JP1/Automatic Job Management System 2 解説

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5.3.1 ジョブ実行多重度

キューで管理するジョブの場合,エージェントホストの定義情報にジョブ実行多重度を指定することによって,そのエージェントホストで同時に実行できるジョブ数を制限できます。ジョブ実行多重度は30分単位で指定できるため,時間帯を分けてジョブ数を制限することで,時間帯ごとに負荷を分散して運用することもできます。

ジョブ実行多重度で制限できるジョブは,次のジョブです。

キューレスジョブは対象外です。

ジョブ実行多重度はエージェント単位で指定します。キュー単位では指定できません。

同時に実行しようとしたジョブ数がジョブ実行多重度に達した場合,実行多重度を超えた分のジョブは,実行中のジョブが終了するまで「キューイング」状態(実行待ちの状態)になります。

<この項の構成>
(1) ジョブ実行多重度の設定方法
(2) ジョブ実行多重度を使用したジョブの負荷分散
(3) ジョブ実行多重度に関する注意事項

(1) ジョブ実行多重度の設定方法

ジョブ実行多重度は,ジョブ実行環境構成定義ファイル(jpqsetup.conf)のエージェントホスト定義に指定してjpqimportコマンドで設定する方法と,jpqagtaddコマンドでのエージェントホスト追加時に-cpオプションで指定する方法があります。

jpqimportコマンドで設定する場合,ジョブ実行環境構成定義ファイルのジョブ実行多重度には,多重度設定開始時刻「0000」,多重度設定終了時刻「0000」,ジョブ実行多重度「5」(24時間,ジョブ実行多重度は5)がデフォルトで定義されています。必要に応じて,jpqagtaltコマンドを実行してジョブ実行多重度を変更してください。また,jpqagtaddコマンドでエージェントホストを追加する場合,ジョブ実行多重度の指定(-cpオプション)を省略すると,「0:00-0:00=0」(24時間,ジョブ実行多重度は0)が仮定されます。ジョブ実行多重度が0の場合,ジョブを実行できません。ジョブを実行する場合は,jpqagtaltコマンドを実行してジョブ実行多重度を1以上に変更してください。

ジョブ実行多重度の指定例については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 コマンドリファレンス 1. コマンド jpqagtalt」の補足事項を参照してください。

(2) ジョブ実行多重度を使用したジョブの負荷分散

キューに複数のエージェントホストを接続した場合,エージェント使用率(エージェントホストのジョブ実行多重度に対する実行中ジョブ数の割合)を使用して,複数のエージェントに負荷を分散させることができます。詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.2.9(1) キューに複数接続した実行ホスト(エージェントホスト)へのジョブの配信方法」を参照してください。

(3) ジョブ実行多重度に関する注意事項

ジョブ実行多重度に関する注意事項については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 設計・運用ガイド 8.1.19 ジョブ実行多重度に関する注意事項」を参照してください。

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