Groupmax クライアント Version 6 運用・構築ガイド
- <この項の構成>
- (1) 伝票のメモリ常駐を解除するには
- (2) フォーム画面の表示倍率を変更するには
- (3) コマンドラインで伝票を起動する場合のパラメタファイルの指定方法
- (4) Formで使用する年の,西暦2000年代の範囲を設定するには
- (5) 外部データベースの更新を確定させる「自動コミット」及び「終了時の自動コミット」を使用するときと使用しないとき
- (6) ダブルクリック操作で電子印を読み込むには
- (7) Form Clientだけがインストールされている場合での電子印のパスワード変更について
- (8) 添付ファイル操作ダイアログボックスで添付ファイルを実行しても「更新」状態に変更しない方法は
- (9) Workflow帳票棚の伝票を,ダウンロードされる前にユーザに配布するには
- (10) 共用キャビネットの添付ファイル付き文書を,添付ファイルと同時に起動するには
- (11) 帳票印刷時に白紙を出力させないようにするには
(1) 伝票のメモリ常駐を解除するには
- 概要
- 業務の起動性能を向上させるため,伝票は標準ではメモリに常駐されています。
- メモリに伝票が常駐されている場合,タスクトレイのインジケータに常駐アイコンが表示されます。(OSがNT3.51の場合を除く)ただし,この状態では伝票を起動していないときのリソース消費量が大きくなります。以下の操作で伝票の常駐を抑止することができます。
- 詳細説明1:伝票常駐設定ダイアログの設定
- 伝票常駐設定ダイアログの設定により,伝票の常駐を抑止します。
- 開発ウィンドウで[オプション]−[伝票常駐設定]を選択し,伝票常駐設定ダイアログボックスを表示する
- 常駐方式を選択する
- [OK]ボタンを押下する
- この指定により,伝票の常駐/非常駐を制御するレジストリ情報を設定することができます。このダイアログで設定した情報は,Groupmax Integrated Desktopの「カスタマイズ情報配布機能」で配布することができます。
- 詳細説明2:ユーザごとの設定
- 伝票常駐設定ダイアログで常駐方式に「ユーザごとの設定に従う」を選択した場合,以下のようにユーザごとに伝票の常駐指定を設定することができます。
- ディレクトリ「Windows」のREGEDIT.EXEを起動する
- HKEY_CURRENT_USER\Software\HITACHI\Gmax Form Client\0210の下に「STAY」キーを追加する
- 2のキーの下の値「ETDSP」というDWORD値を作成し,値「0」を設定する
- HKEY_CURRENT_USER\Software\HITACHI\Gmax Form Client\0210の下に「ETDSP」キーを追加する
- 4のキーの下の値「DisableDaemon」というDWORD値を作成し,値「1」を設定する
- この指定は伝票常駐設定ダイアログで「ユーザごとの設定に従う」以外を選択したときは無効となります。
(2) フォーム画面の表示倍率を変更するには
フォーム画面の表示倍率を変更するには,レジストリを次のように指定します。
- ディレクトリ「Windows」のREGEDIT.EXEを起動する
- HKEY_CURRENT_USER\Software\HITACHI\Gmax Form Client\0210の下に「FormDefaultValue」キーを新規作成する
- 2で作成したキーの下に「DisplayMagnification」というDWORD値を作成し,縮小・拡大倍率を設定する
倍率は,100を基準として50〜150(単位:%)で指定します。
(3) コマンドラインで伝票を起動する場合のパラメタファイルの指定方法
- 概要
- コマンドラインで伝票を起動する場合,コマンドの引数としてパラメタファイルを指定すると印刷部数などの情報を設定できます。
- 詳細説明
- 印刷部数などの情報を記述した,PARAM.PRMというパラメタファイルを作成します。
- これを,ETDSP32.EXEの引数として次のように指定します(△は半角スペースを示します)。
- 「ETDSP32.EXE△伝票ファイル名△/K△PARAM.PRM」
(4) Formで使用する年の,西暦2000年代の範囲を設定するには
- 概要
- 日付関数などで年を西暦下2桁で設定する場合,何年までを西暦2000年代とするかを設定できます。西暦の桁数は[日付関数情報設定]ダイアログボックスで指定します。
- 詳細説明
- 次に示す手順で設定します。
- 開発ウィンドウで[オプション]−[日付関数情報設定]を選択し,[日付関数情報設定]ダイアログボックスを表示する
- ダイアログボックス中の「西暦2000年の仮定をする年」テキストボックスに,西暦2000年代とする年を入力する
- [OK]ボタンを指定する
(5) 外部データベースの更新を確定させる「自動コミット」及び「終了時の自動コミット」を使用するときと使用しないとき
- 概要
- 「自動コミット」及び「終了時の自動コミット」は,外部データベースオプションで選択する機能です。
- データベースを操作する処理コマンド(@DB更新など)やSQL文を実行する処理コマンド(@SQL実行)を実行したとき,データの更新確定や取り消しをどのように実行するかを取り決めます。
- 詳細説明1:自動コミット
- 「自動コミット」を選択した場合,処理コマンドの実行結果が正常でも異常でも,処理コマンドが終了した時点で更新が確定されます。
- 「自動コミット」を選択していない場合は,次に示すように処理されます。
- 処理コマンドが正常終了したとき
処理コマンドが終了した時点では更新は確定されません。以降の処理で「@SQLコミット」コマンドを実行すると更新が確定されます。更新を取り消す場合は「@SQLロールバック」コマンドを実行します。
ただし,次に示す12個の処理コマンドで,出力先にODBCファイルを指定した場合は,「自動コミット」を選択していなくても処理コマンドが終了した時点で更新が確定されます。
@抽出,@対話検索,@DB加工,@DB検索,@レコード併合,
@項目併合,@突合併合,@項目選択,@項目削除,@DB削除,
@DB消去,@ファイル変換
- 処理コマンドが異常終了したとき
データベースを操作する処理コマンド(@DB更新など)が異常終了した場合,更新は取り消されます。
SQL文を実行する処理コマンド(@SQL実行)の場合は,処理コマンドが終了した時点では更新は取り消されません。「@SQLコミット」コマンド又は「@SQLロールバック」コマンドを使って,更新を確定したり,取り消したりできます。
「自動コミット」を選択していない場合の更新の確定や取り消しは,直前に確定又は取り消しをした後の更新に対して実行されます。例えば,以前に「@SQLコミット」コマンドで更新を確定していた場合,その後の処理で「@SQLロールバック」コマンドを実行すると,「@SQLコミット」コマンドを実行したときの状態に戻ります。
「@SQLコミット」及び「@SQLロールバック」を実行しなかった場合は,データベースとの接続を解除するときに,「終了時の自動コミット」の指定に従って更新の確定又は取り消しが実行されます。
- 詳細説明2:終了時の自動コミット
- 「終了時の自動コミット」には,「自動コミット」を選択していない場合に,データベースとの接続を解除するときに更新を確定するか取り消すかを指定します。「終了時の自動コミット」の選択と,データベースとの接続解除時及び伝票処理の終了時のデータ更新の扱いを,表2-17に示します。
- この表での「データ更新」は,該当する接続識別子に対するデータ更新で「@SQLコミット」コマンド及び「@SQLロールバック」コマンドが実行されていないものです。
表2-17 終了時の自動コミットの選択に対応するデータ更新
「終了時の
自動コミット」の選択データベースとの接続解除時のデータ更新 伝票処理の正常終了時のデータ更新 伝票処理の異常終了時のデータ更新 選択した 確定される 確定される 確定される 選択しない 取り消される 取り消される 取り消される - 伝票処理が正常終了した場合だけデータ更新を確定させて,エラーが起きた場合(Formの異常終了も含む)はデータ更新を取り消したいときは,自動コミット及び終了時の自動コミットは選択しないでおきます。データ更新を確定させるには,伝票上の一連の処理が正常終了した後,後処理又は最終処理で伝票処理が終了する直前に「@SQLコミット」コマンドを実行するようにしてください。
(6) ダブルクリック操作で電子印を読み込むには
- 概要
- 伝票上の捺印項目をダブルクリックして電子印を捺印するには,電子印ファイル名を設定しておく必要があります
- 詳細説明
- 電子印ファイルを作成しただけでは,ダブルクリックで捺印することはできません。Formの開発ウィンドウから[オプション]−[電子印ファイル名設定]を選択して,使用する電子印ファイル名を設定してください。
(7) Form Clientだけがインストールされている場合での電子印のパスワード変更について
- 概要
- 電子印の認証にGroupmax Address Serverを使用しない形式の電子印では,Form Clientだけがインストールされている場合でも,電子印のパスワードは変更できます。ただし,電子印定義ウィンドウに[編集]メニューは表示されません。したがって,電子印の編集や削除はできません。
- 電子印の認証にGroupmax Address Serverを使用する形式の電子印では,[パスワードの変更]メニューがグレーアウトされ変更できません。
- 詳細説明
- 電子印の認証にGroupmax Address Serverを使用しない形式の電子印のパスワードは次の手順で変更します。
- 開発ウィンドウで,電子印ファイルのアイコンをダブルクリックする
- 表示された電子印定義ウィンドウで,[オプション]−[パスワードの変更]を選択してパスワードを変更する
(8) 添付ファイル操作ダイアログボックスで添付ファイルを実行しても「更新」状態に変更しない方法は
- 概要
- ワークフロー案件やメールなどに添付されてきた伝票ファイルを添付ファイル操作ダイアログボックスで実行すると,状態表示が「更新」状態に変わります。これを変更したくない場合は,レジストリを変更してください。
- 詳細説明
- レジストリを次のように指定します。
- ディレクトリ「Windows」のREGEDIT.EXEを起動する
- HKEY_CURRENT_USER\Software\HITACHI\Gmax Form Client\0210の下に「ETDSP」キーを追加する
- 2のキーの下に「UpdateRunFile」というDWORD値を作成し,値「0」を設定する
(9) Workflow帳票棚の伝票を,ダウンロードされる前にユーザに配布するには
- 概要
- サーバのWorkflow帳票棚から伝票がダウンロードされる場合,ダウンロードに時間がかかるときは事前に同じ伝票をユーザに配布することができます。
- 詳細説明
- ユーザへは次に示す方法で配布できます。
- アーカイブファイルを作成する
ワークフローサーバの配布したい伝票とデータ及び更新日時が同じ伝票を,ファイル圧縮ツールを使って自己解凍形式に圧縮し,アーカイブファイルを作成します。
アーカイブファイルを作成するときは,更新日時が変更されないファイル圧縮ツールを使ってください。例えば,フリーソフトウェアのLHAで作成されるアーカイブファイルは更新日時が変わりません。
- 作成したアーカイブファイルを,各パーソナルコンピュータのダウンロード先に配布する
ダウンロード先のディレクトリは,ユーザIDごとに異なります。
例えば「C:\GMAXCL\COMMON\USERS\ユーザID\WORKFLOW」のようなディレクトリになります。
配布手段には,FTPによる転送,フロッピーディスクからのコピー,ファイルサーバからのコピーなどがあります。
- 配布されたアーカイブファイルを解凍して,伝票を格納する
(10) 共用キャビネットの添付ファイル付き文書を,添付ファイルと同時に起動するには
- 概要
- 「@文書登録」コマンドで共用キャビネットに登録した文書を起動するときに,その添付ファイルも同時に起動させることができます。
- 詳細説明
- 次の手順で設定します。
- 文書を起動する(開く)指定をすると,[ファイルを開く]ダイアログボックスが表示される
- ダイアログボックスのファイル一覧表示から,起動する文書と一緒に添付ファイルを選択する
(11) 帳票印刷時に白紙を出力させないようにするには
帳票印刷時に白紙を出力させないようにするには,次のどちらかを設定してください。
- 継続印刷指定を「なし」にする
- 用紙属性の余白サイズを大きくする
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