10.4.7 syslogの文字コード変換と信頼性向上(拡張SYSLOG機能の適用)
拡張SYSLOG機能を適用すると,次に示す運用を実現できます。
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syslogの文字コード変換(Shift-JISからUnicodeへの変換)
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syslogの信頼性向上(メッセージの再出力)
- メモ
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拡張SYSLOG機能は,日立サポート360のログ環境強化サポートオプションで提供される機能です。
拡張SYSLOG機能を適用すると実現できる運用について,次で説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) syslogの文字コード変換(Shift-JISからUnicodeへの変換)
HADBサーバで使用する文字コードがShift-JISの場合に,syslogに出力されるメッセージの文字コードをShift-JISからUnicode(UTF-8)に変換します。
syslogに出力されるメッセージの文字コードがUnicode(UTF-8)に統一されることで,次のメリットがあります。
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syslogを参照するときに,メッセージの文字化けを防ぐことができる
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メッセージの監視や管理が容易になる
なお,syslogの文字コード変換は,次に示す環境変数にShift-JISを適用したときだけ有効です。
- ■対象の環境変数
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LANG
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ADBLANG
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環境変数については,「8.4 環境変数の設定」を参照してください。
(2) syslogの信頼性向上(メッセージの再出力)
syslogへのメッセージの出力に失敗した場合に,再度メッセージの出力を行います。そのため,syslogへのメッセージの出力に失敗しても,メッセージが出力されないまま消失するのを防げます。
(3) 前提ソフトウェアおよび注意事項(拡張SYSLOG機能の適用)
拡張SYSLOG機能を適用したい場合,HADBサーバを開始する前に,次に示す前提ソフトウェアをインストールする必要があります。
前提ソフトウェア
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HA Logger Kit for Linux(拡張SYSLOG機能)
RHEL 7またはRHEL 8の場合:04-00-/A以降
RHEL 9の場合:06-00-01以降
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Hitachi Code Converter※:04-00以降
- 注※
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syslogの文字コード変換(Shift-JISからUnicodeへの変換)を実現したい場合にインストールする必要があります。
- 重要
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マルチノード機能を使用する場合,またはコールドスタンバイ構成の場合は,すべてのサーバマシンに前提ソフトウェアをインストールしてください。
前提ソフトウェアをインストールしている場合は,HADBサーバの開始時に,KFAA50050-Iメッセージが,syslogおよびサーバメッセージログファイルに出力されます。KFAA50050-Iメッセージは,拡張SYSLOG機能が適用されたことを示すメッセージです。
なお,HADBサーバが起動している状態で,前提ソフトウェアをインストールしても,拡張SYSLOG機能は適用されません。HADBサーバを起動している場合は,次の手順で前提ソフトウェアをインストールしてください。
- 手順
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HADBサーバを正常終了する
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前提ソフトウェアをインストールする
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HADBサーバを開始する
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また,HADBサーバがインストールされているサーバマシンの環境変数ADBSYSLOGLVに0を指定している場合も,拡張SYSLOG機能は適用されません。syslogにメッセージが出力されないためです。
HA Logger Kit for Linux(拡張SYSLOG機能)のインストール方法については,取扱説明書 HA Logger Kit for Linux 高信頼ログ基盤 拡張SYSLOG機能を参照してください。Hitachi Code Converterのインストール方法については,マニュアルHitachi Code Converter(UNIX編)を参照してください。