JP1/Automatic Job Management System 2 解説

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10.1.7 業務ごとにカレンダーを定義する

業務の種類や担当部署によって,業務の運用日が異なる場合があります。このような場合に,業務ごとに異なるカレンダーを定義できます。

例として,東京本社,大阪支社,および名古屋支社で実行する業務があり,それぞれ運用日が異なる場合を考えてみます。それぞれの業務カレンダーは次のようになっています。

業務の構築の方法は二とおり考えられます。

次にそれぞれの方法について説明します。

<この項の構成>
(1) 同じ業務カレンダーのジョブネットをまとめてジョブグループを作る
(2) 業務を一つのジョブグループに作り,別のジョブグループに設定したカレンダーを参照させる

(1) 同じ業務カレンダーのジョブネットをまとめてジョブグループを作る

次の条件に当てはまるような業務には,この運用方法が適しています。

業務構成例を次の図に示します。

図10-11 同じ業務カレンダーのジョブネットをまとめてジョブグループを作る場合

[図データ]

スケジュールの設定方法の概要を次に示します。

  1. スケジューラーサービスの下に,東京・大阪・名古屋のジョブグループを作成する。
  2. 各ジョブグループの下にジョブネットを定義する。
  3. 各ジョブグループにカレンダーを定義する。
  4. ジョブネットを実行登録する。

なお,この方法では,監視画面でジョブグループごとにしか表示できません。このようなジョブネットを一つの画面で監視したい場合は,JP1/AJS2 Console機能を使用してください。JP1/AJS2 Console機能を使用すると,異なるジョブグループのジョブネットを一つの画面に表示して監視できます。

(2) 業務を一つのジョブグループに作り,別のジョブグループに設定したカレンダーを参照させる

次の条件に当てはまるような業務には,この運用方法が適しています。

業務構成例を次の図に示します。

図10-12 別のジョブグループに設定したカレンダーを参照させる場合

[図データ]

スケジュールの設定方法の概要を次に示します。

  1. スケジューラーサービスの下にジョブネット(ジョブネット1)を一つ作成する。
  2. ルートジョブネットの中に東京・大阪・名古屋で実行する業務をネストジョブネットとして定義する。
  3. スケジューラーサービスに東京本社のカレンダーを定義する。
  4. 大阪,名古屋のジョブグループを作る。
  5. 大阪,名古屋のジョブグループにカレンダーを定義する。
    このジョブグループにはカレンダーだけを定義し,ジョブネットは作りません。
  6. 大阪,名古屋で実行するネストジョブネットに,それぞれのジョブグループに定義したカレンダーを参照させる。
    [スケジュールの設定]ダイアログボックスで,[他のジョブグループのカレンダーを参照]を選択します。大阪業務1,大阪業務2は,大阪支社ジョブグループのカレンダーを参照させます。名古屋業務1,名古屋業務2は,名古屋支社ジョブグループのカレンダーを参照させます。
  7. ルートジョブネットを実行登録する。

この方法の場合は,監視画面ですべてのジョブネットを一度に監視できます。

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