テスト環境と本番環境との関係

Cosminexus サービスプラットフォーム　システム構築・運用ガイド

[目次]

[用語]

[索引]

[前へ]

[次へ]

1.1.5　テスト環境と本番環境との関係

Cosminexus サービスプラットフォームでは，まず，テスト環境を構築してテストやデバッグを実施します。テスト環境の構築には，HCSC簡易セットアップ機能を使用できます。

実際のシステム開発では，テスト環境のほかに本番で使用する環境を構築する必要があります。そのため，テスト環境で使用したリポジトリを，本番環境に移行する必要があります。

テスト環境で使用したリポジトリを本番環境へ移行するには，次の三つのケースがあります。

ケース1: テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合

ケース2: テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築したが，テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できる場合^※

ケース3: テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築したため，テスト環境で使用したリポジトリを本番環境のリポジトリに作成し直す場合^※

注※: テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できるかどうかについては，「4.3　リポジトリのインポート」を参照してください。

それぞれのケースに対応する，データベースとCosminexus RMの使用有無の設定を次の表に示します。なお，データベースとCosminexus RMの使用有無による構成の形態については，「2.2　構成の形態と選択」を参照してください。

表1-1　データベースとCosminexus RMの使用有無の設定に対応したケース

テスト環境の設定	本番環境の設定
テスト環境の設定	データベースとCosminexus RMの両方を使用する	データベースを使用してCosminexus RMを使用しない	データベースとCosminexus RMの両方を使用しない
データベースとCosminexus RMの両方を使用する	ケース1^※	ケース3	ケース3
データベースを使用してCosminexus RMを使用しない	ケース2	ケース1^※	ケース3
データベースとCosminexus RMの両方を使用しない	ケース2	ケース2^※	ケース1^※

注※　テスト環境と本番環境の設定で，通常のユーザが該当する設定です。

それぞれのケースによる移行の概要を次に説明します。

＜この項の構成＞: (1)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合; (2)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した（リポジトリをそのまま移行できるとき）; (3)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した（リポジトリを作成し直すとき）

(1)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合

次のようにテスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合，テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できます。

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合
テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合
テスト環境と本番環境で，データベースを使用しCosminexus RMを使用しない場合^※

注※　この構成のテスト環境は，HCSC簡易セットアップ機能では構築できません。

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合の移行の流れを次の図に示します。

図1-4　データベースとCosminexus RMの使用有無を同じ設定で構築した場合の移行の流れ

[図データ]

具体的な移行手順については，「3.3.1　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無が同じ場合の移行手順」を参照してください。

(2)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した（リポジトリをそのまま移行できるとき）

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合でも，次のようなときは，テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できます。

テスト環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用しないで，本番環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合
テスト環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用しないで，本番環境では，データベースを使用しCosminexus RMを使用しない場合
テスト環境では，データベースを使用しCosminexus RMを使用しないで，本番環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用する場合^※

注※　この構成のテスト環境は，HCSC簡易セットアップ機能では構築できません。

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合で，テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できるときの移行の流れを次の図に示します。

図1-5　データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合の移行の流れ（リポジトリをそのまま移行できるとき）

[図データ]

具体的な移行手順については，「3.3.3　データベースとCosminexus RMの両方を使用しない環境から両方使用する環境に移行する場合の移行手順」および「3.3.5　データベースとCosminexus RMの両方を使用しない環境からデータベースを使用してCosminexus RMを使用しない環境に移行する場合の移行手順」を参照してください。

(3)　テスト環境と本番環境でデータベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した（リポジトリを作成し直すとき）

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合で，次のようなときは，テスト環境で使用したリポジトリをそのまま本番環境へ移行できません。

テスト環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用して，本番環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合
テスト環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用して，本番環境では，データベースを使用してCosminexus RMを使用しない場合
テスト環境では，データベースを使用しCosminexus RMを使用しないで，本番環境では，データベースとCosminexus RMの両方を使用しない場合^※

注※　この構成のテスト環境は，HCSC簡易セットアップ機能では構築できません。

この場合，テスト環境で設定したシステム構成定義を本番で使用するシステム構成定義に設定し直して，リポジトリを作成し直します。

テスト環境と本番環境で，データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合で，テスト環境で使用したリポジトリを本番環境のリポジトリに作成し直すときの移行の流れを次の図に示します。

図1-6　データベースとCosminexus RMの使用有無を異なる設定で構築した場合の移行の流れ（リポジトリを作成し直すとき）

[図データ]

具体的な移行手順については，「3.3.2　データベースとCosminexus RMの両方を使用する環境から両方使用しない環境に移行する場合の移行手順」および「3.3.4　データベースとCosminexus RMの両方を使用する環境からデータベースを使用してCosminexus RMを使用しない環境に移行する場合の移行手順」を参照してください。

All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2008, Hitachi, Ltd.