Cosminexus システム運用ガイド

[目次][用語][索引][前へ][次へ]

4.2 Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数の動的変更

Cosminexusを使用して構築したシステムでは,Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数,占有スレッド数,および実行待ちキューサイズを,サービスを停止しないで動的に変更できます。Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数,占有スレッド数,および実行待ちキューサイズは,運用管理コマンド(mngsvrutil)を使用して変更します。

Webアプリケーション単位の最大同時実行スレッド数を変更すると,次のような局面に対応できます。

なお,ここで設定した項目は,サービスを停止すると無効になり,設定内容はJ2EEサーバに保存されません。また,この方法で動的に変更できるのは,Webアプリケーションについての情報だけです。Webコンテナについての設定を変更する場合は,J2EEサーバを再起動しないと有効になりません。

参考
Webコンテナ単位の最大同時実行スレッド数を変更したい場合,また,Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数を一時的ではなく恒常的に変更したい場合は,システムの構築時と同じ手順で設定してください。Webコンテナでの最大同時実行スレッド数の制御の設定については,マニュアル「Cosminexus システム構築ガイド」の同時実行スレッド数の設定に関する説明を参照してください。
注意
Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数を変更した場合,URLグループ単位の最大同時実行スレッド数や占有スレッド数との関係によっては,URLグループ単位の同時実行スレッド数制御の動作へ影響が出ることがあります。URLグループ単位の同時実行スレッド数制御への影響については,マニュアル「Cosminexus 機能解説」を参照してください。

Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数を動的に変更するための準備と手順を次に示します。

準備
Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数の動的変更は,J2EEサーバおよびWebアプリケーションを含むJ2EEアプリケーションが起動,開始されている状態で実行します。
J2EEサーバの起動,およびJ2EEアプリケーションの開始を含むシステムの起動方法については,マニュアル「Cosminexus 簡易構築・運用ガイド」を参照してください。

手順
次の手順で実行します。
  1. Webアプリケーションの稼働状況を監視して,最大同時実行スレッド数を変更する必要があるかどうかを確認する(4.2.1参照)
    運用管理コマンドを使用して実行します。
  2. 必要と判断した場合,Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数を変更する(4.2.2参照)
    運用管理コマンドを使用して実行します。
  3. Webアプリケーションの稼働状況を確認して,改善されたことを確認する(4.2.1参照)
    運用管理コマンドを使用して実行します。
<この節の構成>
4.2.1 Webアプリケーションの稼働状況の確認
4.2.2 Webアプリケーションの最大同時実行スレッド数の設定変更
4.2.3 最大同時実行スレッド数を動的に変更したときのWebアプリケーションの動作