Cosminexus 簡易構築・運用ガイド

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7.7.3 JP1/SC/DPMを利用して構築したシステムのスケールイン

ここでは,JP1/SC/DPMを利用して構築したシステムをスケールインする手順を,モデルごとに説明します。

<この項の構成>
(1) 運用管理サーバモデルでのシステムのスケールイン
(2) ホスト単位管理モデルでのシステムのスケールイン

(1) 運用管理サーバモデルでのシステムのスケールイン

運用管理サーバモデルで構築したシステムを縮小する場合は,サービスユニットまたはWebシステム単位にスケールインできます。

ここでは,「7.7.1 運用管理サーバモデルでのシステムのスケールアウト」で追加したサービスユニットを削除する場合を例にして,説明しています。このため,削除するサービスユニット名は「unit3」となります。

注意
Webシステムの構成を変更するとWebシステムが動作するために必要なリソースも変更する必要があります。Webシステムが動作するために必要なリソースの見積もりについては,「5.1 使用リソースの見積もり」を参照してください。
  1. サービスユニットを削除します。
    削除するサービスユニットを停止して,システムの情報モデルから削除します。なお,削除するサービスユニットは実行中のリクエストの処理を完了してから停止します。
    ここでは次の内容を実施しています。
    • cmx_stop_targetコマンドを使用して,削除するサービスユニット「unit3」を一括停止します。このとき,コマンドの-modeオプションで「ALL」を指定して,停止状態にします。
    • cmx_delete_systemコマンドを使用して,サービスユニット「unit3」を削除します。なお,このコマンドを実行すると,Management Serverに登録されたシステムの情報モデルと負荷分散機に設定した情報は削除されます。
    Windowsの場合
     
    <Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit3
     
    <Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_delete_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem -unit unit3
     
    Linuxの場合
     
    # /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem -unit unit3
     
    # /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_delete_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem -unit unit3
     
    cmx_delete_systemコマンドについて
    J2EEサーバやWebサーバの環境削除などのアンセットアップを実行しません。cmx_delete_systemコマンドの詳細については,「12.3 コマンドの詳細」の「cmx_delete_system」を参照してください。
 
参考
Webシステム単位でスケールインする場合は,cmx_stop_targetコマンドおよびcmx_delete_systemコマンドで,削除対象のWebシステムを指定します。各コマンドの詳細については,「12.3 コマンドの詳細」の「cmx_stop_target」および「cmx_delete_system」を参照してください。

(2) ホスト単位管理モデルでのシステムのスケールイン

ホスト単位管理モデルで構築したシステムを縮小する場合は,Webシステム単位にスケールインできます。ホスト単位管理モデルの場合,サービスユニット単位ではシステムをスケールインできません。

ここでは,「7.7.2 ホスト単位管理モデルでのシステムのスケールアウト」で追加したWebシステムを削除する場合を例にして,説明しています。このため,削除するWebシステム名は「MyWebSystem1」となります。この例では,複製元アプリケーションサーバと負荷分散機の仮想サーバを共有しているため,仮想サーバを削除しない設定をしてスケールインします。

  1. システムを削除します。
    削除するシステムを停止して,システムの情報モデルから削除します。なお,削除するシステムのサービスユニットは,実行中のリクエストの処理を完了してから停止します。
    ここでは次の内容を実施しています。
    • cmx_stop_targetコマンドを使用して,削除するWebシステム「MyWebSystem1」を一括停止します。このとき,コマンドの-modeオプションで「ALL」を指定して,停止状態にします。
    • cmx_delete_systemコマンドを使用して,Webシステム「MyWebSystem1」を削除します。このコマンドを実行すると,Management Serverに登録されたシステムの情報モデルと負荷分散機に設定した情報は削除されます。この例では,負荷分散機の仮想サーバを複製元アプリケーションサーバと共有しているため,-lbオプションで「keepvs」(負荷分散機の仮想サーバを削除しない)を設定して,システムを削除します。
    Windowsの場合
     
    <Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem1
     
    <Cosminexusインストールディレクトリ>\manager\bin\cmx_delete_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem1 -lb keepvs
     
    Linuxの場合
     
    # /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_stop_target -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -mode ALL -s MyWebSystem1
     
    # /opt/Cosminexus/manager/bin/cmx_delete_system -m 192.168.100.100 -u cosmi_admin -p cosmi_admin_passwd -s MyWebSystem1 -lb keepvs
     
    cmx_delete_systemコマンドについて
    J2EEサーバやWebサーバの環境削除などのアンセットアップを実行しません。cmx_delete_systemコマンドの詳細については,「12.3 コマンドの詳細」の「cmx_delete_system」を参照してください。
 
参考
cmx_delete_systemコマンドの-lbオプションは,.cmxrc(クライアント設定プロパティファイル)またはcmxclient.properties(クライアント共通設定プロパティファイル)のcmx.lbキーで,デフォルト値を設定しておくことができます。cmx.lbキーのデフォルト値に「keepvs」を設定しておくと,最後のホスト(アプリケーションサーバ)からシステムを削除する場合以外は,-lbオプションの指定を省略できます。最後のホスト(アプリケーションサーバ)からシステムを削除する場合は,-lbオプションに「deletevs」を指定してcmx_delete_systemコマンドを実行します。.cmxrc(クライアント設定プロパティファイル)については,「13.4 .cmxrc(クライアント設定プロパティファイル)」を,cmxclient.properties(クライアント共通設定プロパティファイル)については,「13.5 cmxclient.properties(クライアント共通設定プロパティファイル)」を参照してください。