Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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3.1.2 実行環境に必要なソフトウェアの設定

実行環境をセットアップする前に,実行環境に必要なソフトウェアの設定が必要です。実行環境に必要なソフトウェアの設定は,データベースとCosminexus RMの使用有無によって設定内容が異なります。ここでは,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合の設定について説明します。データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合,またはデータベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合の設定については,次の個所を参照してください。

データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合
3.1.15 データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合のシステムのセットアップ

データベースを使用してCosminexus RMを使用しない
3.1.16 データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合のシステムのセットアップ

データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合の,実行環境に必要なソフトウェアの設定の流れについて,次の図に示します。

図3-2 実行環境に必要なソフトウェアの設定(データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合)

[図データ]

実行環境のセットアップ前に実施するソフトウェアの設定について,次に説明します。

<この項の構成>
(1) データベースのサーバ側のセットアップ
(2) Cosminexus Managerのセットアップ
(3) PRFのセットアップ
(4) J2EEサーバのセットアップ
(5) Webサーバ(HTTPサーバ)のセットアップ
(6) データベースのクライアント側のセットアップ
(7) JDBCドライバのセットアップ
(8) DB Connectorのセットアップ
(9) Cosminexus Reliable Messagingのセットアップ
(10) Cosminexus Service Coordinator-Managerのセットアップ
(11) uCosminexus 日立コード変換 - Server RuntimeまたはuCosminexus 日立コード変換 - Runtimeのセットアップ

(1) データベースのサーバ側のセットアップ

データベースのセットアップとして,DBサーバおよびDBクライアントの両方をセットアップします。

(a) DBサーバ側の設定(HiRDBの場合)

次の作業を実施します。

HiRDBサーバの文字コードの設定
文字コードにシフトJIS漢字コード,EUC日本語漢字コード,UTF-8,または単一バイト文字コードのどれかを設定してください。文字コードの変更方法は,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の文字コードの指定,または文字コードの選択に関する内容を参照してください。
注意
HCSCサーバをUNIXで稼働させる場合は,HCSCサーバとHiRDBサーバの文字コードを合わせる必要があります。

環境設定
HiRDBの環境設定についてはマニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

ユーザ権限の設定
最初に,接続するユーザの名称を決定します。そのあと,HiRDBに管理情報を格納するため,HiRDBに接続するユーザに権限を設定します。HiRDBでは,ユーザにCONNECT権限を設定することでユーザが作成されます。
設定する権限
  • CONNECT権限
    HiRDBを利用するために必要な権限です。データベースに接続(CONNECT)できるようになります。CONNECT権限を持たないユーザがHiRDBを利用しようとするとエラーになります。
  • スキーマ定義権限
    スキーマを定義するために必要な権限です。スキーマ定義権限を設定すると,スキーマ,表,ビュー表,インデクス,抽象データ型を定義できます。また,ストアドプロシジャやストアドファンクションを登録できます。
権限の設定方法
データベース定義ユティリティ(pddef),SQL Executerを使用して権限を設定します。権限の設定方法の詳細については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。データベース定義ユティリティの使用方法の詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
データベース定義ユティリティを使用して権限を設定する場合の手順を次に示します。
  1. 次の環境変数を設定します。
    Windowsの場合
     
    SET  PDHOST=<HiRDBサーバのホスト名またはIPアドレス>
    SET  PDNAMEPORT=<HiRDBサーバのポート番号>
    SET  PDUSER=<DBA権限を持つユーザ名>/<パスワード>
     
    UNIX(Bourneシェル)の場合
     
    export PDHOST=<HiRDBサーバのホスト名またはIPアドレス>
    export PDNAMEPORT=<HiRDBサーバのポート番号>
    export PDUSER=<DBA権限を持つユーザ名>/<パスワード>
     
  2. 次のコマンドでデータベース定義ユティリティ(pddef)を実行します。
     
    pddef
     
  3. 次のSQLを実行します。
     
    GRANT  CONNECT  TO  <ユーザ名>  IDENTIFIED  BY  <パスワード>;
    GRANT  SCHEMA  TO  <ユーザ名>;
     
    注※
    権限を設定するユーザは,メッセージング基盤が使用する接続ユーザの名前です。HiRDBのクライアント環境変数グループに登録したPDUSER環境変数と同じ値になります。
    PDUSER環境変数については,「表3-2 環境変数グループで設定する環境変数」を参照してください。
  4. Windowsの場合は[Ctrl]キー+[Z]キーを押したあと,[Enter]キーを押してデータベース定義ユティリティ(pddef)を終了します。
    UNIXの場合は[Ctrl]キー+[D]キーを押したあと,[Enter]キーを押してデータベース定義ユティリティ(pddef)を終了します。

スキーマの定義
HiRDBに管理情報を格納するため,スキーマを定義します。
スキーマの定義方法
データベース定義ユティリティ(pddef),SQL Executerを使用してスキーマを定義します。スキーマを定義する方法の詳細については,マニュアル「HiRDB SQL リファレンス」を参照してください。データベース定義ユティリティの使用方法の詳細については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。
データベース定義ユティリティを使用してスキーマを定義する場合の手順を次に示します。
  1. 次の環境変数を設定します。
    Windowsの場合
     
    SET  PDHOST=<HiRDBサーバのホスト名またはIPアドレス>
    SET  PDNAMEPORT=<HiRDBサーバのポート番号>
    SET  PDUSER=<ユーザ名>/<パスワード>
     
    注※
    指定するユーザ名は,権限を設定したユーザのユーザ名です。
    UNIX(Bourneシェル)の場合
     
    export PDHOST=<HiRDBサーバのホスト名またはIPアドレス>
    export PDNAMEPORT=<HiRDBサーバのポート番号>
    export PDUSER=<ユーザ名>/<パスワード>
     
    注※
    指定するユーザ名は,権限を設定したユーザのユーザ名です。
  2. 次のコマンドでデータベース定義ユティリティ(pddef)を実行します。
     
    pddef
     
  3. 次のSQLを実行します。
     
    CREATE  SCHEMA;
     
  4. Windowsの場合は[Ctrl]キー+[Z]キーを押したあと,[Enter]キーを押してデータベース定義ユティリティ(pddef)を終了します。
    UNIXの場合は[Ctrl]キー+[D]キーを押したあと,[Enter]キーを押してデータベース定義ユティリティ(pddef)を終了します。

RDエリアの準備
メッセージング基盤の管理情報テーブルを格納するため,必要に応じてRDエリアを作成します。RDエリアの作成方法の詳細については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。

pd_max_users(同時実行可能ユーザ数)の設定
HiRDBのシステム共通定義のオペランドpd_max_users(同時実行可能ユーザ数)には,実行環境が使用するDBコネクション数の最大値を設定してください。実行環境が使用するDBコネクション数の最大値については,「表3-1 実行環境が使用するDBコネクションの数」を参照してください。
pd_max_usersの詳細については,マニュアル「HiRDB システム定義」を参照してください。
(b) DBサーバ側の設定(Oracleの場合)

次の作業を実施します。

環境設定
Oracleの環境設定方法の詳細については,Oracle社が発行するドキュメントを参照してください。

接続ユーザの作成と権限の設定
Oracleに管理情報を格納するため,Oracleに接続ユーザを作成し,権限を設定する必要があります。
設定する権限
システム権限として,次の権限を設定します。
  • CREATE ANY INDEXシステム権限
  • CREATE SESSIONシステム権限
  • CREATE TABLEシステム権限
  • CREATE VIEWシステム権限
  • FORCE ANY TRANSACTIONシステム権限
また,オブジェクト権限として次の権限を設定します。
  • SYS.DBA_PENDING_TRANSACTIONSのSELECT権限
  • SYS.DBMS_SYSTEMのEXECUTE権限(Oracle JDBC Thin Driver 9.2.0.6または10.1.0.3.0以降を使用する場合)
  • SELECT_CATALOG_ROLE権限
接続ユーザと権限の設定方法
Oracle Enterprise Managerコンソール,またはsqlplusを使用してユーザを作成し,権限を設定します。Oracle Enterprise Managerコンソールとsqlplusを使用した場合の設定例を次に示します。
Oracle Enterprise Managerコンソールを使用する場合の設定例
  1. sysユーザでデータベースに接続します。
  2. ナビゲータ・ツリーの[セキュリティ]−[ユーザ]を右クリックして,[作成]を実行します。
  3. [一般]タブを開き,名前とパスワードを入力します。
  4. [ロール]タブを開き,CONNECTロールを削除します。
  5. [システム]タブを開き,システム権限を設定します。
  6. [オブジェクト]タブを開き,[SYS]−[ビュー]−[DBA_PENDING_TRANSACTIONS]を選択して,SELECT権限を設定します。
  7. Oracle JDBC Thin Driver 9.2.0.6または10.1.0.3.0以降を使用する場合,[SYS]−[パッケージ]−[DBMS_SYSTEM]を選択して,EXECUTE権限を設定します。
  8. [割当て制限]タブを開き,表領域の割り当て制限サイズを設定します。
  9. [作成]ボタンを実行します。
sqlplusを使用する場合の設定例
  1. sysユーザでデータベースに接続します。
  2. 次のSQL文を発行します(QUOTA句の指定値は例です)。
     
    CREATE USER <権限を付与するユーザ名> PROFILE "DEFAULT" 
        IDENTIFIED BY <パスワード> DEFAULT TABLESPACE "USERS" 
        TEMPORARY TABLESPACE "TEMP" 
        QUOTA 10 M ON "USERS" 
        QUOTA 10 M ON "TEMP" 
        ACCOUNT UNLOCK;
    GRANT CREATE ANY INDEX TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT CREATE SESSION TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT CREATE TABLE TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT CREATE VIEW TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT FORCE ANY TRANSACTION TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT SELECT ON  "SYS"."DBA_PENDING_TRANSACTIONS" 
    TO <権限を付与するユーザ名>;
    GRANT EXECUTE ON  "SYS"."DBMS_SYSTEM" TO <権限を付与するユーザ名>;
     
    注※
    Oracle JDBC Thin Driver 9.2.0.6または10.1.0.3.0以降を使用する場合に指定します。

(2) Cosminexus Managerのセットアップ

Cosminexus Managerには,Management Serverと運用管理エージェントの二つのプロセスがあります。それぞれのセットアップについては,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」,またはマニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。また,HCSC-Managerを使用するための設定については,「2.1.5 HCSC-Managerを使用するためのManagement Serverの設定」を参照してください。

なお,Management Serverと運用管理エージェントは,HCSCサーバを運用するための基盤となります。そのため,OSの起動と同時にManagement Serverと運用管理エージェントを自動起動するように設定してください。

(3) PRFのセットアップ

次の作業を実施します。

PRFの設定
PRFの設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

(4) J2EEサーバのセットアップ

次の作業を実施します。

J2EEサーバの構築
J2EEサーバの構築方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のJ2EEサーバに関する内容を参照してください。
注意
構築時には,論理サーバ名と実サーバ名を同一にしてください。異なる場合,HCSCサーバのセットアップに失敗するおそれがあります。

J2EEサーバのシステム環境変数の設定
J2EEサーバのシステム環境変数の設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の環境変数の設定に関する内容を参照してください。

Cosminexus Web Servicesの初期設定
Cosminexus Web Servicesの初期設定の手順を次に示します。
  1. 次のコマンドを使用して,SOAPエンジンを標準モードに設定します。
    Windowsの場合
     
    setup_mode.bat std
     
    UNIX(Bourneシェル)の場合
     
    setup_mode.sh std
     
  2. Common Public License Version 1.0に基づいて配布されているWSDL4Jを利用するため,「wsdl4j.jar」ファイルを入手し,次のディレクトリにコピーします。
     
    <Cosminexusのインストールディレクトリ>\c4web\lib以下
     
  3. サーバ定義ファイル(c4websv.cfg)を設定します。
    HCSCサーバが動作するJ2EEサーバでのSOAP通信基盤のサーバ定義ファイルに指定する内容を次の表に示します。サーバ定義ファイルの作成については,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。
    設定項目 キー名称 設定値(デフォルト) 説明
    多重参照 c4web.common.<識別子>.do_multirefs false ユーザ定義受付を使用する場合,このプロパティは指定できません。trueを指定した場合の動作は保証しません。
    データ型定義 c4web.common.<識別子>.send_xsi_types true ユーザ定義受付を使用する場合,このプロパティは指定できません。falseを指定した場合の動作は保証しません。
    文字参照形式オプション c4web.common.<識別子>.character_reference false ユーザ定義受付を使用する場合,このプロパティは指定できません。trueを指定した場合の動作は保証しません。
    SOAPヘッダの名前修飾チェックオプション c4web.common.<識別子>.enable_soapheader_check true ユーザ定義受付を使用する場合,ユーザ定義受付でのSOAPヘッダの名前修飾チェックオプションは強制的にfalseとして動作します。
    HTTPセッションの維持 c4web.application.<識別子>.app_maintainsession false ユーザ定義受付を使用する場合,このプロパティは指定できません。trueを指定した場合の動作は保証しません。
     
    ポイント
    HCSCサーバでの識別子とは,サーバ定義ファイル中から動作中のサーバの情報を取得するためのキーのことです。サーバに配備したSOAPアプリケーションのコンテキストルートから先頭の「/」を除いた名称を使用しています。このため,HCSC-Messagingでは次のようになります。
    標準受付の識別子:クラスタ名
    ユーザ定義受付の識別子:ユーザ定義受付の受付ID
     
    (例)クラスタ名称が「cluster1」の場合
    標準受付の識別子:「cluster1」
     
  4. 共通定義ファイル(c4webcom.cfg)を設定します。
    HCSCサーバが動作するJ2EEサーバでのSOAP通信基盤の共通定義ファイルに指定する内容を次の表に示します。共通定義ファイルの作成については,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」を参照してください。
    設定項目 キー名称 設定値(デフォルト) 説明
    トレースファイル出力の重要度 c4web.logger.log_level WARN このプロパティにDEBUGを指定しないでください。DEBUGを指定した場合は,ほかの値を指定したときに比べてより多くのメモリが消費され,スループットに影響が出ます。

HCSCサーバをセットアップするための固有設定
  • J2EEサーバ用のユーザプロパティファイル(usrconf.properties)で,ejbserver.rmi.localinvocation.scopeに「app」を指定します。
  • J2EEサーバ用のユーザプロパティファイル(usrconf.properties)で,ejbserver.server.j2ee.featureに「1.4」を指定します。

コンテナ拡張ライブラリの設定
コンテナ拡張ライブラリとして,「<Cosminexusインストールディレクトリ>\RM\lib\reliablemessaging-api.jar」を設定します。
コンテナ拡張ライブラリの設定方法については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のコンテナ拡張ライブラリの設定に関する内容を参照してください。

(5) Webサーバ(HTTPサーバ)のセットアップ

Webサーバ(HTTPサーバ)をセットアップするには,CosminexusのJ2EEサーバに含まれるインプロセスHTTPサーバを使用する方法と,Hitachi Web Serverを使用する方法の二つがあります。

(a) インプロセスHTTPサーバを使用する方法

インプロセスHTTPサーバのセットアップ手順を次に示します。

  1. 運用管理ポータルから,[論理サーバの環境設定]を選択します。
  2. サーバビューから,[論理J2EEサーバ]−[J2EEサーバ]−[<J2EEサーバ名>]を選択します。
  3. [HTTPサーバ]タブの[通信・スレッド制御]タブを選択します。
    [通信・スレッド制御設定]画面が表示されます。
  4. [Webクライアントとの接続設定]−[Persistentコネクション]−[タイムアウト]に,SOAP通信基盤(Cosminexus Web Services)の共通定義ファイルのc4web.common.connection_pool.timeoutプロパティに指定した値以上の値を設定します。
    例えば,c4web.common.connection_pool.timeoutプロパティのデフォルト値1800の倍の値である3600をタイムアウト値に設定します。c4web.common.connection_pool.timeoutプロパティを設定していない場合は,1800がデフォルト値として動作します。なお,タイムアウト値に指定できる範囲は0〜3600です。そのため,c4web.common.connection_pool.timeoutプロパティの設定が1800よりも大きい場合は,0を設定してください。
(b) Hitachi Web Serverを使用する方法

次の作業を実施します。

Hitachi Web Serverのセットアップ
セットアップ方法の詳細については,マニュアル「Hitachi Web Server」を参照してください。

Hitachi Web ServerとJ2EEサーバを連携する設定
J2EEサーバと連携するための設定方法の詳細については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。

Hitachi Web ServerのKeepAliveTimeout値の設定
Hitachi Web Serverの環境設定ファイルであるhttpsd.confのKeepAliveTimeoutに,SOAP通信基盤(Cosminexus Web Services)の共通定義ファイルのc4web.common.connection_pool.timeoutプロパティに指定した値の倍以上の値を設定します。
例えば,c4web.common.connection_pool.timeoutプロパティのデフォルト値1800の倍の値である3600をKeepAliveTimeoutに設定します。c4web.common.connection_pool.timeoutプロパティを設定していない場合は,1800がデフォルト値として動作します。詳細は,マニュアル「Cosminexus SOAPアプリケーション開発ガイド」のコネクションプーリングに関する設定を参照してください。

(6) データベースのクライアント側のセットアップ

(a) DBクライアント側の設定(HiRDBの場合)

実行環境のマシンで,次の作業を実施します。

環境変数の設定
Windowsの場合は,次の環境変数を設定します。
UNIXの場合は,HCSCサーバが稼働しているJ2EEサーバ起動時とManagement Server実行時の環境変数に,次の環境変数を設定します。
HCSCサーバが稼働しているJ2EEサーバ起動時の環境変数の設定方法は,マニュアル「Cosminexus 運用管理操作ガイド」のJ2EEサーバの環境変数の設定に関する内容を参照してください。
Management Server実行時の環境変数の設定方法は,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のmserverenv.cfg(Management Server用環境変数定義ファイル)に関する内容を参照してください。
PDXAMODE
1を指定します。
PDTXACANUM
Cosminexus サービスプラットフォームが使用するDBコネクション数の最大値を指定します。
DBコネクション数の最大値は,利用する実行環境に応じて見積もる必要があります。実行環境がDBコネクションを使用する契機と数を次の表に示します。

表3-1  実行環境が使用するDBコネクションの数

DBコネクションの使用先 DBコネクションの使用の契機 DBコネクションの使用数
メッセージング基盤 起動時 1
コマンド実行時 1
サービス部品実行要求受付時 サービス部品の同時実行数
電文の実行履歴の取得時 サービス部品の同時実行数
ビジネスプロセス基盤 ビジネスプロセス実行要求受付時 ビジネスプロセスの同時実行数
DBアダプタ サービス部品実行要求受付時 サービス部品の同時実行数
Cosminexus RM マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」のDBコネクションを使用するタイミングと使用するコネクションの数に関する内容を参照してください。
DBコネクション使用数の和が最大値となります。
PDLANGまたはLANG
HCSCサーバをUNIXで稼働させる場合,HiRDBサーバの文字コードに応じて,PDLANGかLANGのどちらかにHiRDBサーバと同じ文字コードを指定します。詳細は,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」のPDLANGに関する内容を参照してください。
HCSCサーバをWindowsで稼働させる場合は,設定は不要です。
LC_CTYPE
HCSCサーバをUNIXで稼働させる場合,HiRDBサーバと同じ文字コードを指定します。
HCSCサーバをWindowsで稼働させる場合は,設定は不要です。
LD_LIBRARY_PATH
HCSCサーバをLinuxで稼働させる場合,下記のパスを追加します。
  • <Cosminexus DABroker Library運用ディレクトリ>/lib
  • <HiRDB運用ディレクトリ>/client/lib
    HiRDB/Single Server,またはHiRDB/Parallel Serverインストール時に指定します。
  • <HiRDBのインストールディレクトリ>/client/lib
    HiRDB/Run Time,またはHiRDB/Developer's Kitインストール時に指定します。
HCSCサーバをWindowsで稼働させる場合は,設定は不要です。
LIBPATH
HCSCサーバをAIXで稼働させる場合,下記のパスを追加します。
  • <Cosminexus DABroker Library運用ディレクトリ>/lib
  • <HiRDB運用ディレクトリ>/client/lib
    HiRDB/Single Server,またはHiRDB/Parallel Serverインストール時に指定します。
  • <HiRDBのインストールディレクトリ>/client/lib
    HiRDB/Run Time,またはHiRDB/Developer's Kitインストール時に指定します。
HCSCサーバをWindowsで稼働させる場合は,設定は不要です。

環境変数グループの設定
環境変数グループを次の方法で登録します。
Windowsの場合
HiRDBのクライアント環境変数登録ツールで「システムグループ」を選択して,環境変数グループを登録します。この場合,DB Connectorのプロパティ定義では,ここで登録した環境変数グループ名を指定してください。
UNIXの場合
HiRDBのクライアント環境変数グループの設定ファイルに登録します。この場合,DB Connectorのプロパティ定義では,ここで登録した環境変数グループの設定ファイルのパスを指定してください。
環境変数グループを登録する方法の詳細については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」の環境変数のグループ登録に関する内容を参照してください。
DB Connectorのプロパティについては,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」のDB Connectorのプロパティの定義に関する内容を参照してください。
環境変数グループで設定する環境変数を次の表に示します。

表3-2 環境変数グループで設定する環境変数

環境変数名 設定する内容
PDHOST データベースのホスト名またはIPアドレスを指定します。
PDUSER データベースのユーザ名およびデータベースのパスワードを指定します。
PDNAMEPORT データベースのポート番号を指定します。
PDSWAITTIME Cosminexus Component Containerのトランザクションタイムアウトの値よりも大きな値を指定します。
PDCWAITTIME Cosminexus Component Containerのトランザクションタイムアウトの値よりも大きな値を指定します。
PDSWATCHTIME 0を指定します。

注※
Cosminexus Component Containerのトランザクションタイムアウトの値は,J2EEサーバ用ユーザプロパティファイルで指定します。Cosminexus Component Containerのトランザクションタイムアウトの値については,マニュアル「Cosminexus システム設計ガイド」のトランザクションタイムアウトの設定に関する内容を参照してください。

(b) DBクライアント側の設定(Oracleの場合)

Oracle JDBC Thin Driverをセットアップします。Oracle JDBC Thin Driverのセットアップについては,「3.1.2(7)(c) Oracle JDBC Thin Driverのセットアップ」を参照してください。

(7) JDBCドライバのセットアップ

使用するJDBCドライバは,利用条件を考慮して選択する必要があります。

使用するJDBCドライバの選択方法を次の表に示します。

表3-3 使用するJDBCドライバ

利用するDBMS 使用するJDBCドライバ JDBCドライバのパッケージ
HiRDB(Version7またはVersion8)※1 Cosminexus DABroker Library JP.co.Hitachi.soft.DBPSV_Driver.JdbcDbpsvDriver
HiRDB Version 8※2 HiRDB TYPE4 JDBC Driver JP.co.Hitachi.soft.HiRDB.JDBC.HiRDBDriver
Oracle Oracle JDBC Thin Driver oracle.jdbc.driver.OracleDriver

注※1 Cosminexus DABroker Library用のDB Connectorを利用する場合

注※2 HiRDB Type4 JDBC Driver用のDB Connectorを利用する場合

(a) Cosminexus DABroker Libraryのセットアップおよび環境設定

Windowsの場合
Cosminexus DABroker Libraryのセットアップとして,次の作業を実施してください。
バッファサイズの設定
Cosminexus DABroker Libraryの環境設定の[リモートアクセス設定]タブで,[BLOB/LONG/CLOB型データ受取バッファサイズ]に,DB ConnectorのbufSizeプロパティに設定する値よりも大きい値を設定します。
bufSizeプロパティの設定については,「3.1.2(8) DB Connectorのセットアップ」を参照してください。
漢字コードセットの設定
Cosminexus DABroker Libraryの環境設定の[リモートアクセス設定]タブで,使用するDBの文字コードに合わせて[漢字コードセット]を設定します。
データベースの言語モードについては,HiRDBの場合はマニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を,Oracleの場合はOracle社が発行するドキュメントを参照してください。
使用するORACLEのバージョンの設定
Cosminexus DABroker Libraryの環境設定の[共通設定]タブで,[使用するORACLEのバージョン]にOracleのバージョンを設定します。

UNIXの場合
Cosminexus DABroker Libraryをセットアップします。Cosminexus DABroker Libraryのセットアップ方法の詳細は,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」のCosminexus DABroker Libraryの設定に関する内容を参照してください。Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルに指定する設定項目で,特に設定が必要な項目を次に示します。
DABORACLE_TYPE
Oracleを使用する場合に,使用するOracleのバージョンを指定します。
DABHIRDBA_BLOBBUFSIZEおよびDABORADBA_LONGBUFSIZE
DB ConnectorのbufSizeプロパティに設定する値よりも大きな値を設定します。
bufSizeプロパティの設定については,「3.1.2(8) DB Connectorのセットアップ」を参照してください。
DAB_LANG
使用するDBの文字コードを設定します。
(b) HiRDB Type4 JDBC Driverのセットアップ

HiRDB Type4 JDBC Driverのセットアップについては,マニュアル「スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」のHiRDB Type4 JDBC Driverに関する内容を参照してください。

なお,HCSCサーバを使用するために,次の設定をする必要があります。

  1. <Cosminexusインストールディレクトリ>/manager/config/mserver.cfgファイルに,HiRDB Type4 JDBC DriverのJARファイル(pdjdbc2.jar)をクラスパスとして指定します。このとき,「web.add.class.path=<pdjdbc2.jarのパス>」の形式で指定してください。
    例1(HiRDB/Run Timeの場合)
    web.add.class.path=<HiRDB/Run Timeインストールディレクトリ>/client/lib/pdjdbc2.jar
    例2(HiRDB/Single Serverの場合)
    web.add.class.path=<HiRDB/Single Serverインストールディレクトリ>/client/lib/pdjdbc2.jar
    注※ <HiRDBインストールディレクトリ>は,hirdb_sというディレクトリになります。
  2. 運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」にある論理J2EEサーバの[J2EEコンテナの設定]画面の拡張パラメタに,HiRDB Type4 JDBC DriverのJARファイル(pdjdbc2.jar)をクラスパスとして指定します。このとき,「add.class.path=<pdjdbc2.jarのパス>」の形式で指定してください。
    ここでの設定値は,J2EEサーバのユーザ定義ファイル(usrconf.cfg)に反映されます。
    「論理サーバの環境設定」での設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
    例1(HiRDB/Run Timeの場合)
    add.class.path=<HiRDB/Run Timeインストールディレクトリ>/client/lib/pdjdbc2.jar
    例2(HiRDB/Single Serverの場合)
    add.class.path=<HiRDB/Single Serverインストールディレクトリ>/client/lib/pdjdbc2.jar
    注※ <HiRDBインストールディレクトリ>は,hirdb_sというディレクトリになります。
  3. HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイルのHCSC_ADDCLASSPATHに,HiRDB Type4 JDBC DriverのJARファイル(pdjdbc2.jar)をクラスパスとして指定します。
    HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイル」を参照してください。
(c) Oracle JDBC Thin Driverのセットアップ

Oracle JDBC Thin Driverのセットアップについては,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」または,使用しているデータベースのマニュアルを参照してください。

なお,HCSCサーバを使用するために,次の設定をする必要があります。

  1. <Cosminexusインストールディレクトリ>/manager/config/mserver.cfgファイルに,Oracle JDBC Thin DriverのJARファイルをクラスパスとして指定します。このとき,「web.add.class.path=<Oracle JDBC Thin Driverのパス>」の形式で指定してください。
    web.add.class.path=<Oracle Clientのインストールディレクトリ>/jdbc/lib/ojdbc14.jar
  2. 運用管理ポータルの「論理サーバの環境設定」にある論理J2EEサーバの[J2EEコンテナの設定]画面の拡張パラメタに,Oracle JDBC Thin DriverのJARファイルをクラスパスとして指定します。このとき,「add.class.path=<Oracle JDBC Thin Driverのパス>」の形式で指定してください。
    ここでの設定値は,J2EEサーバのユーザ定義ファイル(usrconf.cfg)に反映されます。
    「論理サーバの環境設定」での設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」を参照してください。
    add.class.path=<Oracle Clientのインストールディレクトリ>/jdbc/lib/ojdbc14.jar
  3. HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイルのHCSC_ADDCLASSPATHに,Oracle JDBC Thin DriverのJARファイルをクラスパスとして指定します。
    HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイルの詳細については,「9.定義ファイル」の「HCSC-Messagingコマンド共通定義ファイル」を参照してください。

(8) DB Connectorのセットアップ

HCSCサーバは,データベースと接続するためにDB Connectorを利用します。処理のタイミングやテーブル種別に応じて,DBアクセスをトランザクション管理する場合と管理しない場合があるため,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorと,トランザクションサポート種別がNoTransactionであるDB Connectorの,二つのDB Connectorを準備する必要があります。

なお,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorは,処理性能を向上させるため,Cosminexus RMと連携できるDB Connectorを利用します。

それぞれのDB Connectorの表示名は,HCSCサーバセットアップ定義ファイルの「dbcon-xadisplayname」と「dbcon-nodisplayname」に指定します。HCSCサーバセットアップ定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSCサーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。

(a) DB Connectorのインポート

インポートするDB Connectorは,利用条件を考慮して選択する必要があります。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-4 インポートするRARファイルの選択方法(Cosminexus RMを使用する場合)

HCSCサーバセットアップ定義ファイルのプロパティ 利用するDB ライトトランザクション機能の利用の有無
利用する 利用しない
dbcon-xadisplayname HiRDB(Version7またはVersion8)※1 DBConnector_DABJ_CP_
Cosminexus_RM.rar
DBConnector_DABJ_XA_
Cosminexus_RM.rar
HiRDB(Version8)※2 DBConnector_HiRDB_
Type4_CP_Cosminexus_RM.rar
DBConnector_HiRDB_Type4_
XA_Cosminexus_RM.rar
Oracle DBConnector_Oracle_CP_
Cosminexus_RM.rar
DBConnector_Oracle_XA_
Cosminexus_RM.rar
dbcon-nodisplayname HiRDB(Version7またはVersion8)※1 DBConnector_DABJ_CP.rar
HiRDB(Version8)※2 DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
Oracle DBConnector_Oracle_CP.rar

注※1 JDBCドライバにCosminexus DABroker Libraryを利用する場合です。

注※2 JDBCドライバにHiRDB Type4 JDBC Driverを利用する場合です。


DB Connectorのインポート方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」のデータベースと接続するための設定に関する内容を参照してください。また,プロパティ定義については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

ライトトランザクションについては,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。また,設定方法については,マニュアル「Cosminexus 運用管理操作ガイド」を参照してください。

また,DBアダプタを利用する場合は,DBアダプタが利用するDB Connectorをインポートします。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-5 インポートするRARファイルの選択方法(DBアダプタを利用する場合)

利用するJDBCドライバ 利用するDB ライトトランザクション機能の利用の有無
利用する 利用しない
Cosminexus DABroker Library HiRDB(Version7またはVersion8) DBConnector_DABJ_CP.rar DBConnector_DABJ_XA.rar
Oracle
HiRDB Type4 JDBC Driver HiRDB(Version8) DBConnector_HiRDB_
Type4_CP.rar
DBConnector_HiRDB_
Type4_XA.rar
Oracle JDBC Thin Driver Oracle DBConnector_Oracle_CP.rar DBConnector_Oracle_XA.rar
(b) プロパティの定義

DB Connectorをインポートしたあと,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照して,プロパティを定義してください。ただし,次の表に示す内容をプロパティに設定する必要があります。

表3-6 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグ XATransaction※3
LocalTransaction※4

注※1
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA_Cosminexus_RM.rar
・DBConnector_DABJ_CP_Cosminexus_RM.rar

注※3
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA_Cosminexus_RM.rar
・DBConnector_Oracle_XA_Cosminexus_RM.rar

注※4
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP_Cosminexus_RM.rar
・DBConnector_Oracle_CP_Cosminexus_RM.rar

表3-7 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグ XATransaction※2
LocalTransaction※3

注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。

注※2
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_XA_Cosminexus_RM.rar

注※3
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP_Cosminexus_RM.rar

注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

表3-8 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグ NoTransaction※3

注※1
使用するデータベースによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar

注※3
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
・DBConnector_Oracle_CP.rar

表3-9 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグ NoTransaction※2

注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar

注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

表3-10 DBアダプタを利用する場合に設定するConnector属性ファイルの設定内容

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名※1
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※2
<transaction-support>タグ XATransaction
LocalTransaction

注※1
この値は,DBアダプタのアプリケーション統合属性ファイルの<linked-to>タグにも設定します。アプリケーション統合属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」のアプリケーション統合属性ファイルの作成に関する内容を参照してください。

注※2
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

(9) Cosminexus Reliable Messagingのセットアップ

Cosminexus Reliable Messagingをセットアップします。作業の詳細については,マニュアル「Cosminexus Reliable Messaging」を参照してください。セットアップ作業のうちプロパティのカスタマイズについては,次に示す方法で実施します。

Cosminexus Reliable Messagingのコンフィグレーションプロパティの設定
設定するコンフィグレーションプロパティと指定する値を次の表に示します。なお,認証情報(UserおよびPassword)には,Cosminexus RMがHiRDBまたはOracleにアクセスするために利用する接続ユーザのユーザ名およびパスワードを指定してください。

表3-11 設定するコンフィグレーションプロパティと指定する値

プロパティ名 設定内容 設定値
RMSystemName システム名 連携するシステム全体で一意なシステム名を指定します。
RMLinkedDBConnectorName 連携するDB Connectorの表示名 連携するDB Connectorの表示名を指定します。
RMSHConnectFlag 共用キューを使用して複数システム間でのアプリケーション連携をする場合の受信用共用キューの有無 標準の非同期受付(MDB(DBキュー))を使用する場合「true」を指定します。
標準の非同期受付(MDB(DBキュー))を使用しない場合,またはDBキューを使用できないデータベース(Oracle)を使用している場合「false」を指定します。
RMTRConnectFlag キュー間転送の使用有無 「true」を指定します。
RMMaxDeliveryNum 配送回数の最大値 0以外(1〜512)を設定します(推奨値:10)。
RMDeadMessageQueueName デッドメッセージキュー名 1〜20文字の識別子を設定します。
なお,必ずデッドメッセージキューを使用してください。
また,デッドメッセージキューはローカルキューとしてください。

注意事項
  • コンフィグレーションプロパティRMWaitRestorationの値は変更しないでください。Cosminexus RMのデフォルト値「true」で動作します。
  • デッドメッセージキュー名「RMDeadMessageQueueName」に指定するデッドメッセージキューは,非同期の標準受付や非同期のサービスアダプタを使用している場合に,配送回数が最大値に達してサービス部品が呼び出されなかったメッセージが移動される特別なキューです。
    デッドメッセージキュー名を設定していない場合,およびデッドメッセージキューを作成していない場合,無限にサービス部品を呼び出す処理が再実行されるため,注意してください。
    なお,デッドメッセージキューとして使用するキューは,Cosminexus RMの設定後,最初に開始したあとに作成してください。
  • データベースにOracleを使用する場合,非同期受付キュー(MDB(DBキュー)),および非同期のサービスアダプタ(MDB(DBキュー))は使用できません。

(10) Cosminexus Service Coordinator-Managerのセットアップ

必要に応じて,「2.4 運用環境に関する設定」を参照し,設定してください。

(11) uCosminexus 日立コード変換 - Server RuntimeまたはuCosminexus 日立コード変換 - Runtimeのセットアップ

実行環境でバイナリデータを扱う場合,およびデータ変換の値置換えファンクションを利用する場合,実行環境のOSがWindowsのときはuCosminexus 日立コード変換 - Server Runtimeを,UNIXのときはuCosminexus 日立コード変換 - Runtimeをセットアップします。

(a) インストール

uCosminexus 日立コード変換 - Server Runtime,またはuCosminexus 日立コード変換 - Runtimeをインストールします。

インストール方法の詳細は,uCosminexus 日立コード変換 - Server RuntimeまたはuCosminexus 日立コード変換 - Runtimeに添付されているドキュメントを参照してください。

(b) 環境設定

環境設定として,次の作業を実施します。

クラスパスの追加
オプション定義ファイル(usrconf.cfg)に次の定義を追加します。
 
add.class.path=<コード変換ライブラリのjarファイルのパス>
 
例えば,実行環境のOSがWindowsの場合で,uCosminexus 日立コード変換 - Server Runtimeを「C:\Program Files\HITACHI\CodeConvJ」にインストールしたときには,次のように定義を追加します。
 
add.class.path= C:\Program Files\HITACHI\CodeConvJ\Java\codeconv.jar
 

変換テーブル(ユーザマッピングファイル)の格納パスの追加
システムプロパティファイル(usrconf.properties)に次の定義を追加します。
 
csc.dt.codetablepath=<変換テーブルの格納ディレクトリパス>
 
例えば,実行環境のOSがWindowsの場合で,uCosminexus 日立コード変換 - Server Runtimeを「C:\Program Files\HITACHI\CodeConvJ」にインストールした場合,次のように定義を追加します。
 
csc.dt.codetablepath=C\:\\Program Files\\HITACHI\\CodeConvJ\\Table
 

ユーザマッピングファイル(外字ファイル)の格納
開発環境のuCosminexus 日立コード変換 - Development Kitで作成したユーザマッピングファイルを,システムプロパティファイル(usrconf.properties)に追加したパス(csc.dt.codetablepathに指定したパス)に格納します。
uCosminexus 日立コード変換 - Development Kitでのユーザマッピングファイルの作成については,uCosminexus 日立コード変換 - Development Kitに添付されているドキュメント,およびマニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」を参照してください。