10.10.3 グローバルバッファの統計情報の運用方法
グローバルバッファの統計情報では,グローバルバッファごとの使用状況を確認できます。
サーバ定義に指定したオペランドの値を変更したり,データ用DBエリア,表およびインデクスを変更したりする場合などに,グローバルバッファの統計情報を利用できます。
(1) グローバルバッファの統計情報の出力と関連情報の取得
adbstatコマンドを実行すると,グローバルバッファの統計情報が出力されます。出力される情報は,HADBサーバを開始したときからの情報になります。グローバルバッファの使用状況を確認したい場合,グローバルバッファの統計情報を出力することを推奨します。
- ■グローバルバッファの統計情報を出力する方法
-
マニュアルHADB コマンドリファレンスのadbstat(HADBサーバの統計解析)の使用例の特定のグローバルバッファの稼働状況を調べる場合を参照してください。
また,グローバルバッファの統計情報を出力するときに,次に示す関連情報もあわせて取得することを推奨します。
-
サーバメッセージログファイル
OSのcpコマンドなどでコピーして取得してください。サーバメッセージログファイルの格納先は,「10.4.2 メッセージログの参照方法(メッセージログの出力先)」を参照してください。
-
グローバルバッファ名
グローバルバッファ名を,adbls -d gbufコマンドで確認してください。サーバ定義adbbuffオペランドの-gオプションで指定されたグローバルバッファ名が出力されます。
adbls -d gbufコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスのadbls -d gbuf(グローバルバッファの情報表示)を参照してください。サーバ定義adbbuffオペランドについては,「7.2.17 グローバルバッファに関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)」を参照してください。
- メモ
-
次に示す方法でもグローバルバッファ名を確認できます。
-
HADBサーバ開始時のメッセージログを確認し,出力されているKFAA50027-Iメッセージのサーバ定義情報から,グローバルバッファ名を調べます。
-
HADBサーバの開始に使用したサーバ定義ファイル($ADBDIR/conf/server.def)を参照し,グローバルバッファ名を調べます。
-
(2) グローバルバッファの統計情報と関連情報の利用方法
グローバルバッファの統計情報と関連情報を取得しておくことで,グローバルバッファごとの使用状況を確認できます。取得したグローバルバッファの統計情報と関連情報は,チューニングを実施するときに利用できます。
■グローバルバッファの統計情報と関連情報の利用方法
-
グローバルバッファの統計情報を確認する
「グローバルバッファの統計情報」に出力される情報のうち,次に示す情報を確認してください。
-
Timestamp(グローバルバッファの統計情報の出力日時)
-
DBbuff_name(グローバルバッファ名)
-
-
サーバメッセージログファイルと突き合わせる
手順1.で確認したTimestampと,サーバメッセージログファイル内のメッセージの出力日時を突き合わせてください。Timestampと出力日時を突き合わせることで,対象のグローバルバッファを使用して,どのような処理を行っていたかを確認できます。
また,手順1.で確認したDBbuff_nameと,サーバメッセージログファイル内のKFAA50027-Iメッセージのグローバルバッファ名を突き合わせてください。DBbuff_nameとグローバルバッファ名を突き合わせることで,対象のグローバルバッファ名を確認できます。
グローバルバッファの統計情報と関連情報の利用イメージを,次の図に示します。
|
また,グローバルバッファの統計情報と関連情報は,次に示すチューニングを実施するときに利用できます。