Smart Composer機能を使用すると,構築済みのシステムの設定内容をほかの環境に移行できます。
●構築済みのシステムの移行
システムの移行手順は,J2EEアプリケーションを実行するシステムと同じです。手順の詳細については,「7.8.1 構築済みのシステムの移行手順」を参照してください。
●構築済みのシステムの移行時に出力する簡易構築定義ファイルの内容
cmx_export_modelコマンドを使用して構築済みのシステムの設定内容を出力した場合の出力内容について説明します。
- XMLスキーマのバージョン
- XMLスキーマのバージョンは,最新のバージョンで出力されます。旧バージョンの簡易構築定義ファイルを使用して構築したシステムに対して設定内容を出力した場合,最新のXMLスキーマのバージョンに従って,タグ名称が最新の名称に変換されます。
- 物理ティアの構成
- 「8.3 バッチアプリケーションを実行するシステムの構成パターン」にある構成は,その構成に従った物理ティアの構成で出力されます。「8.3 バッチアプリケーションを実行するシステムの構成パターン」にない構成は,free-tier構成で出力されます。
- 論理サーバのコンフィグレーションに設定しているパラメタ
- 出力規則
- 非推奨のパラメタは,推奨のパラメタに変換されます。
- 値を指定しているパラメタは出力されます。値を省略しているパラメタは出力されません。
- 簡易構築定義ファイルでパラメタにデフォルト値を設定している場合,または運用管理ポータルでキーにデフォルト値を設定している場合,そのパラメタは出力されます。
- 出力順序
- 論理サーバの種類ごとに,パラメタの種類によって出力順序があります。また,同じパラメタの種類の中でのパラメタの出力順序は,パラメタ名称の昇順です。パラメタの出力順序を,次の表に示します。
表11-1 パラメタの出力順序
パラメタを設定するサーバ |
出力順序 |
パラメタの種類 |
バッチサーバ |
1 |
各論理サーバ共通で指定できるパラメタ |
2 |
バッチサーバ用オプション定義のパラメタ |
3 |
バッチサーバ用ユーザプロパティのパラメタ |
そのほかの論理サーバ |
1 |
各論理サーバ共通で指定できるパラメタ |
2 |
該当する論理サーバのパラメタ |
- 設定先
- 構築済みのシステムの論理サーバによってパラメタの設定先が異なります。パラメタの設定先を,次の表に示します。なお,free-tier構成では,ティアの定義にパラメタを設定できないため,サービスユニットの定義にすべてのパラメタが設定されます。
表11-2 パラメタの設定先
同じ種類の論理サーバの数 |
パラメタに指定している値 |
パラメタの設定先 |
1 |
− |
ティアの定義 |
2〜n |
すべての論理サーバで同じ |
ティアの定義 |
論理サーバごとに異なる |
ユニットの定義 |
(凡例) −:なし
- システムの中に同じ種類の論理サーバが一つしかない場合,すべてのパラメタがティアの定義に設定されます。
- システムの中に同じ種類の論理サーバが複数ある場合に,同じ種類の論理サーバで,同じパラメタに同じ値をそれぞれ指定していると,パラメタの値は,ティアの定義にそれぞれ設定されます。
- システムの中に同じ種類の論理サーバが複数ある場合に,同じ種類の論理サーバで,同じパラメタに異なる値をそれぞれ指定していると,パラメタはユニットの定義にそれぞれ設定されます。
●構築済みのシステムを移行するときの注意事項
構築済みのシステムを移行するときの注意は,J2EEアプリケーションを実行するシステムと同じです。詳細については,「7.8.3 構築済みのシステムを移行するときの注意事項」を参照してください。
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