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付録G.4 トランスレータの対応

CII標準形式データの変換は,次のどれかを使用することを前提とします。

<この項の構成>
(1) データ入力時のチェック
(2) データ出力時の値
(3) ハッシュトータルチェック
(4) TFD項目の省略
(5) バイナリデータ
(6) テストデータ
(7) 運用メッセージ

(1) データ入力時のチェック

メッセージグループ・ヘッダの次の値をチェックします。

このほかに,メッセージデータに対して次の場合をエラーとします。

(2) データ出力時の値

メッセージデータ/バイナリデータを分割モード又は通常モードで出力するかは,メッセージグループ・ヘッダの分割モード要素に従います。CII3フォーマットの場合,出力データの形式はメッセージグループ・ヘッダのCIIシンタックスバージョン要素の値に従います。また,次の要素は変換したデータの内容に従って,マップ式の定義とは別に設定し直します。

メッセージグループ・ヘッダ,トレーラで使用できない文字がある場合は,フォーマットの不正文字コード置換が指定されていてもエラーとします。また,縮小モードでマルチ明細がネストする場合もエラーとします。

(3) ハッシュトータルチェック

CIIフォーマットでは,メッセージグループ・ヘッダでトータル項目の指定がある場合,変換データのハッシュトータルチェックを実施します。通常はCII標準の計算方式(属性の定義に関係なく小数部なしで計算)に従いますが,次の場合では,EIAJ標準の計算方式(小数部を意識し,メッセージグループ・トレーラの値は小数部3桁で出力)にも従います。

なお,トータル項目に指定されているTFD項目の要素が数値と見なせない場合,その要素を加算の対象から外します。

CIIフォーマットで,EIAJ標準の計算方式で値をチェックするには,EIAJ標準メッセージで使用される数値属性項目のTFDデータタグ番号と小数部桁数を,EIAJハッシュ用ファイル「ethash.ini」に設定しておく必要があります。設定方法については,「5.3(3) EIAJハッシュ用ファイル「ethash.ini」の設定」を参照してください。なお,CII3フォーマットでは,ethash.iniの定義は不要です。

(4) TFD項目の省略

CIIフォーマットでは,実行時オプション「-CIIT」を指定してCII標準データを出力する場合,省略の対象となるTFD項目は出力しません。要素(データエレメント)の内容が次の条件にあてはまるTFD項目が省略の対象となります。

省略の対象となるTFD項目の属性とデータタグ番号の対応を,CIIデータタグファイル「etciitag.ini」に設定しておく必要があります。設定方法については,「5.3(2) CIIデータタグファイル「etciitag.ini」の設定」を参照してください。なお,CII3フォーマットでは,省略できるTFD項目は常に出力されません。また,etciitag.iniの定義は不要です。

また,マルチ明細(ネストしたマルチ明細も含めて)中のすべてのTFD項目が省略された場合,マルチ明細そのものの省略は次のとおりです。

(5) バイナリデータ

CIIフォーマットでは,バイナリデータ(ユニット部分)を一つの要素として,その前にバイナリデータ長要素(バイナリデータの長さを表す要素)を設定してあります。CII標準形式データを入力する場合はバイナリデータ長要素を自動生成します。CII標準形式データを出力する場合,バイナリデータ長要素に定義された長さ分のデータを,CII標準の形式に変換して出力します。

(6) テストデータ

入力データがテスト用のデータだった場合,テスト用のデータであることを示すメッセージ(インフォメーション)を出力します。メッセージグループ・ヘッダの運用モードが「0x31」の場合は,テスト用のデータです。

(7) 運用メッセージ

実行時オプション「-CIIR」又は「-CIIE」を指定して出力された,受信確認メッセージ又はエラー情報メッセージは,入力する1メッセージグループにつき1メッセージデータを出力します。複数のメッセージグループデータを入力した場合,入力データ中の連続するメッセージグループで,「発信VANコード」「発信センタコード」「発信者コード」,「受信VAN」「受信センタコード」「受信者コード」,「BPID機関」「BPIDサブ機関」「BPID版」が同じメッセージグループに対応するデータを,一つのメッセージグループとして出力します。

入力するデータにエラーがあり,メッセージグループ・トレーラまでを解釈できない場合は,該当するメッセージグループ・トレーラの部分をスペースにして運用メッセージを出力します。