uCosminexus Interschema ユーザーズガイド

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5.4.3 システム情報ファイル「ettrans.ini」での実行時オプションの定義

実行時オプションを暗黙的に指定したい場合,システム情報ファイル「ettrans.ini」を利用できます。暗黙的に指定する実行時オプションには「有効」,指定しないオプションには「無効」と定義します。

<この項の構成>
(1) 定義できる実行時オプション
(2) 形式
(3) 記述例

(1) 定義できる実行時オプション

実行時オプションに加え,「NE」が指定できます。「NE」について説明します。

「NE」はシステム情報ファイルでだけ定義できる実行時オプションです。コマンドのオプションとして直接指定できないので注意してください。

NEオプションは,ログファイルの出力を抑止したい場合に指定します。指定するモード値によって,抑止のレベルが異なります。NEオプションで指定できるモード値とその意味を次に示します。

NEに指定するモード値
0:
ログファイルの出力を抑止しません。初期値では0が指定されています。
1:
すべてのログファイルの出力を抑止します。NEオプションに1を指定した場合は,-Eオプションによるログファイルの指定があってもログファイルは出力されません。
2:
グループ単位出力指定のインフォメーションメッセージ「KBET0006T-I」の出力を抑止します。そのほかのメッセージは出力されます。NEオプションに2が指定されている場合にエラーが発生すると,グループ単位出力指定のワーニングメッセージ「KBET0009T-W」の付加情報として出力済みのグループ数が出力されます。
3:
正常変換時のログファイルの出力を抑止します。ここでの正常変換とは,戻り値が「0x00000000」の場合です。

システム情報ファイルで有効又は無効を定義した実行時オプションについては,トランスレータ起動時,又はAPI関数でのデータ変換時にそのオプションを指定しても,システム情報ファイルの定義内容が優先されます。例えば,指定した実行時オプションがシステム情報ファイルで無効と定義されている場合には,そのオプションは指定されなかったことになります。

システム情報ファイルで有効又は無効を定義していない実行時オプションについては,トランスレータ起動時,又はAPI関数でのデータ変換時の指定に従います。

実行時オプションの有効又は無効は,システム情報ファイルの[Option]セクションに定義します。[Option]セクションでの記述形式を次に示します。

(2) 形式

オプション = 有効又は無効の指定
キー名としてオプション名を記述します(実行時オプションの「-」は除きます)。右辺にはオプションの有効,無効を指定します。右辺の指定方法を次に示します。
  • モード値を指定するオプションの場合
    オプションを有効とする場合は,モード値を指定します。モード値は,整数値で指定してください。
  • ファイル名又はURLを指定するオプションの場合
    オプションを有効とする場合は,ファイル名又はURLを指定します。ファイル名又はURLは,255バイト以内で指定してください。「__ET_DEFAULT__」は指定できません。
    無効とする場合は,「=」の右辺に何も指定しないでください。
  • それ以外の実行時オプションの場合
    オプションを有効とする場合は「1」を指定,無効とする場合は「0」を指定します。

なお,Interschemaで提供するシステム情報ファイルには,[Option]セクションの記述はありません。実行時オプションを定義する場合には,セクション名[Option]から記述してください。

(3) 記述例

システム情報ファイル「ettrans.ini」の記述例を次に示します。

;ettrans.ini
  ・
  ・
[Option]
CIIE = error_info_file.cii※1
CIIR = ※1
  ・
IERR = 0※2
CIIT = 1※2
  ・
  ・

注※1
有効とするオプションにはファイル名(「XDOC」の場合はURL)を指定,無効とするオプションには何も指定しません。

注※2
有効とするオプションには「1」を指定,無効とするオプションには「0」を指定します。