Cosminexus サービスプラットフォーム システム構築・運用ガイド

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3.1.16 データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合のシステムのセットアップ

データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合,実行環境に必要なソフトウェアの設定が,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合と異なります。実行環境に必要なソフトウェアの設定以外は,データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合のセットアップと同じです。

<この項の構成>
(1) 実行環境に必要なソフトウェアの設定
(2) DB Connectorのセットアップ

(1) 実行環境に必要なソフトウェアの設定

データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合の,実行環境に必要なソフトウェアの設定の流れについて,次の図に示します。それぞれの設定方法の詳細については,図の参照先に示す個所を参照してください。

図3-6 実行環境に必要なソフトウェアの設定(データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合)

[図データ]

(2) DB Connectorのセットアップ

HCSCサーバは,データベースと接続するためにDB Connectorを利用します。処理のタイミングやテーブル種別に応じて,DBアクセスをトランザクション管理する場合と管理しない場合があるため,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorと,トランザクションサポート種別がNoTransactionであるDB Connectorの,二つのDB Connectorを準備する必要があります。

なお,トランザクションサポート種別がXATransactionまたはLocalTransactionのDB Connectorは,処理性能を向上させるため,Cosminexus RMと連携できるDB Connectorを利用します。

それぞれのDB Connectorの表示名は,HCSCサーバセットアップ定義ファイルの「dbcon-xadisplayname」と「dbcon-nodisplayname」に指定します。HCSCサーバセットアップ定義ファイルの詳細については,「9. 定義ファイル」の「HCSCサーバセットアップ定義ファイル」を参照してください。

(a) DB Connectorのインポート

インポートするDB Connectorは,利用条件を考慮して選択する必要があります。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-12 インポートするRARファイルの選択方法(Cosminexus RMを使用しない場合)

HCSCサーバセットアップ定義ファイルのプロパティ 利用するDB ライトトランザクション機能の利用の有無
利用する 利用しない
dbcon-xadisplayname HiRDB(Version7またはVersion8)※1 DBConnector_DABJ_CP.rar DBConnector_DABJ_XA.rar
HiRDB(Version8)※2 DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rar
Oracle DBConnector_Oracle_CP.rar DBConnector_Oracle_XA.rar
dbcon-nodisplayname HiRDB(Version7またはVersion8)※1 DBConnector_DABJ_CP.rar
HiRDB(Version8)※2 DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar
Oracle DBConnector_Oracle_CP.rar

注※1 JDBCドライバにCosminexus DABroker Libraryを利用する場合です。

注※2 JDBCドライバにHiRDB Type4 JDBC Driverを利用する場合です。


DB Connectorのインポート方法については,マニュアル「Cosminexus アプリケーション設定操作ガイド」のデータベースと接続するための設定に関する内容を参照してください。また,プロパティ定義については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

ライトトランザクションについては,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。また,設定方法については,マニュアル「Cosminexus 運用管理操作ガイド」を参照してください。

また,DBアダプタを利用する場合は,DBアダプタが利用するDB Connectorをインポートします。インポートするRARファイルの選択方法を次の表に示します。

表3-13 インポートするRARファイルの選択方法(DBアダプタを利用する場合)

利用するJDBCドライバ 利用するDB ライトトランザクション機能の利用の有無
利用する 利用しない
Cosminexus DABroker Library HiRDB(Version7またはVersion8) DBConnector_DABJ_CP.rar DBConnector_DABJ_XA.rar
Oracle
HiRDB Type4 JDBC Driver HiRDB(Version8) DBConnector_HiRDB_
Type4_CP.rar
DBConnector_HiRDB_
Type4_XA.rar
Oracle JDBC Thin Driver Oracle DBConnector_Oracle_CP.rar DBConnector_Oracle_XA.rar
(b) プロパティの定義

DB Connectorをインポートしたあと,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照して,プロパティを定義してください。ただし,次の表に示す内容をプロパティに設定する必要があります。

表3-14 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグ XATransaction※3
LocalTransaction※4

注※1
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA.rar
・DBConnector_DABJ_CP.rar

注※3
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_XA.rar
・DBConnector_Oracle_XA.rar

注※4
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
・DBConnector_Oracle_CP.rar

表3-15 dbcon-xadisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグ XATransaction※2
LocalTransaction※3

注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。

注※2
ライトトランザクション機能を利用しない場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_XA.rar

注※3
ライトトランザクション機能を利用する場合に,次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar

注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

表3-16 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(DABroker/Oracle)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※1
<config-property>タグに設定するbufSizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※2
<transaction-support>タグ NoTransaction※3

注※1
使用するデータベースによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。また,データベースに接続するために必要な情報もあわせて設定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorで,LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar

注※3
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_DABJ_CP.rar
・DBConnector_Oracle_CP.rar

表3-17 dbcon-nodisplaynameに設定するDB Connector属性ファイルの設定内容(HiRDB Type4)

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名
<config-property>タグに設定するmaxBinarySizeプロパティ システムで利用する最大の電文長よりも大きな値※1
<transaction-support>タグ NoTransaction※2

注※1
LONGVARBINARY_AccessプロパティにREALを指定した場合に指定してください。また,必ず0以外の値を指定してください。

注※2
使用するDB Connectorが次のDB Connectorに対して指定してください。
・DBConnector_HiRDB_Type4_CP.rar

注意
データベースに接続するために必要な情報を設定してください。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。

表3-18 DBアダプタを利用する場合に設定するConnector属性ファイルの設定内容

設定項目 設定値
<display-name>タグ DB Connector表示名※1
<config-property>タグに設定するdatabaseNameプロパティ データベース名※2
<transaction-support>タグ XATransaction
LocalTransaction

注※1
この値は,DBアダプタのアプリケーション統合属性ファイルの<linked-to>タグにも設定します。アプリケーション統合属性ファイルについては,マニュアル「Cosminexus サービスプラットフォーム 開発ガイド」のアプリケーション統合属性ファイルの作成に関する内容を参照してください。

注※2
使用するDB Connectorによって設定値が異なります。設定値については,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」のConnector属性ファイルに関する内容を参照してください。