Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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付録J.2 Cosminexus DABroker Libraryの動作環境の設定

Cosminexus DABroker Libraryの動作環境は,Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルで設定します。また,Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルでは,トレース取得の設定ができます。ここでは,Cosminexus DABroker Libraryで取得できるトレースと,Cosminexus DABroker Libraryの動作環境の設定について説明します。

<この項の構成>
(1) Cosminexus DABroker Libraryで取得できるトレース
(2) Cosminexus DABroker Libraryの動作環境の設定

(1) Cosminexus DABroker Libraryで取得できるトレース

Cosminexus DABroker Libraryの動作環境設定で,必要に応じて,トレース取得の設定をしてください。取得できるトレースを次に示します。

拡張データベースアクセストレース
通常の運用ではトレースは採取しませんが,障害などの不具合の調査が必要なときに,拡張データベースアクセストレースを取得します。
拡張データベースアクセストレースは,データベースへの接続から切断までのアクセス情報を出力したトレースです。データベースへの接続ごとに出力されます。
拡張データベースアクセストレースは,次のように利用できます。
  • データベースのアクセス中に発生したトラブルの迅速な切り分け
  • 24時間稼働に対応するJ2EEアプリケーションの稼働状態でのトラブル調査
  • マルチスレッド環境でJ2EEアプリケーションが動作している場合のスレッドごとのデータベースアクセス履歴取得
  • コネクションプーリングなどの機能を使用している場合のデータベースへの接続ごとのデータベースアクセス履歴取得
  • トラブルが再現調査できない場合の常時トレース取得

XAトレース
XAトレースはXAインタフェースでエラーを検知した場合に,エラートレースを取得します。XAインタフェースでエラーが発生した場合にエラーの内容をトレースできるように,XAトレースの取得を設定してください。

(2) Cosminexus DABroker Libraryの動作環境の設定

Cosminexus DABroker Libraryの動作環境は,Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルで設定します。動作環境定義ファイルは,インストール時に提供されるサンプルを使用して作成します。

Cosminexus DABroker Libraryの動作環境の設定手順を次に示します。

  1. サンプルファイルを動作環境定義ファイルの格納先へコピーします。
  2. コピーしたサンプルファイルを編集します。
    必要に応じて,標準値の変更や値の追加をしてください。
    • 共通設定項目(作業ディレクトリ,Oracleのバージョン,拡張データベースアクセストレースの取得の有無など)
    • リモートアクセス設定項目(データの受け取りバッファサイズなど)
    • HiRDB設定項目
    • Oracle設定項目
    なお,Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルは,「DAB」ブロックと「OTHERS」ブロックで構成されます。
    「DAB」ブロック
    共通設定項目やリモートアクセス設定項目を指定するブロックです。Cosminexus DABroker Libraryはこのブロックの設定項目をチェックするため,不正な名称などを指定していた場合はエラーになります。
    「OTHERS」ブロック
    HiRDB設定項目やOracle設定項目を指定するブロックです。Cosminexus DABroker Libraryはこのブロックの設定項目をチェックしません。指定したすべての項目が有効となります。
    Cosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルについては,マニュアル「Cosminexus リファレンス 定義編」を参照してください。
  3. ファイルを保存します。

なお,作成済みのCosminexus DABroker Library動作環境定義ファイルの内容を変更する場合は,J2EEサーバを停止してください。