JP1/Integrated Management - Central Information Master システム構築・運用ガイド
JP1/IM - CMの特長について説明します。JP1/IM - CMには,次に示す三つの特長があります。
- ユーザー特有の言葉による業務システムの運用管理
- システム構成情報の一元管理
- JP1/AJS2 - SOとの連携による業務システムの構築
- <この項の構成>
- (1) ユーザー特有の言葉による業務システムの運用管理
- (2) システム構成情報の一元管理
- (3) JP1/AJS2 - SOとの連携による業務システムの構築
JP1/IM - CMは,業務システムをユーザーが使用する言葉やグループ名称を使用してグルーピングできます。例えば,「旅費精算システム」,「インターネットショッピングシステム」など,業務に関連する名称を使ったり,「Web・APサーバ群のグループ」,「Windowsを搭載したサーバグループ」など,ユーザーの管理しやすい形にグルーピングしたりできるため,わかりやすく運用管理できるようになります。
システム構成に関する情報を,物理的な構成(マシン,ネットワーク主体)と,論理的な構成(業務システム主体)に分けて定義し,それぞれをマッピングすることができます。システム構成情報を一元管理できるため,例えば,あるサーバで障害が発生した場合など,どの業務に影響があるのか,などがすぐに確認できるようになります。
(3) JP1/AJS2 - SOとの連携による業務システムの構築
JP1/AJS2 - SOとの連携によって業務システム管理者のシステム定義・構築・運用に掛かる時間を軽減できます。
- JP1/IM - CMで定義した業務システムに対して,適用できるシナリオテンプレートをあらかじめ定義できます。また,いったん定義したあとは,シナリオの登録や実行が容易にできます
- JP1/IM - CMで管理するシステム構成情報をJP1/AJS2 - SOから参照することにより,シナリオテンプレート内の未確定要素(シナリオの実行対象マシン,実行先ミドルウェアに渡すコマンドオプションなど)を自動的に解決します。その結果,手入力での負荷を軽減できます。
また,システム構成情報を参照するシナリオは,JP1/AJS2 - SOに同梱されているJP1/IM - CMのシナリオテンプレートを用いて,JP1/AJS2 - SO Viewで定義できます。
- JP1/IM - CMで定義したシステム構成内のグループに属するすべてのオブジェクトに対して,同じ処理を繰り返して実行するシナリオを定義できます。
例えば,グループ内のすべてのAPサーバに対して,順次パッチを適用していくシナリオを定義することで,システム構成の変更によりグループ内のAPサーバの台数が増減した場合でも,シナリオテンプレートを変更することなく,過不足のないパッチの適用ができます。
このように,JP1/IM - CMとJP1/AJS2 - SOとの連携によって,管理者は物理的なシステム構成を意識する必要がなく,業務の視点でグループ化または階層化した論理的な情報を基に,シナリオを定義できます。これにより,物理的なシステム構成の変更に煩わされることのないシステム運用ができます。
シナリオの作成手順や運用方法などについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 2 - Scenario Operation」を参照してください。
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