません)。
(2) 定義する条件および生成ルール
例題「販売業務」で定義する条件および生成ルールを次の表に示します。
業務ステップ |
定義する条件 |
---|---|
見積中 |
見積終了 |
受注処理待ち |
− |
請求待ち |
− |
納品待ち |
− |
入金待ち |
− |
作業 |
定義する条件 |
|
---|---|---|
発生条件 |
完了条件 |
|
一般見積作成 |
一般見積開始 |
− |
特別見積作成 |
特別見積開始 |
− |
受注登録 |
− |
− |
売掛・請求レコード作成 |
− |
− |
納品日指示 |
− |
− |
納品確認 |
− |
納品確認完了 |
請求書出力 |
− |
− |
入金登録 |
− |
請求書出力完了 |
制御ノード |
定義する条件 |
---|---|
分岐ノード(Source後) |
直接受注 |
分岐ノード(見積後) |
見積完了 |
先着ノード(受注前) |
− |
分岐ノード(受注後) |
受注完了 |
分業ノード(請求・納品前) |
− |
待合ノード(入金前) |
− |
先着ノード(Sink前) |
− |
作業 |
定義する条件 |
---|---|
一般見積作成 |
− |
特別見積作成 |
− |
受注登録 |
− |
売掛・請求レコード作成 |
− |
納品日指示 |
− |
納品確認 |
納品子作業生成 |
請求書出力 |
− |
入金登録 |
− |
(a) 条件の定義
条件の定義方法を次に示します。
-
[アウトライン]ビューのビジネスプロセスツリーから[条件]を右クリックし,[新規作成]を選択する
[条件]の下に[新規条件定義1]が作成されます。
-
[アウトライン]ビューのビジネスプロセスツリーから[新規条件定義1]を右クリックし,[プロパティ]を選択する
[条件プロパティ]ダイアログが表示されます。
図3‒12 [条件プロパティ]ダイアログ -
定義名を入力する
-
SQL文を入力する
-
必要に応じて説明を入力する
-
[OK]ボタンをクリックする
操作2.および操作3.で定義する内容を次に示します。
-
業務ステップ「見積中」で定義する「見積終了」の内容
表3‒20 業務ステップ「見積中」で定義する「見積終了」の内容 項目
定義する内容
定義名
見積終了
SQL文
select * from 見積 where 商談番号='@PIName' and 見積完了フラグ='ON'
-
作業「一般見積作成」で定義する「一般見積開始」の内容
表3‒21 作業「一般見積作成」で定義する「一般見積開始」の内容 項目
定義する内容
定義名
一般見積開始
SQL文
select * from 商談 where 商談番号='@PIName' and 見積区分='1'
-
作業「特別見積作成」で定義する「特別見積開始」の内容
表3‒22 作業「特別見積作成」で定義する「特別見積開始」の内容 項目
定義する内容
定義名
特別見積開始
SQL文
select * from 商談 where 商談番号='@PIName' and 見積区分='2'
-
作業「納品確認」で定義する「納品確認完了」の内容
表3‒23 作業「納品確認」で定義する「納品確認完了」の内容 項目
定義する内容
定義名
納品確認完了
SQL文
select * from 受注 where 商談番号='@PIName' and 納品指示完了フラグ is not null
-
作業「入金登録」で定義する「請求書出力完了」の内容
表3‒24 作業「入金登録」で定義する「請求書出力完了」の内容 項目
定義する内容
定義名
請求書出力完了
SQL文
select * from 受注 where 商談番号='@PIName' and 請求書発行フラグ='ON'
-
制御ノード「分岐ノード(Source後)」で定義する「直接受注」の内容
表3‒25 制御ノード「分岐ノード(Source後)」で定義する「直接受注」の内容 項目
定義する内容
定義名
直接受注
SQL文
select * from 商談 where 商談番号='@PIName' and 見積区分='0'
-
制御ノード「分岐ノード(見積後)」で定義する「見積完了」の内容
表3‒26 制御ノード「分岐ノード(見積後)」で定義する「見積完了」の内容 項目
定義する内容
定義名
見積完了
SQL文
select * from 見積 where 商談番号='@PIName' and 見積完了日 is not null
-
制御ノード「分岐ノード(受注後)」で定義する「受注完了」の内容
表3‒27 制御ノード「分岐ノード(受注後)」で定義する「受注完了」の内容 項目
定義する内容
定義名
受注完了
SQL文
select * from 受注 where 商談番号='@PIName' and 受注完了日 is not null
(b) 生成ルールの定義
生成ルールの定義方法を次に示します。
-
[アウトライン]ビューのビジネスプロセスツリーから[生成ルール]を右クリックし,[新規作成]を選択する
[生成ルール]の下に[新規生成ルール定義1]が作成されます。
-
[アウトライン]ビューのビジネスプロセスツリーから[新規生成ルール定義1]を右クリックし,[プロパティ]を選択する
[生成ルールプロパティ]ダイアログが表示されます。
図3‒13 [生成ルールプロパティ]ダイアログ -
定義名を入力する
-
SQL文を入力する
-
必要に応じて説明を入力する
-
[OK]ボタンをクリックする
操作2.および操作3.で定義する内容を次に示します。
-
並列作業「納品確認」で定義する「納品子作業生成」の内容
表3‒28 並列作業「納品確認」で定義する「納品子作業生成」の内容 項目
定義する内容
定義名
納品子作業生成
SQL文
select 納入明細番号 from 納入明細 where 商談番号='@PIName' and 納品指示日 is not null and 納入日 is not null