JP1/Integrated Management - Service Support システム構築・運用ガイド
ここでは,JP1/IM - Service Supportの運用例を紹介します。
システム障害や運用に関するユーザーからの問い合わせを,解決が必要な案件(インシデント)として,企業内で共有,管理できます。
運用例を次の図に示します。
図1-8 問い合わせ管理システムとしての運用例
ヘルプデスクがユーザーからの問い合わせを受け,その問い合わせをインシデントとして登録し,対応をインシデント担当者に依頼します。
インシデント担当者は,インシデントの内容を確認し,過去に類似案件がなかったかどうかを自身で調査するとともに,システム運用管理の有識者にも対応を依頼します。有識者は,インシデントの内容を確認し,調査結果をインシデントに追記,更新します。
インシデント担当者は,調査結果を基にインシデントの内容を更新し,インシデント管理者に承認を依頼します。インシデント管理者は,内容を確認したあと,承認します。
承認を受けたあと,インシデント担当者は,インシデントの内容を回答としてヘルプデスクに返信します。ヘルプデスクは,インシデント担当者からの回答を基にユーザーに回答します。
企業内システムのインシデント管理,問題管理,変更管理,リリース管理をする情報管理部門で利用できます。また,JP1製品と連携することで,企業内システム全般の案件管理に利用できます。
運用例を次の図に示します。
図1-9 企業内システムの情報管理部門での運用例
この運用例では,企業内システムの障害をシステム管理者が検知し,情報管理部門に問い合わせをしています。また,JP1製品群からもJP1/IM - Service Supportに対し,障害発生を通知しています。
インシデント担当者は,システム管理者からの問い合わせを基に,JP1/IM - Service Supportに自動登録された案件を確認し,調査を開始します。対応困難なものであれば,次の問題管理担当者に依頼します。また,問題管理担当者は,必要に応じて次のプロセスへと対応を依頼していきます。
各プロセスでの作業内容と作業状況は,JP1/IM - Service Supportに記録されます。また,このとき,必要に応じて各プロセスの管理者に作業内容の承認をしてもらいます。
最終的には,システム管理者への連絡は,各作業担当者,管理者からするのではなく,インシデント担当者が窓口となって連絡します。
事象の発生から解決までの流れについては,「1.4 JP1/IM - Service Supportを利用した案件解決の流れ」で詳しく説明します。
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