JP1 Version 8 JP1/Script(UNIX(R)用)

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7.1.2 syslogファイルから原因を調査する

スクリプトの実行時,その状況に応じたメッセージをsyslogファイルへ出力します。このsyslogファイルから障害の原因を調査します。出力されるログIDsyslogメッセージの意味を,表7-1に示します。

また,メッセージにはメッセージID(KBSC3xxx-X(xxx:メッセージ番号))を付け,環境変数LANGの指定にかかわらず,メッセージは英文で出力されます。

表7-1 ログIDとsyslogメッセージの意味

ログID syslogメッセージの意味
1 スクリプト実行開始時の情報ログ
2 スクリプト実行終了時の情報ログ
16 複数スクリプト起動時のエラーログ
19 文法エラーによるスクリプト終了時の情報ログ
98 解析トレース,および実行トレース未出力時のエラーログ
99 スクリプト実行開始時のエラーログ

注※
システム環境ファイル(jp1script.cf)のErrorEventLogに1を指定した場合だけ出力されます。

これらのログIDの中で,エラーログ以外のログIDを,syslogファイルに出力しないことができます。出力抑止を指定する場合は,「4.2.2(4) -SPT:NOSYSLOG(または-spt:nosyslog)」を参照してください。

各ログIDの説明を次に示します。出力形式中の斜体部分は,ログごとに内容が変わります。なお,各メッセージの先頭にはsptxe[プロセスID]:メッセージIDが付きます。

<この項の構成>
(1) ログID:1
(2) ログID:2
(3) ログID:16
(4) ログID:19
(5) ログID:98
(6) ログID:99

(1) ログID:1

出力時のレベルはLOG_INFO(通知メッセージ)を設定します。

出力形式
"sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>:Script execution has started.(スクリプトファイル名)"

(2) ログID:2

出力時のレベルはLOG_INFO(通知メッセージ)を設定します。

出力形式
" sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>:Script execution has finished.(スクリプトファイル名)"

(3) ログID:16

出力時のレベルはLOG_ERR(エラー)を設定します。

出力形式
" sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>:The specified script file has already been started.(スクリプトファイル名)"

(4) ログID:19

出力時のレベルはLOG_INFO(通知メッセージ)を設定します。

出力形式
" sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>:Script execution has finished. Syntax error occurred.(スクリプトファイル名)"

(5) ログID:98

出力時のレベルはLOG_ERR(エラー)を設定します。

出力形式
"sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>: [ユーザ名]:スクリプト実行時のユーザ名 [スクリプトファイル名]:スクリプトファイル名 [エラー内容]:エラーの行位置 行目;この部分には発生したエラーのエラーメッセージが出力されます。"

(6) ログID:99

出力時のレベルはLOG_ERR(エラー)を設定します。

出力形式
"sptxe[プロセスID]:メッセージID<ログID>: [ユーザ名]:発生したエラーのエラーメッセージ"
注意
syslogファイルへの出力に失敗した場合,メッセージは出力されません。

syslogファイルへの出力例を図7-1に示します。

図7-1 syslogファイルへの出力例

[図データ]