JP1/Integrated Management - Rule Operation システム構築・運用ガイド
JP1/IM - RLの論理ホストのインストールおよびセットアップについて説明します。なお,同じ論理ホストにJP1/Baseをセットアップする必要がありますので,あわせて説明します。
作業を始める前に,クラスタシステムについて次の情報を確認してください。
表4-6 論理ホストのインストール・セットアップ前の確認
確認項目 説明 論理ホスト名 JP1を実行する論理ホストのホスト名
論理ホスト名は,32バイト以内にしてください。また,先頭に-(ハイフン)は使用できません。論理IPアドレス 論理ホスト名に対応するIPアドレス 共有フォルダ 論理ホストのJP1の実行環境ファイル一式を格納する共有ディスク上のフォルダ また,これらが「4.1.2 クラスタ運用の前提条件」を満たしていることを確認してください。
確認ができたら,インストール・セットアップを始めます。
- <この項の構成>
- (1) インストール
- (2) 物理ホスト環境のセットアップ
- (3) 論理ホスト環境(実行系)のセットアップ
- (4) 共通定義情報のコピー
- (5) 論理ホスト(待機系)のセットアップ
(1) インストール
実行系サーバ,待機系サーバそれぞれのローカルディスク上にJP1/IM - RLおよびJP1/Baseをインストールしてください。
- JP1/Baseをインストールする。
- JP1/IM - RLをインストールする。
実行系サーバ・待機系サーバとも,同じ名称のドライブおよびフォルダにインストールしてください。
また,共有ディスク上には,インストールしないでください。
(2) 物理ホスト環境のセットアップ
各サーバで,JP1/BaseおよびJP1/IM - RLの物理ホスト環境のセットアップをしてください。物理ホストのJP1/IM - RLを使わない場合は,セットアップの必要はありません。
- JP1/Baseの物理ホスト環境のセットアップをする。
- JP1/IM - RLの物理ホスト環境のセットアップをする。
JP1/Baseのセットアップ手順は,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
JP1/IM - RLのセットアップ手順は,クラスタ運用ではない場合と同じ手順です。「3. インストールとセットアップ」を参照してください。
(3) 論理ホスト環境(実行系)のセットアップ
(a) セットアップの前準備
- JP1が停止していることを確認する。
物理ホストおよび論理ホストのすべてのJP1のサービスが停止していることを確認してください。
JP1のサービスを停止しないまま,論理ホスト環境の設定を行った場合,論理ホストのサービスが正常に動作しなくなります。このような場合は,サーバを再起動して,回復してください。
- 共有ディスクが使用可能なことを確認する。
(b) JP1/Baseのセットアップ
- JP1/Baseの論理ホスト(実行系)をセットアップする。
JP1/Baseの論理ホストを設定したあと,ユーザー管理機能の設定で,使用する認証サーバを指定します。
論理ホストを認証サーバにする場合は,JP1ユーザーを登録します。JP1ユーザーの登録は,論理ホストのJP1/Baseのサービスを起動してから行ってください。
なお,待機系サーバでは,実行系サーバの共通定義情報をコピーすることで論理ホストの設定が反映されるため,認証サーバの指定およびJP1ユーザーの登録操作は不要です。
手順の詳細は,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
(c) JP1/IM - RLのセットアップ
- JP1/IM - RLの論理ホストの設定画面を起動する。
IM - RLパス\bin\jp1rmhasetup.exeを実行します。
次の画面が表示されます。
図4-5 論理ホストの設定画面(実行系)
- [実行系論理ホストの設定]をクリックする。
次の画面が表示されます。
図4-6 論理ホストの設定画面(実行系)
論理ホスト名と,ファイルフォルダを指定します。
設定したら[次へ]をクリックします。
- 論理ホスト名
JP1/Baseで作成した論理ホスト名が表示されますので,選択します。
- ファイルフォルダ
共有ディスク上のフォルダを指定してください。「指定したフォルダ名\JP1RULE\」フォルダ下に,論理ホストのJP1/IM - RLのファイル一式が作成されます。
- 設定内容を確認する。
次の画面が表示されます。
図4-7 論理ホストの設定画面(実行系)
設定内容を確認してください。設定内容が正しければ,[完了]をクリックしてください。
(d) OS環境のセットアップ
エラー発生時に,ワトソン博士のメッセージボックスやMicrosoftへのエラー報告のダイアログが表示されると,JP1/IM - RLが正常にフェールオーバーできないおそれがあるため,これらの表示を抑止する必要があります。
●ワトソン博士の設定
- スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。
- テキストボックスに「drwtsn32」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
「ワトソン博士」のダイアログが表示されます。
- [メッセージ ボックスによる通知]のチェックを外す。
- [OK]ボタンをクリックする。
●Microsoftへのエラー報告の抑止設定
- コントロールパネルの[システム]をダブルクリックする。
[システムのプロパティ]ダイアログが表示されます。
- [詳細設定]ページの[エラー報告]をクリックする。
[エラー報告]のダイアログが表示されます。
- [エラー報告を無効にする]を選択し,[重大なエラーが発生した場合は通知する]のチェックが外れていることを確認する。
- [OK]ボタンをクリックする。
以上で,実行系サーバでの論理ホストのセットアップは完了です。
共有ディスクに論理ホストのJP1/IM - RLのファイルが作成されていることを確認し,必要に応じて共有ディスクをオフラインにしてください。
(4) 共通定義情報のコピー
実行系サーバの共通定義情報を,待機系サーバにコピーします。
共通定義情報には,論理ホストのJP1/IM - RLおよびJP1/Baseを実行するための設定情報が記録されています。次の手順でコピーしてください。
- 実行系サーバで,共通定義情報を退避する。
実行系でjbsgetcnfコマンドを実行し,共通定義情報を退避します。
jbsgetcnf -h 論理ホスト名 > 共通定義情報の退避ファイル名
論理ホスト名は,論理ホストを定義したときに指定した名称と大文字・小文字が同じになるようにしてください。指定を誤った場合は,論理ホストを削除してから再度設定してください。
- 退避ファイルを,実行系サーバから待機系サーバにコピーする。
FTPなど任意の方法でコピーしてください。
- 待機系サーバで,共通定義情報を設定する。
待機系サーバに,実行系サーバからコピーした退避ファイルを使って,共通定義情報を設定します。
jbssetcnf 共通定義情報の退避ファイル名
(5) 論理ホスト(待機系)のセットアップ
(a) セットアップの前準備
- JP1が停止していることを確認する。
物理ホストおよび論理ホストのすべてのJP1のサービスが停止していることを確認してください。
JP1のサービスを停止しないまま,論理ホスト環境の設定を行った場合,論理ホストのサービスが正常に動作しなくなります。このような場合は,サーバを再起動して,回復してください。
なお,待機系サーバでは,共有ディスクが使用可能である必要はありません。
(b) JP1/Baseのセットアップ
- JP1/Baseの論理ホスト(待機系)をセットアップする。
手順の詳細は,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
(c) JP1/IM - RLのセットアップ
- JP1/IM - RLの論理ホストの設定画面を起動する。
IM - RLパス\bin\jp1rmhasetup.exeコマンドを実行します。
次の画面が表示されます。
図4-8 論理ホストの設定画面(待機系)
- [待機系論理ホストの設定]をクリックする。
次の画面が表示されます。
図4-9 論理ホストの設定画面(待機系)
論理ホスト名を指定します。
設定したら[次へ]をクリックします。
- 論理ホスト名
実行系サーバでセットアップした論理ホストを選択します。
- 設定内容を確認する。
次の画面が表示されます。
図4-10 論理ホストの設定画面(待機系)
設定内容を確認してください。設定内容が正しければ,[完了]をクリックしてください。
(d) OS環境のセットアップ
エラー発生時に,ワトソン博士のメッセージボックスやMicrosoftへのエラー報告のダイアログが表示されると,JP1/IM - RLが正常にフェールオーバーできないおそれがあるため,これらの表示を抑止する必要があります。
●ワトソン博士の設定
- スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選択する。
- テキストボックスに「drwtsn32」と入力し,[OK]ボタンをクリックする。
「ワトソン博士」のダイアログが表示されます。
- [メッセージ ボックスによる通知]のチェックを外す。
- [OK]ボタンをクリックする。
●Microsoftへのエラー報告の抑止設定
- コントロールパネルの[システム]をダブルクリックする。
[システムのプロパティ]ダイアログが表示されます。
- [詳細設定]ページの[エラー報告]をクリックする。
[エラー報告]のダイアログが表示されます。
- [エラー報告を無効にする]を選択し,[重大なエラーが発生した場合は通知する]のチェックが外れていることを確認する。
- [OK]ボタンをクリックする。
以上で,待機系のセットアップが完了しました。
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