14.2.2 SQL文の実行時間を短縮する方法
adbbuffオペランドの指定値を見直すことで,SQL文の実行時間を短縮できる場合があります。
adbstatコマンドで出力される情報によって,チューニング方法が異なります。
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グローバルバッファの統計情報
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SQL文の統計情報
まずは,グローバルバッファの統計情報を確認して,チューニングを行ってください。そのあとで,特定のSQL文の実行時間を短縮したい場合は,SQL文の統計情報を確認して,チューニングを行ってください。
(1) グローバルバッファの統計情報によるSQL文の実行時間の短縮
手順
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グローバルバッファのヒット率を確認する
adbstatコマンドを実行して出力される「グローバルバッファの統計情報」のうち,次に示す情報を確認してください。
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DBbuff_page_hit_rate(グローバルバッファのページヒット率)
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グローバルバッファの割り当て方を見直す
手順1.で確認したDBbuff_page_hit_rateに出力された値が50以下の場合,次の3点を見直してください。
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グローバルバッファのページ数を大きくする
DBエリアに割り当てるグローバルバッファのページ数が少な過ぎることが考えられます。adbbuffオペランドの-pオプションに指定した値を大きくしてください。
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専用のグローバルバッファを割り当てる
複数のDBエリアに対して,1つのグローバルバッファを割り当てている場合,adbbuffオペランドで,各DBエリアに専用のグローバルバッファを割り当ててください。
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テーブルスキャンバッファを確保する
テーブルスキャンを実行するSQL文がある場合は,adbbuffオペランドの-vオプションを指定して,テーブルスキャンバッファを確保してください。
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HADBサーバを終了する
adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを終了してください。
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サーバ定義を変更する
サーバ定義のadbbuffオペランドの指定を,手順2.で決めた方針で変更してください。
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HADBサーバを開始する
adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。
- メモ
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サーバ定義のadbbuffオペランドについては,「7.2.17 グローバルバッファに関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)」のadbbuffオペランドを参照してください。
(2) SQL文の統計情報によるSQL文の実行時間の短縮
手順
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グローバルバッファのヒット率を確認する
adbstatコマンドを実行して出力される「SQL文の統計情報」のうち,次に示す情報を確認してください。
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DBbuff_page_hit_rate(グローバルバッファのページヒット率)
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グローバルバッファの割り当て方を見直す
手順1.で確認したDBbuff_page_hit_rateに出力された値が50以下の場合,次の3点を見直してください。
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グローバルバッファのページ数を大きくする
DBエリアに割り当てるグローバルバッファのページ数が少な過ぎることが考えられます。adbbuffオペランドの-pオプションに指定した値を大きくしてください。
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専用のグローバルバッファを割り当てる
複数のDBエリアに対して,1つのグローバルバッファを割り当てている場合,「SQL文の統計情報」のDBbuff_page_request_cnt(グローバルバッファのページ要求回数)を確認してください。そして,ページ要求回数が多いDBエリアに,adbbuffオペランドで専用のグローバルバッファを割り当ててください。
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テーブルスキャンバッファを確保する
テーブルスキャンを実行するSQL文がある場合は,adbbuffオペランドの-vオプションを指定して,テーブルスキャンバッファを確保してください。
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HADBサーバを終了する
adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを終了してください。
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サーバ定義を変更する
サーバ定義のadbbuffオペランドの指定を,手順2.で決めた方針で変更してください。
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HADBサーバを開始する
adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。
- メモ
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サーバ定義のadbbuffオペランドについては,「7.2.17 グローバルバッファに関するオペランドおよびオプション(コマンド形式)」のadbbuffオペランドを参照してください。